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カテゴリ:火山・地震情報の見方
先週ちょっとびっくりするニュースがありました。 地震を“予言”? 真相は(6月12日 NHKニュースWEB) これはスロー地震と呼ばれるものが6月11日千葉県房総沖で発生しており、政府の地震調査委員会が、この地域の地震に注意を促したところ、翌6月12日に震度3の地震が起きたため、ネットなどで「予言」かと騒ぎになった出来事に関する報道です。 詳細は記事を読んでいただければ、私の解説なんぞよりわかりやすいので、ご覧いただければと思います。 私がこの記事読んで感じたのは、科学は進んでいるなという点です。 昔はスロー地震を観測することができなかったんですが、今はできるようになったんですね。地震の観測技術は、着実に進歩しています。 記事にもありますが、地盤が1cmずれていく変化が観測されたことから、地震の発生がわかったんですね。 ・・・ちなみに、週刊誌や日刊紙で、「GPSで1週間で8cm動いた」などと、地震の可能性を煽る予測商法が紹介されていますが、もちろんデタラメです。 そんなに動いたら、その瞬間に地震が起きます。「〇cm動いたから地震が起きる前兆」なのではなく、「地震が起きたから〇cm動く」ものなのです。 そんな記事を見ても、信じて慌てる必要など全くありません。GPSに変動が全くなくたって起きるのが地震なんですから。というか、今はまだ研究している大学などもあるので私も断定はしませんが、GPSで地震の兆候が捕らえられるものなのか、仮説の域を出ないのです。 話がずれたので元に戻します。 スロー地震ですが、通常の地震とは異なり、断層のずれが通常の地震より遅くゆっくりと起きるため、揺れが起きず、津波なども引き起こしません。 ただし断層のずれやゆがみの発生する理屈は、通常の地震時と変わらないため、大きなスロー地震が発生すると、余震がしばらく発生します(そちらは激しい揺れを伴う普通の地震です)。 そういった点から、今回は「予言」の様に見えたんですね。 ただし、記事でも触れられていますが、今回の地震が、南海トラフなどの前兆になるわけではありませんし、それを予測する「ものさし」になるわけでもありません。 地震対策は、常日頃の準備と心構えがあるのもです。 とまぁ、ここまででブログをアップしようかなぁと書き溜めていたところ(上の内容は昨日までコツコツ書いてました)、本日6月17日15時27分に、群馬県南部を震源とするM4.6の地震、震度5弱の地震が起きました(ちなみに私は、外で自転車の整備をしていて、全く気が付きませんでした)。 マグニチュードの割には大きな揺れになりましたね。今回の地震は典型的な内陸地震のパターンです。 かんたんに言えば、自分の家の真下で地震が起きる感じなので、突き上げるような衝撃と、大きな揺れが起きるものなのです。 あとこの地域の地震というのは、すごく珍しいというか、あまり記憶にありませんね。栃木県南部から茨城県南部から千葉県北部は、「地震の巣」と呼ばれるほど地震が多いんですけどね。 未知の活断層の地震かもしれません。 ちなみにいうと、今回の地震は千葉県のスロー地震の余震では恐らくありません。別個の地震と思われます。 房総沖から地震の巣の茨城南部・千葉北部を無視して飛び越えて、群馬の断層に影響を与えるには、少々パワー不足だろうと思います。 ま、可能性の一つと言えばそれまでですけどね。 こちらも断層が飛び跳ねた以上、当分余震に警戒が必要なようです。 今回の地震が本震であれば、今日より大きな地震が起きる可能性はありませんが、東日本大震災に熊本地震と、大きな余震の後に本震が来ましたからねぇ(汗)。 その可能性も頭の片隅に入れつつ、慌てず怖がりすぎず、地震に対する心構えを作っていきたいですね。 それではまた。
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