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カテゴリ:アラビア書道
前回使用した「捕らぬ狸は皮算用?(白帝社)」は色々な動物についてのことわざを14言語で紹介している面白い本ですが、その中でライオンに関することわざとして、10世紀の詩人ムタナッビーの文言がありました。 إِذَا رَأَيْتَ نُيُوبَ اللَّيْثِ بَارِزَةً فَلَا تَظُنَّنَّ أَنَّ اللَّيْثَ يَبْتَسِمُ (イザー ラアイタ ヌユーバ (ア)ッライスィ バーリザタン ファ・ラー タズンナンナ アンナ (ア)ッライサ ヤブタスィム) 「もしライオンが歯を見せたなら、ライオンが笑っていると思うなかれ」 「敵への警戒心を解いてはならない」という意味らしいのですが、ちょっと日本語にあたることわざが見当たりません。(この本にはアラビア語の原文は載っていませんでしたが、ネットで探すとすぐに出てくるほど有名な文言です。) アラブではライオンは悪のイメージではなく、英雄とか威厳のある象徴としてとらえられています。 トランプ大統領や習近平主席がニヤッと笑ったら何かやばそうなことを言い出すかも知れないので気をつけなければならない、といったところでしょうか。 ライオンと言えば普通أَسَدٌ(アサド)ですが、このことわざで使われているライオンという単語لَيْثٌ(ライス)は余り見ない単語です。アサドと言えば、シリアのアサド大統領は有名ですが、ライスも人名に使われていました。 ただライスは小さい辞書には載っていません(Hans Wehrには載っていましたが)。 書道でもよく書かれています。今回はディーワーニ書体で書いてみました。
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最終更新日
2020.05.08 21:37:12
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