|
カテゴリ:本
千里中央でのお稽古で生徒さんから「Sacred script Muhaqqaq in Islamic Calligraphy」という本を見せてもらいました。
著者はヨルダンのアラビア書道家Nassar Mansour氏です。 本田先生の師匠でもある、トルコ人書家ハッサン・チャラビー氏から、本田先生とほぼ同時にイジャーザ(印可)を授与されています。もちろん本田先生も良くご存知です。なお、アラビストであるMark Allenという人が編集しています。 内容はかなり充実したムハッカク書体についての論文です。 ムハッカク書体はアラビア書道の主要な6(もしくは7)書体の一つとして数えられ、コーランを書くのに主に使われていますが、スルス書体にかなり形状が類似しています。 同書によると、11世紀の前半頃に名付けられたとあります。 更に、書家イブン・バッワーブおよびヤークート・ムスタスィミの書によるムハッカクの研究、コーラン複写におけるムハッカク、同書体に使用されるペン、そして彼が最高の書家の一人と評価している、1470年生まれのトルコ人書家アフマド・カラヒサーリーのムハッカク作品についてなどが論じています。 筆についても、作り方が細かく紹介され、ペン先の角度などの説明もされています。 なかなかの力作ですが、比較的分かりやすい英文なので理解しやすいと思います。 資料としてもよくできていると思いますので、アラビア書道の研究をされている方には絶好の資料となると思います。 全部で296ページですが、一冊8000円近くするのでちょっとお高いです。 Amazonで購入できますが、あと数冊しか残っていませんので、お急ぎ下さい(それほど需要がないので急がなくても大丈夫だと思いますが。(^_^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.10.10 21:20:05
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事
|