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2018.03.13
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今年は火山活動の多い年ですねぇ。もうちょっと、大人しくしていただけると嬉しいのですけどねぇ・・・。


蔵王山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)  →3/6(噴火警戒レベル1 活火山であることに留意)

​1月28日に噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に上がった蔵王山ですが、火山性微動や地震は2月9日ごろから減少し、1月は隆起傾向にあった地殻変動も、2月4日ごろから停滞はじめたことから、噴火の恐れは現時点ではなさそうということで、3月6日に解除されました。​
直近では噴火の恐れは小さくなった蔵王山ですが、2013年ぐらいから、火山活動がちょこちょこ起きており、活動は徐々に高まっている感じがありますので、今後も噴火警戒レベルの上昇が起きえると思います。
現地の皆様も観光の方々も、火山情報に接しても、慌てず落ち着いて行動いただければと思います。


草津白根山(噴火警戒レベル3 入山規制)


​↑湯釜の様子です。きれいで大人しいものですね。
火山性地震は減少傾向にあります。噴気もほとんどなく、地殻変動も見られません。活動は低下傾向にあり、このまま終息に向かう可能性は高そうですが、一方で小規模な噴火の恐れも依然払しょくできませんから、しばらくは現状維持が続くかなぁ。


浅間山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)​

現状維持です。
​火山性ガスは300~500トンと多い状態ですが(1月は400~800トン)、噴気の勢いは小さくなっているようです。​
​その証拠としては、昨年2017年12月を最後に火映現象(高温高圧の火山性ガスが噴気や雲に反射して、炎のように見える現象)は見られなくなっています。また今まで緩やかな隆起傾向のあった山体も、停滞気味になってきています。​
このまま火山活動が低下していくかは何とも言えませんが、そろそろおとなしくなってほしいなぁと思います。


桜島 (噴火警戒レベル3 入山規制)​​

​​話題を霧島山・新燃岳に奪われてしまった感がありますが、2月は南岳山頂火口で、噴火が7回(内、爆発的噴火は3回でした。1月の噴火は12 回です)発生し、頑張っていました(え?)。​​
12月あたりから山体の隆起は停滞気味になっており、マグマの供給は鈍化しているようです。
ただし今までチャージした量もあり、全体的に燃料は十分溜まっていますから、3月も今まで通りの元気な桜島になりそうです。


霧島山
新燃岳 (噴火警戒レベル3 入山規制)
御鉢、えびの高原(硫黄山) (噴火警戒レベル2、火口周辺規制)

先日の噴火の話で触れましたし、今後もまた別途書くことといたしまして、2月時点の状況を中心に書いてみたいと思います。
「もう噴火しているんだし、書かなくても」という方もいるかもしれませんが、2月にどんな状態であったかを書くのは、データの見方、火山予測という考え方を冷静に考える材料になるかなとも思いまして、3月1日の噴火にはあまり目を向けず、2月の状況を書いてみたいと思います。

まずえびの高原側の状況ですが、活発な噴気活動が続いています。傾斜計には変化はありませんが、GNSS連続観測では、7月ぐらいからの緩やかな隆起傾向は2月も継続しています。
先年気象庁は、えびの高原・硫黄山付近のマグマの備蓄が、新燃岳噴火の燃料になっているのではという見解を示していました。
​​事実、3月1日の新燃岳噴火までは頻繁に起きていた火山性微動が、それ以降は起きなくなっており(低周波地震も3月5日ぐらいまででいったん終了しています)、やや火山活動は低下しています(といってもまだ半月ですから、油断はできません)
火山性地震は依然多いですが、それは新燃岳へマグマが供給された際に起きた火口内の破壊が原因ではと個人的にみています。​​

2月9日に噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に上昇した御鉢ですが、現時点では噴火の兆候はありません。
​​しかし火山性地震が199回(1月は10回)と大幅増量し、9日には二度にわたって火山性微動が発生するなど(御鉢での火山性微動の発生は2016年12月以来です)、火山活動自体は多くなってきています。​​
山体膨張などの兆候もありませんが、顕著なのは熱異常域の拡大です。



上の写真は2016年に私が御鉢登った時の写真です。そこに今回の気象庁が発表した熱異常域部分を囲んでみました。
赤まるで囲った辺りの地熱が上昇しています。今回噴火まで至らないかもしれませんが、地面を押し破って、噴気が出始める可能性もあるかなと思っています。
まぁ、当分御鉢は登るのが無理そうですね・・・。

そして新燃岳です。
2月の新燃岳は、1月とほぼ変わらず落ち着いていました。それが微妙に変化したのは、2月25日です。火山性地震が1日103回も発生しました。しかも新燃岳付近、1~4kmのごく浅い部分でです。
これは火口内で、破壊が発生したために起きていたのだと思われます。この時期、数キロ北のえびの高原付近では、火山性微動が大きくなっていますから、破壊により脆くなった新燃岳火口内に、マグマの移動が起きていたのかもしれません。
そして3月1日、新燃岳直下で火山性微動が発生し、マグマの移動が完了し、脆くなった岩盤を破って噴火、そういう流れになっていったのかもしれません。

新燃岳については、また後日触れていきたいと思いますので、今回はこの辺にしたいと思います。


口永良部島(噴火警戒レベル3 入山規制)​ ​​
西之島(噴火警戒レベル3 入山規制)​​


​大きな変化はありません。





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Last updated  2018.03.17 21:39:26
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