テーマ:小ネタ(44)
カテゴリ:情報&知恵
し・みる 【染みる・沁▼みる・浸▽みる・滲▼みる】 ① 液体が、繊維の間や物の割れ目をつたって広がる。 《染・浸・滲》 「インクが-・みる紙」 「雨が壁に-・みる」 「汗の-・みたハンカチ」 〔しみ出る場合は「滲みる」と書くことが多い〕 ② 液体や気体などの刺激で、刺すような痛みを感じる。比喩的にも用いる。 《染・沁》 「冷たい水が歯に-・みる」 「寒さが身に-・みる」 「目に-・みるような新緑」 ③ 心などに深く感じる。 《染・沁》 「人の情けが身に-・みる」 「骨身に-・みて感じる」 ④ 影響を受ける。染まる。 「悪習に-・みる」 ◆近ごろ知覚過敏用ハミガキのテレビコマーシャルでも平気で「歯がしみる」と表現していますが、一体全体“歯はしみる”ものなんでしょうか? 「しみる」とは、三省堂の大辞林によりますと上記の通りです。もはや一般的なニッポン人はもはや違和感なく「歯がしみる」と言うのでしょうか。 そもそも[冷たい水]が刺激を与えて歯にしみる感じがするのであって、[歯]がしみるのではありません。わたしは今でも激しく違和感を覚えますが、この言い回しは市民権を得ちゃったようです。「歯がしみる」とGoogle検索しても誤用の指摘は上位には見当たりません。 「歯がしみる」の方が「冷たい水が歯にしみる」よりも短く表現できるので、以前どこかのCMで確信犯的に使用したのが広く受け入れられるきっかけになったように記憶します。もう現在では誰も問題にしませんね。そのうち「心が折れる」同様にNHKでも使うようになるでしょう。でも、コレは明らかに間違いですから。 「歯がしみる」が許容されるなら、そのうち「人の情けで骨身がしみる」だの「青葉で目がしみる」だの「寒さで身がしみる」などという不思議な表現がはびこることになるのでしょうか。元々は間違いなのに多数派になっちゃえばそれが常識になる。言葉は言うことを聞かないコドモみたいだ。… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.11.10 14:20:38
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