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カテゴリ:火山・地震情報の見方
はぁ、今日からまた東京は緊急事態宣言下です。
感染者数を見て、また来ると思っていたから特別驚きませんけどね。飲食店やGWにイベントそのほかを当て込んでいた方々にとっては、昨年同様厳しい春ですね。 ワクチンの接種が始まっていますが、治療方法が確立したわけではありませんから、それができるまでは、何度もこういうことが繰り返されることでしょう。 疫病のやっかいさです。 さてそんな本日ですが、鹿児島県の象徴とも言うべき桜島が、1時9分に大きめな噴火を起こしました。 噴火は南岳火口で、噴煙は2300mとさほど大きめではありませんが、火砕流が南西側に1.8km流下したと言うことで、気象庁が緊急の発表に踏み切りました。 というのも、火山活動で火砕流が発生することは珍しくありませんが(桜島では、2018年6月16日に、やはり南岳火口からの噴火で、1.3kmの火砕流が発生しています)、1kmを超す規模の火砕流はそう多くはないので、非常に強い警戒心を抱いたからといえます。 なんと言っても、人家までほぼ半分の距離まで火砕流が来ていたことになるからです。 しかし火砕流については、今回杞憂だったようです。先刻15時半過ぎの発表で、火砕流と思われていたものは、風に流された噴煙の一部で、火砕流でなかったと訂正されました。 これは、火砕流なら通った場所で当然発生する木々が炭化したり高温の焼けた痕跡がなかったためです。 もちろん、火山噴火の噴煙ですから、人間がその場にいれば命に関わる大やけどを追ったかもしれませんが、即死レベルの高温ではなかったようです(低温火砕流の可能性はまだあるかもしれません)。 今後の様子ですが、傾斜計のデータを見る限り(下図をご覧ください)、噴火後、すぐにマグマが供給されています。なので今回の噴火で収まるようなことはなく、噴火活動は継続する見込みです。 令和3年4月25日5時10分発表の気象庁資料より抜粋 まぁ、おとなしくなった桜島というのも想像しにくいですしね(苦笑)。 ただし、現状で巨大噴火の兆候が感じられるかというとそれはなさそうです。今日のような噴火活動が続くという感じになりそうですね。 後一点、一応申し上げておきますが、トカラ諸島を中心に発生しています地震が、今回の桜島の噴火を発生させたわけではありません。 あちらはそもそも火山性の地震ではありませんし、距離が100km以上離れています。トカラから距離的に近い鬼界カルデラや開聞岳といった火山を通り越して、桜島の噴火を誘発させるようなそんな兆候はないのです。 もしそういう感じのあおり記事が出ても、気にせず無視していただいた方が、ストレスをためずにいいかと思います。 現地の皆様は、火山灰や噴煙などでご苦労されている方も多いかもしれません。お見舞い申し上げます。 それではまた。
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