私は、両肘を机の上に置き、
両手で額を押さえ眉間にシワを寄せていました。
「あなたの会社が、そんな状態なのは
私にとっても、そりゃあ悔しい思いです。
私は誰ともそんな事はしませんし、適正価格で仕事しますし。
アフターサービスも万全なのに仕事を取れない理由が、
そんな事じゃあ（ため息）
・・・だから是非！
ウチに仕事を回して頂きたい！
一生懸命やりますから、どうか宜しくお願いします！」
クネクネが、ここぞとばかり
会社のアピールをしているのは耳に入りましたが、
私はまだ頭の整理がつかず、下を向いたままでした。
ヨウ小姐が家買ったっていうのでも相当ショックなのに。
更には後任のジョーまでグルだとかいう話で。
例えて言えば、
右ストレートが来て、⇒ヨウ小姐の家購入の話
それはうまくよけたと思ったら
チッと肘を掠（かす）められて ⇒大したモンだ発言
ムカッと来て私も右パンチ出したら ⇒ドロボウ発言
がら空きのボディーに思いっきり入って ⇒ジョーもグル発言
ヒザついた ⇒今、頭抱えてる状態
・・・みたいな。
（この例えに意味があるのか、ちょっと不明（汗））
ジョーもグルなんて、本当に思ってもみなかった。
あの二人、ものすごい仲悪いのになぁ～（考）
なんかあったら、いつもヨウ小姐がジョーを責めて
ジョーが顔を真っ赤にして言い返して
二人で大声で怒鳴りあいしてるのに。
裏では手ぇ組んでんのか・・・？
まあ…有り得ない話でもないんやろか？ 中国やしな…（～～）
しかし。
そんな細かい芸当が出来るヤツらとは、正直思えん（汗）
悪巧みしても、大体みんなツメが甘いから。
それに、こんな事言われても今の私に何ができるのか。
この話も、クネクネが言ってるだけだし。。
・・・（～～）
頭の中が、まとまった。
「・・・分かりました。」
私はやっと顔を上げた。
「貴重な情報を有難うございます。
大変参考になりました。
ただ・・・あなたの話は、失礼ですが証拠がない。
何もないまま私も動く事はできません。
ですから
何か 根 拠 が必要です。
ヨウ小姐が家を買ったなら、不動産権利証コピーや
若しくは最低、彼女が買った家の場所。
そしてジョーがグルだという話には
彼が不正利益を受け取った時間や場所、若しくは目撃者。
若しくは、いついつどこで受け取る、というような情報。
そう言った詳細情報があれば、私も調査し
それを元に上に進言する事ができます。
話だけで上に相談する事はできません。
・・・ご協力頂けますか？」
この話を持ち出したのはクネクネ。
クネクネには、仕事をライバル会社から奪いたいという目的がある。
ある事ない事言っている可能性だってある。
ヨウ小姐の家の話は、妙に具体性があるから本当かもしれないが
それも小耳に挟んだ程度だろうし。
私を動かしたかったら、証拠なり根拠を出せ。
何もなく、人の話を鵜呑みにはしないよ。
特にココ（大陸）では。
相手の目的を読みながら動かないと、
ただ振り回されるだけだ。
一方。
自分でも持て余すほどの妙な正義感と使命感は
（若しくは当事者になってしまう病 （汗）
そんな事言わずに、自分でも調べろよ
そう背中を押すのだけれど。
・・・ちょっと待ってよ（汗）
私が調査するにしても、日本とは勝手が違うから
正直どこから手をつければいいのか、すぐには分からない。
大川さんから指示されてもないから自力でやるしかない。
でも結局は会社の管理の問題だから、
そこまでやらなければいけないのか？とも思う。
また、会社の従業員間の本当の事情を知ろうと思えば
中に入り込まないと分からないけど。
管理者の立場で、尚且つ日本人の私には相当困難でしょ。
(仲いい従業員に頼むのもいいけど、四人組の事情を探るのは、しんどい…
彼らは大体4人で固まっているからな（汗））
そして
下手に動けば洪経理の二の舞かもしれない。
だから、クネ社長に依頼するのが
今の私にできる精一杯の、そして最良の方法だと考えた。
お互い、目的があるからね。
ただ、証拠を掴むにはクネクネでも相当困難だと思う・・・
クネ社長は
「分かりました！すぐ提供します！」
すぐに食いついて（ホント即答だった（驚）)、この話は合意に達した。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
一息ついて、クネクネは話題を変えた。
息子の話。
高３だという。
結構成績はいいそうで、留学も視野に入れているそうだ。
案の定、日本に留学すると言ってきたが
それは、留学手続きやその他、助けてほしいという依頼で。
（も～これは、色んな人から、しょっちゅう協力依頼されてた）
それは今後の付き合い次第なので適当に流した。
そして・・・妙な事を言い出した。
「息子がね…『お父さんには愛人がいるの？』って聞いてくるんで
『そんな事は子供が言うもんじゃないよ』って、諭したんですよ＾＾」
「・・・はぁ（・_・；」
あれ？・・・オイチャン
何、その妖しい目つきは（汗）
それに・・・
私の手の上に、何であなたの手があるのかしら？（汗）
つづく。
↑ 続きが気になる方は一回押してやってください。頑張って書きます。。
ダウン寸前から何とか持ち直したと思ったら、次はクネクネ社長の妖しい行動・・・（汗）
次から次へと・・・一杯一杯です！
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