前回に続いて選挙ネタである。
我が家では、選挙シーズンになると流行する言葉がある。

「それは言えません」

この名言は数年前、ある選挙の日、我が家に掛かってきた一本の電話が発端となり生まれた。

「もう選挙はお済になられましたか？」
という、どっかの陣営からの電話。

「はい、済みました」
と母。
「そうですか。ちなみにどなたに投票されたんですか？」
と何がし陣営の電話。

「それは言えません！」

あまりにもキッパリした口調に、私のほうが「えっ？！」ってなったのを覚えている。

ちなみに母は、たとえ家族であろうと自らが投票した人物の名を明かさない。
他の家族は「○○に投票してやった」などと恩着せがましく報告しあっているのだが、母だけは誰に入れたのか頑なに言わない。

それでも私達は、選挙のたび母に問いかける。
「誰に入れたん？」

「それは言えません！」

が聞きたくて…。