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近代日本文学史メジャーのマイナー

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2010.09.08
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  『渋江抽斎』森鴎外(旺文社文庫)

 近代日本文学史上の小説作品を、「網羅的」とは難しいとしても、少しは万遍なく読んでみたいという「希望」を持ちまして、そして自らを叱咤する意味も籠めて本ブログで駄文を弄しています。

 これまでも好き勝手ながら、自分なりに近代日本文学史の小説を読んできまして、明治以降の「大物」小説は、かなりクリアできたんじゃないかと思っていました。(まー、どんな作品を「大物」と考えるかにもよりますがー。)

 そして、「見通し」を立てるべく大型古本屋で高校日本文学史副読本を(105円で)買って読んでみると、まだまだ手薄な部分が3ヶ所くらい(アバウトな見方です。丁寧に見ればもちろんあっちこっち穴だらけです)あることに気がつきました。
 ここいらあたりですね。

 (1)明治期の自然主義文学作家
 (2)1945年からの第一次戦後派作家

 上記の作品は、今でもまだまだ手薄ですが、それでも少しずつ読めてきたかなと思います。少なくとも、苦手意識はかなりなくなりました。(この辺の小説って、なんか、読む前から面白くなさそうだなーって思いがちなんですよねー。そして、幾つか読んだ今でも、その「直感」は、まるで外れてはいないように感じはするのですが。)
 そしてもう一つ、まだ残っている部分、しかも、結構「大物」で。

 (3)森鴎外の史伝

 これははっきりいって、今まで逃げていたんですね。
 なんとなく、これにももやーっとしたイメージがあったわけです。安易に手を出してはいけない、と。

 しかし、鴎外の史伝以外の小説作品に徐々に馴染んでいき、実際、鴎外の文章は読み進むほどにすばらしい事が肌で分かってきまして、そして今回、私としては、「覚悟」をして、いよいよ史伝を手に取ったのでありました。

 うーん、きつい。鴎外の史伝、きつい。

 そもそもよく考えたら私は、有名人の「伝記」すら、少年少女版の『野口英世伝』とか『紫式部伝』とか『シュバイツアー伝』とかしか読んだことがありません。(というか、今挙げた三作品しか多分読んでいません。)

 ただ、「考証」ということで言えば、まるでそうでもありません。
 えーっと、多分この方の多くの文章も「考証」の中に入れてよいんですよね。この人。

   渋澤龍彦

 主に河出文庫から作品が出ていましたが(後、中公文庫)、あれはほぼすべて読みました。とっても面白かったです。
 というふうに、魔術や拷問や暗黒中世やなんかだと、割と楽しく読めるんですがねー。江戸時代の無名の医師兼文筆家ではねー。うーん。

 しかし筆者鴎外も、私のような初心者のために「易しく」、作品を工夫をしてくれているのだなと言うことは私にも分かりました。
 それは、構成を推理小説仕立てにしていることであります。

 自分がなぜ渋江抽斎という人物に興味を持つようになり、なぜこのような文章を書くに至ったかから始まって、抽斎の事を調べる過程で発生した困難をそのまま書いたり、そして、作中人物の「細かな」エピソード(抽斎の妻「五百・いお」が三人の暴漢を追い払った挿話とか)、これは鴎外の小説そのままに、抜群の面白さを誇ります。

 という風に、筆者鴎外も「気を遣って」くれているんだなーということは分かるんですが、いかんせん、こちらの教養のなさは、鴎外の気遣いを振り切って、遙かに書かれていることが分かりません。(というかー、「面白くない」)

 ただよく考えれば、私の方もどこか構えていたという事に、読後気がつきました。
 なにを「構えていた」かというと、鴎外の史伝そのものは初めて読んだ私ではありますが、同じく鴎外の史伝『伊沢蘭軒』の最後に有名な一文があってというようなこと、そんなことは少々知っていたからでありますが、以下、次回に続きます。


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Last updated  2010.09.08 06:57:16
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