初カズオ・イシグロです。
『わたしを離さないで』(ハヤカワepi文庫)読んでます。
これは、ハードカバーの
こっちの方が表紙はよかったなぁ。"カセットテープ"が随所に出てくるし。
カズオ・イシグロってこんな感じなんだ。
イメージと違う文体でした。
全然海外小説って感じではないですね、ちょっと乙一さんみたいな雰囲気あるよ。
この作品は数年前にいたる所で大絶賛されていて、
読まなきゃ読まなきゃと思っておりましたところ、
先月ニュースで
キーラ・ナイトレイ主演で来年映画化するらしいと聞き、
そりゃ早く原作を読んでおかなければ!と背を押され、
手に取るに至りました。
うーん、これは最後にすべてが明かされるのですね。
大どんでん返しが待っている。
ちょっとずつ周りを固めるように話が進んでいて、
核心には触れないように、ちょこちょこヒントが出される。
フライング・ゲームをご存知?
つい立てとつい立ての間を何か物体が飛んでいく。
今何が飛んだのでしょう?を当てる。
そんな感じで、一瞬視界を通り過ぎる事柄。
「え、なにそれ?どういうこと?」「今のなに?」
疑問は解消されずに、物語が粘土の塊から徐々に輪郭を持つように描かれる。
あー続きが気になる。早く読みたい!
ただ、ラストの真相のためだけに
話がずーーーっと回りくどく進むのはいただけないなぁ。
しかもこれはSFなのか?
今のところ、めちゃくちゃ映画化しやすそうな内容です。
しかも映画の方が良いものになりそうな予感大。