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2010年12月25日
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「日本からの世界史」(鈴木亮著)を読んでる。


今まで習ってきた世界史が、
強い立場の人からの視線しかなかったことに今更ながら気付く。

最初の30ページでさえ、すでに目から鱗が何枚も落ちた。


福沢諭吉は学問のすすめより前に「人種の論」という文章を書き、
肌の色によりその優劣の序列を説き、その性格にまで断定的に言及するという、
とんでもない世界観を論じていた。


英国は優れていて、日本が目標とする国である。
悪友と付き合っていると自分も悪人のそしりを受けるから
隣国といえども、悪友との付き合いは断つべきだ。
英国に代わって日本が、劣る人種のアジアを治めることが目標だ・・・とさ。


天は人の上に人を作らずって言ってるくらいだから
てっきり平等博愛の人なんだと思っていたよ。


同じ頃、日本初の少年雑誌「少年園」には世界中の奴隷解放運動や革命が紹介され、
弱者・小国・反権力側からの世界の動きがたくさんの少年に読まれていた。
「人種により優劣があるなんて間違いもはなはだしい」と書いてある。
明治の少年、すごい!


ところが、その「少年園」の発行も、
白人が一番偉くて黄、赤、黒の序列があっては、
いくら頑張っても日本人は白人を凌げないことになってしまうから、
その序列を否定して白人を凌駕することに希望を持てるように・・・、
というのが狙いだったらしい。


こうなると誰が平等博愛なのか、目を凝らさないとだまされるね。おもしろい。


寝る前に布団で読む本ではないので、なかなか進みませぬが。






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最終更新日  2010年12月30日 00時18分45秒
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