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カテゴリ:火山・地震情報の見方
この10日ほどおとなしくなっていたのですが、霧島山・新燃岳で、本日2回の噴火が発生しました。 まず本日7時35分ごろ、噴煙3200mを噴き上げる規模の、爆発的な噴火が発生しました。 次いで8時45分ごろに、2度目の噴火が発生しまして、噴煙が2100m上がりました。 この2度目の噴火の際に、火砕流の発生が確認されました。流出範囲は800mということで、ごく小規模なものでした。 火砕流発生の原因ですが、まず15日までの噴火で、新燃岳火口内に噴出して溜まっていた溶岩の塊(大げさな言い方をすれば、小さい溶岩ドーム)が、今回の噴火で壊れ、それが崩壊した結果、火砕流が発生したのだと思われます。 ただし、一連の噴火で噴出していたよう溶岩の量がさほど多くなかったのと、10日以上たって冷却化が進んでいたこともあり、極めて小さい規模の火砕流でした。 今後の予測ですが、今回の噴火で、高千穂河原の観測点では、若干山体の沈降が見られたようです。ただし地表の浅いところで低周波地震が時々発生しており、マグマの動きはまだ活発です。火山性地震も昨日は175回、本日は108回(15時までの速報値)発生しており、火口内部の破壊が続いており、噴火のしやすい兆候が続いています。 今回と同等の噴火、火砕流、噴石の飛散が当面発生しうる状況が続くと思われます。 現在、新燃岳の噴火警戒レベルは3(入山規制)で、これがレベル4(避難準備)に拡大する可能性は限りなく低そうです。 新燃岳って、霧島山の火山群のちょうど真ん中あたりに位置していて、人家もありませんからね。しかし入山規制範囲が、現在の3kmから、4km、5kmと拡大する可能性はあります。 現地の皆様、観光の方々は、噴火の方を聞いても慌てず、落ち着いて火山情報に対応いただければと思います。 それではまた何かありましたら、ブログに書いていきたいと思います。
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