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カテゴリ:BL
角川ロビー文庫、「くされ縁の法則」もだんだんBL路線から離れていくような・・・というか、「子供の領分」シリーズのようにラブラブありだけどHなし路線に進みそうな雰囲気(のような気がする) 超美形&傲岸不遜なオレ様・蓮城翼、天然ボケのバスケ部のエース市村龍平。ふたりが居並ぶ下僕志願を黙殺し御執心する『地味なパンピー』杉本哲史。 帯のあおり文句は「哲史がそばにいれば、翼も龍平も暴走なんてしませんよ? 幼馴染み三人が繰り広げる、学園ラブ・バトル第4弾」 とはいっても、このラブ・バトルって黙殺された下僕志願たちが、哲史を嫉妬?して暴走したことか??? なんか、この展開って「子供の領分」の広海が、もっと弱かったら起こっていたであろうって展開の気がするんですけどね。 今回は「激震のタービュランス」の他、新一年生を迎える入学式の日の、藤堂と鷹司の視点から見た3人組の短編「二人のラプソディ」です。 p64 『市村君は、杉本君を卑怯者呼ばわりにされたから怒っているじゃなくて。たぶん、自分たちの正義感を振りかざして、集団で杉本君を吊るし上げにして暴言を吐きまくったことが許せないんだよ』 『それって…同じことじゃないの?』 『違うよ』 同じ作者の「子供の領分」もそうなのですが、このシリーズは一応BLに入っているけれども、ストーリー自体が結構重いので、単に軽く読み流すことができません。 やはりここでも「親バカ」が出てくるのですが、単に主人公たちの立場で、馬鹿な連中とその親を切り捨てるだけではすまない問題を考えてしまいます。 まあ、はっきりいってこれって、「いじめ」ですよね。でも、「彼ら」は、それが「正義」だと思いこんでいる。お互いの信じる「正義」が異なる場合、そしてそれを譲る気がない場合、争いになる。しかし、それはどっちが悪いのか? たとえは、それがもっともはっきり出るのは戦争。それぞれの正義を主張して戦った場合、どちらの「正義」が正しいのか、それは結局「勝てば官軍」勝利者の正義にすぎません。戦いに勝ったものが負けた者を正義の名の下で裁く・・・ 通常の民事上の争いの決着は裁判で付けることになります。双方が権利を主張し、相手の非を主張するとき公正な裁判官が決着を付けることになります。この時点ですでに当事者同士の話し合いという選択肢はすでに意味がなくなっています。 学校でのこういったトラブルの場合、裁判官にあたるものは過去においては「先生」だったはずですが、今では先生にそういった役割を期待できなくなっている気がします。当事者の話し合い、クラスの全体会議・・・話し合いはすでに平行線といった場合、あとは公正な裁判官の出番だと思うのですが。 という感じで、考え込んでしまいます。軽く読めるBL・・・とはとても思えません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.06 19:15:53
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