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カテゴリ:火山・地震情報の見方
はじめにトンガの皆様や、被害に遭われて皆様にお見舞いの言葉を申し上げたいと思います。 トンガの海底火山フンガ・トンガ-フンガ・ハアパイ火山噴火から3日が過ぎました。 少し情報が集まってから書こうと思っていたのですが、現地の情報は未だ情報はほとんど分かっていません。 原因は通信が途絶しているためです。 これは物理的に電気関係のインフラや、通信ラインが破損、寸断されてしまっているか、大量の火山灰による電波遮断されてしまっているかの二通りが考えられそうです(火山灰は電波遮断効果があるので、通常の携帯電話や無線通信はほとんど使用できなくなります)。 大量の火山灰の影響は、滑走路に大量の火山灰が積もっていたため、ニュージーランドからの救援機が着陸できずに引き返したことからも深刻です。 火山灰は、トンガ中に降り積もっているでしょうから、家屋の倒壊や交通の遮断、電力供給の停止によって、各地で人々が孤立したりしているのかもしれません。 加えて貯水施設などは火山灰で汚染されてしまっているでしょうから、飲料水確保が大きな課題になると思います。 現時点では現地被害の話がほとんど聞こえてきませんが、それは通信手段が回復していないためですね。現地の状況が明らかになれば、より甚大な被害の情報が飛び込んでくるかもしれません。 すでに寒冷化による農作物被害の不安情報がでていますが、今回の噴火は世界的にも大きな影響が出てくるのは避けられないでしょう。 本日、火山灰は3000km離れたオーストラリア北部沿岸に到達し、飛行機の飛行にも影響が出始めています(火山灰を吸い込むとエンジンが故障して、最悪飛行機は墜落します)。 私の中では今回の噴火は、1883年のクラカタウ級の噴火レベルとみていますが、詳細な噴火規模と影響は、この後徐々に明らかになってくることと思います。それらの情報を、冷静に受け止めていく必要があると思っています。 なお、535年のクラカタウ噴火が、数千年に一度レベルなのに対して、1883年のクラカタウ噴火であれば、100年に一度レベルのものであるので、今回の噴火で人類が滅ぶみたいな事はありません(もちろん、大きな被害や影響が出ることはさけられませんが)。 ですので、あまり悲観的にならずに、落ち着いた対処をしていくのが望ましいと個人的に考えています。 いつも書いていることの繰り返しになりますが、扇情的な情報(例えば今回の噴火に触発された南海トラフがすぐ来るといったようなもの。日刊紙や週刊誌が書きそうなネタです)に振り回されないよう気をつけながら、落ち着いて考え、行動していきましょう。 それが減災の道です。 それではまた。
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