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カテゴリ:火山・地震情報の見方
6月は大阪地震が起きました。火山の方は大きな動きはなく、おとなしめでしたねぇ。 草津白根山(白根山、本白根山とも噴火警戒レベル2、火口周辺規制) 基本的には大きな変化はありません。 6月22日に白根山で火山性微動が起きました。また湯釜に変色が見られるようです。 いずれも、大きな火山活動の兆候とは言えないものですが、依然火山活動がまだ落ち着いていない状態であることを示しています。 現状が継続しそうです。 霧島山(えびの高原(硫黄山)、噴火警戒レベル2 火口周辺規制) 硫黄山の方は、火山活動は落ち着いています。日々大きく上がっている噴気も小さめです。 5月に確認された火山性有毒物質の河川への流入も、6月時点では弱まってきているようです。河川は透明な状態になっています(注釈:7月10,11日に行われた調査では、大雨の影響か、再び泥濘の流入が強まっており、有毒成分の流入が懸念されています)。 今年は農業や漁業は無理でしょうね・・・。 また、硫黄山の火山活動が終息しそうかというと、それは難しそうです。 GNSS連続観測のデータを見ると、4月の噴火で一時縮小傾向にあった山体は、6月以降また隆起傾向にあります。 低周波地震も5月下旬以降増えてきているようで、今は年利用チャージ中という感じでしょうか。 ただし、現時点で大規模噴火の兆候はありません。 霧島山(新燃岳 噴火警戒レベル3 入山規制 →噴火警戒レベル2 火口周辺規制) 報道では大きく取り上げられなかったようですが、新燃岳は、6月22日に爆発的な噴火が起きました。噴煙は火口から2600mの高さに上り、噴石は1.1km飛んでいます。 そして噴火は27日にも発生しています。 このような状況ですが、28日に気象庁は、新燃岳の噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げ、警戒範囲も3kmから2kmに縮小しています。 一見するとすごく奇妙な話ですが、27日の噴火後、火山活動の急低下から、現時点では大きな噴火に直結するような兆候はなくなったと判断したようです。・・・どうにも判断が早すぎな気もしますね。 ただし同時に、「火山活動の長期化やさらなる活発化の可能性もあります」という文言を入れていることから、気象庁は新燃岳の火山活動が、終息に向かっているとは思っていないことが伺えます。 桜島 (噴火警戒レベル3 入山規制) 6月は南岳火口で35回の噴火が発生しています(その内、爆発的噴火は13回)。 特に16日に発生した爆発的な噴火は、噴煙を4700mの高さまで上がり(4000mを超す噴煙が上がったのは、2017年5月以来です)、南西側に火砕流を発生させています(流下距離は1300m位です)。 このようにみていくと、桜島の火山活動が激しくなっているように思われるかもしれませんが、火砕流自体は珍しい現象ではないので(ぶっちゃけると、毎日どこかしらの火山で、発生している現象です)、その辺は大きく心配する点ではありません。 むしろ現時点の桜島噴火で厄介なのは、噴火により噴出された火山灰の方です。農作物への被害や、大雨時に土石流などの発生原因になることの方かな。 もちろん、直近の火山灰放出量が取り立てて大きなわけではありませんが、先日西日本を襲った大雨のような気象になると、相乗効果で大きな被害を発生される可能性があります。 その辺は今回に限らず、注意が必要な点ですね。 浅間山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制) 口永良部島(噴火警戒レベル3 入山規制) 大きな変化はありません。 西之島(火口周辺危険 →入山危険) 7月の話になりますが、13日に小規模噴火が起きていることが確認されました。 近くをお通りの方は・・・って、まぁいませんわね。
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