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少し前に書きかけていた本の感想駄文でありますが…。
…暑さというのは、気力体力妄想力のすべてを奪い去ってゆきますな…。(デフォ虚ろ目) さてさて。 厳密には毛利家、元就より前の代から安芸郡山城周辺一帯を治めておりましたゆえ、元就の孫である毛利輝元が『三代目』ということすら、やや強引??とも…。 それで申さば、上杉景勝も、宇喜多秀家も、「二代目??」となってしまいますゆえ、あくまでも、勢力を大きく拡大させた(会社を急成長させた)「『中興の祖』の次世代」という意味での『二代目』…なのでござりませう。 「三人の二代目」上下巻、先日読み終わりまして候です。
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 偉大な先代の跡を継いだ景勝、輝元、秀家は、擡頭する織田信長を睨みつつ、自国の存続と勢力拡大を画策する。そして、本能寺の変勃発。彼らの決断は-。
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 信長没後、秀吉が天下をとった。五大老となった景勝、輝元、秀家三人の目的は、専横を極める家康阻止で一致。故に、関ヶ原は「家康VS.その他」の戦となっていく。 でも…。 それにいたしましても、毛利輝元の場合…。 やはり、お父さんの毛利隆元(元就の長男)の存在が、ほぼスルーされている…というのが、何となく最後まで引っ掛かってしまい…。 隆元が、家督を継がないまま早逝…でござりますれば、輝元=二代目で問題ないのですが、短い間とは申せ(しかも、実権は元就が握ったままとは申せ)、隆元が毛利家当主だった時期もある訳でござりまするし~~。 (大河ドラマでは上川隆也さんが、ステキ隆元を演じておられたのですし~~☆) (ココ大事↑) 毛利隆元という存在のために、せめて、輝元、『2.5代目』という表現で…。(コラコラッ)(隆元サンにも、かえって失礼☆)(毛利1.5代目☆☆) 小説は、特に上巻の、毛利と宇喜多の複雑な関係と確執を描写しているくだりが、とても面白く、興味深かったです!! これまで、黒田官兵衛について書かれた本の幾つかから、(秀吉政権下になってから)毛利と宇喜多の国境裁定を任された官兵衛が、そのことで、けっこうな手間と時間を取られたらしい雰囲気を感じていたのですが…。 国境のどの城が問題となっていたか…や、その城を巡って、毛利と宇喜多にどういう因縁があったのか…が、とてもよく判りました。 3つの大国の主や家族・家臣、他、たくさんの登場人物、入り組んだ人間関係も、判りやすく描写されていて、さすが、大ベテラン作家の作品…という風格がありました。 そのぶん、やはり…。 関ヶ原の詳しい経過を「もう書き尽くされているから」と省略なさらずに、もっとじっくりお書きいただきとうござりました~~!! …そういえば、「関ヶ原で毛利といえば、お山の上で、早々ランチ♪」の、あのエピソード、まったく触れられていなかったような??? (『お山の上で早ランチ』の詳細は、この日記の終わりのほうで、プチご説明をば) …そして…。 関ヶ原描写がほとんどスルーだっただけに、我らが宇喜多主従の、戦場での永久の別れシーンが…。 …省略…。 明石掃部様、序盤ではそれなりに登場頻度が高くていらっしゃったのに…。(無念の虚ろ目) 後半、「単行本2冊ほどの量でまとめてください」とか何とかで、物語収拾を急がれてしまったのかしらん…。 せっかくでござりまするゆえ、大坂の陣まで、詳細描写で拝読したかった気が…。 (輝元の、ビミョ~に卑屈な豊臣応援の辺りとか☆) ともあれ、読み応えたっぷりの上下巻大作、夏の読書にお薦めでありまする~~!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年07月16日 08時28分59秒
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