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2018.03.27
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カテゴリ:歴史
ふ、三度目にしてようやくか(遠い目)。
​硫黄島から帰ってきた後に、ようやくたかちゃんは紫電に乗ります(ただしこれは私の知識などの判断で祖母鳥の認識では、最初から紫電乗りとなっています)。​
しかし、たかちゃんがどの部隊にいたかですが、ここでもわかりません。ただ私がじかに聞いた話と、知識から推測するに、有名な第343航空隊にいたのかな? という気もしますが、詳しくはわかりません。


↑プラモは作っていないので箱絵です。プラモ作った後は、しれっと画像を交換するかもしれません(笑)。
​​タミヤの紫電11型甲です。ガンポッド(翼の下の追加機銃の事)付が特徴です。
これはもともと紫電のベースになった水上戦闘機「強風」が、20ミリ機銃2挺、7.7ミリ機銃2挺だったものを、陸上戦闘機化するにあたり、米軍機の重装甲に対応して武装強化すにあたり、機種の7.7ミリ機銃を廃止して(そのため紫電のカウリング(エンジンカバー)を見ると、機銃口の穴だけが残っています)、20ミリ機銃4挺に変更しましたが、追加分の機銃は、機首に取り付けられず、翼にも収納できなかったため、翼の下に取り付けるガンポッド式になりました。​​



​↑こちらはハセガワの紫電11型乙"ロールアウト"です。ガンポッドが不評だったこともあり、翼を改修して翼内に機銃4挺を収納しました。この方式は紫電改(正式名称は紫電21型)にも引き継がれました。​
​​​ここで覚えている限りの、当時小学4年生(だったはず)の私と、たかちゃんとの会話(最初で最期の会話です。たかちゃんはこのあと私が高校に上がるまでの間に亡くなり、会う機会はありませんでした)で、重要そうな会話を少し書いてみたいと思います(途中、いつくか脳内補完している箇所あると思います・汗)。​​

私「おじちゃんは、海軍の戦闘機乗りだったの?」
​た「うんそうだよ」​
私「何に乗っていたの?」
​た「紫電だね。あと零戦と紫電改も乗ったよ」​
一番で「紫電」と出てくる点が、祖母鳥がたかちゃんが紫電しか乗っていないと誤解した原因でしょうね。
あとたかちゃんは、最初「紫電改」ではなく、「J改」といい、それから「紫電改」と言い直していました。今の私は「J改」が紫電改の呼び名の一つであることは知っていますが、当時は「?」でした。たぶん私がわかっていないを見て、言い直したんでしょう。
私「敵機を落としたことあるの?」
​た「あるよ。何機かは覚えてないけどね」​
撃墜数を覚えていないという話は、不思議に思われるかもしれません。私も不思議に感じました。戦闘機パイロットにとって、撃墜数は生涯の武勲ですからねぇ。
​​これについて祖母鳥が言うには、たかちゃんは戦後、米軍機(特にB29について)撃墜確実と思ったものが、結構生き残っていた事実を知って(たかちゃんは、一つでもエンジンが止まれば、サイパン島までたどり帰れまいと、B29のエンジンを狙って、よく火を吹かせていたようです。公式記録ではそれが撃墜と判定されていたようですが、実際のB29はエンジン一つ失った程度では、ほとんど墜落することはありませんでした)「実際の撃墜数は公式記録の半分ぐらい」​と、​公式記録の数字をあまり言わなくなったそうです。​​
私「B29を落としたことある?」
​た「火を噴かせたことはあるけど、落とせたかはわからないなぁ」​
私「一番乗っていて好きだった機は?」
​た「紫電だなぁ」​
私「紫電改の方が性能上だったんじゃないの?」
​た「確かに紫電改の方が強かったし、操縦しやすかったね。でもおじいちゃんはB29と戦う仕事が好きだったからね。紫電の方がよかったんだ」​
​​​この「B29と戦う仕事が好き」発言の意味は、数年後(高校生の時位に。その頃たかちゃんは亡くなっていました)に祖母鳥から聞くことになりました。
たかちゃんは、B29の迎撃以外では、特攻機のための前路掃討任務​(特攻隊のために、米軍の迎撃機隊に突破口を開くこと。そちらの任務は重要視されていたので、紫電改が割り当てられることが多かったようです。そのため紫電改に乗るイコール前路掃討ということで、心理的に敬遠気味になっていたのもあるようです)​もやっていたようで、そちらは「やり甲斐がない」と嫌っていたようです。​​​
私「紫電は強かった?」
​​た「零戦より強かったよ。ただ翼の下の機銃(「ガンポッド」のこと。ただしそう言っても私が通じないと思ったんでしょうね。「翼の下の機銃」もしくは「翼の下の機関砲」という表現をしていました)​が空気抵抗になってしまってね。戦闘機と戦うのは苦手だった」​​​
​私「そうなんだ(「空気抵抗」とか、実はよくわかっていない私)」​
​​​​​​​た「紫電は、そうだねぇ(少し考えてから)F4F(ワイルドキャット)​と互角、F6F​(ヘルキャット)は奇襲でないと厳しかった」​​​​​​​
私「ええっ!?(驚愕)」
なぜ私が驚愕したかというと、これは今から30数年前位の、子供向けの「ゼロ戦図鑑」みたいな本を読んだことのある方なら、お分かりいただけるかもしれません。
​その手の本にはたいてい「ゼロ戦のライバルたち」という感じで、米軍戦闘機の解説ものっていましたが、そこに書かれているワイルキャットは、だいたい「頑丈さでは零戦より上だったが、それ以外は(零戦の)敵ではなかった」という感じに、零戦より格下に書かれていることが多かったのです。​
紫電の性能スペックは零戦よりかなり上です。
にも関わらず、ワイルドキャットと紫電が互角との話は、子供心にショックでした。
まぁ、ここの頃の感想は、「たかちゃんて、実は下手なパイロットだったのでは」という失礼な感想でした(苦笑)。
私とたかちゃんとの会話はこんな感じでした。





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Last updated  2018.03.30 22:55:38
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