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2006.09.27
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カテゴリ:BOOK
ネバーランド久々に大当たり本に出会った。
今日の帰りの電車でフィニッシュしたのだが、読み終わったあと感動しすぎて、無駄に興奮した。

ありきたりだが、苦しいくらい胸がいっぱいになって、誰かにこの感動を、すごく伝えたくなった。
余韻に浸りながら、家までの夜道を歩いた。

『ネバーランド』恩田陸

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。
冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。
ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。
そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起きる事件。
日を追うごとに深まる「謎」。
やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。
驚きと感動に満ちた7日間を描く青春グラフィティ。


恩田陸といえば、『夜のピクニック』(これもよかった)だ。
今度、映画にもなるようだが、この人、ほんとにすごい。

高校生くらいの年頃特有の、微妙で多感で危なっかしくて、でも大人以上に大人で…なんていう、少年の感覚が、すごく繊細に描かれている。

どうして、こんなときの気持ちを覚えているんだろう、なんて適切な表現で描かれているのだろうって、しみじみ感じ入る。

こういう「上等」の文章を読むと、今どきの若い作家達の、若者語な口語体で描かれている作品(それは、それでいいのだが)が「下品」に感じられる。

知的で魅力的な登場人物たちにも(軽いバカな若者ではない)とても好感が持てるし、何より彼らの心情や、ちょっとした行動の描かれ方が、とても丁寧だ。

爽やかすぎるとか、いい子すぎるとか、いろいろ意見もあろうかと思うが、私は好きだ。
本来の高校生らしい姿が、ここにある気がする。


楽しかったり、無駄だったり、自暴自棄になったり、閉ざしたり、でも開いたり…。
迷って、悩んで、立ち止まって、でも進む…。


ちょっとしたきっかけで、破裂してしまいそうに張り詰めた心を、ぎりぎりのバランスで綱渡りする毎日。
それぞれの役割を、本能的に感じ取りながら、絶妙の均衡を保つ学校生活。

登場人物は、個性ある4人の高校生男子だが、それぞれが本当に魅力的だ。
本の中の彼らは、私の頭の中で話し、食べ、走っていた。

読んでいる最中、完全に本の世界に入ることができた。
皆の表情や動きや、ちょっとした癖までも、実際に目の前で見ているように、想像できたのだ。

もしかしたら、私の中の「今年NO,1本」になるかもしれない。





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Last updated  2006.09.27 23:39:32
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