すごいですよ~マイケルさん
「今日は、牛ハムのユッケ風と熟成生ハムを食べるから・・・」
と、飲みたくなったのが黒ブドウ品種、ネッビオーロを使ったワイン。
ネッビオーロといえば、
ご存じ、イタリアワインの王様「バローロ」に使用される
タンニンの多い黒ブドウ。
「でも、バローロじゃ強過ぎるから、
もっと優しいネッビオーロ・・・」とチョイスしたのは
DOCカレーマのネッビオーロ。
実はネッビオーロが育つイタリアの北限と言われているのが
ピエモンテ州のカレーマ村。
ピエモンテ州を拡大
コチラは1967年にDOC(統制原産地呼称)として認められた、
人口わずか700人の小さな村。
スイスに近い、イタリアのヴァッレ・ダオスタ州近くの山あいにあるため、
とても冷涼な気候で、通常ならばブドウの栽培や完熟が難しい地域。
しかし、そんな村でブドウ栽培を可能にしているのが、
「トゥピン」と呼ばれる畑の作り方。
これは、石垣で組まれた段々畑で、
古い区画では支柱も岩盤を切り取った石製。
ネッビオーロの畑としては非常に珍しい作り方なんです。
こんな作り方をしている理由は
日中、太陽で温められた石垣と石柱が、夜間に熱を放射してくれるため。
石垣と石柱のおかげで、
夜間、アルプスからの冷たい風で周囲が一気に冷え込んでも
ブドウ畑の温度の下がり過ぎを防げ、ブドウたちが死滅せずにすむのだそう。
ただ、段々畑のために機械などは入れず、
もちろん収穫などの作業はすべて手作業。
また村全体の畑の面積を合わせても12haほどと、
とても小さいため、生産量は非常に少なく希少なもの。
生産者は1960年に設立された生産者協同組合
「プロデュットリ・ネッビオーロ・ディ・カレーマ」。
組合員は80人弱。
社長も含め、全員が他の農業などの仕事と兼業しているんだそう。
ワインは
セメントタンクで発酵(一部ステンレス)、大樽で熟成。
ちなみに、DOCカレーマの法定熟成期間は、
3年以上(うち木樽2年以上。リゼルヴァは4年以上、うち木樽30ケ月以上)。
※3年以上というのはバローロの法定熟成期間と同じ
ほかのネッビオーロのワイン(バローロを始め、DOCGゲンメやDOCGガッティナーラなど)に比べると、
ボディーの厚みよりも、ミネラルあふれる気品が特徴。
■商品名:【6本〜送料無料】カレーマ クラシコ 2007 プロデュットリ ネッビオーロ ディ カレーマCarema Classico 2007 Produttori Nebbiolo di Carema[イタリアワイン]
■レビュアー:姉男
■レビュー内容
色は、オレンジがかった透明感のあるルージュ。
思ったより熟成感のある色合い。粘性~中。
香りは、チェリーやプラム、ドライトマト、杏、ミネラル、しおれたバラ、葉巻の皮、シナモンなどのスパイス、腐葉土、ほんのりなめし皮など。
熟したチェリーやプラムのリキュール漬けのような、甘やかな香りが底の方からゆっくり立ち上って来るのと同時に、
樽由来の葉巻のこなれた香り、茶系のスパイスが入り混じった、
派手ではないけれど奥深い香り。
朝露がきらめく、日が昇り始めた秋の森の中のようなすがすがしさもある印象。
ブルゴーニュグラスに移してやると、
香りがひと回りふくらみ、華やかな甘やかさが出てバランスが一層良くなる。
味わい:口に含むと、ツルリとした滑らかな口当たり。
ドライでミディアムボディ。
塩麹でトマトを食べているような、香りほど果実の甘さは特に意識されない果実味。
酸は太いが鋭くなく溶け込み、
ワインを飲み込んだ後に唾液がジュワジュワと溢れ出すため、豊富さがうかがえるもの。
タンニンはこなれてしっとりしていて、口の中は乾かない。
何といってもミネラルが秀逸!
熟成風味も出ていて、
濃さはないものの、クラシックで味わい深い旨薄タイプ。
合わせた牛生ハムユッケ風とはもちろん、
熟成生ハムやピッツァ、キュウリの浅漬けにさえしっかり合い、
全て料理や素材の長所をより引き出してくれる味わいにさせる、
このオールマイティさには脱帽!
派手さはないものの、自己主張し過ぎないところが
食事をより美味しくしてくれる、透明感あふれるワイン
今日のオチは
参加中ぽちぽちっとどぞお願いします