テーマ:お勧めの本(7403)
カテゴリ:書籍
かなりディープな戦国時代ファンでも…。
『安国寺恵瓊』という人物に抱くイメージは、(ことに関ヶ原合戦に関わる)綺羅星の如き華やかエピソード満載の武将たちに比べて、それほど明確ではないのではないでしょうか…。 かく申します私めも、「あ~、信長サマのこと『高ころびにあおのけに転ばれ…』とかって本能寺の変・予言みたいなことツイートして(違)おきながら、自分の、関ヶ原での末路は読めなかった、毛利の外交僧サンね☆」といった認識でおりました…。 がッ!! 渡邊大門先生・最新刊「戦国の交渉人~外交僧・安国寺恵瓊の知られざる生涯~」を拝読して、上記・己が浅薄なイメージ、恵瓊さんに申し訳ない…と痛切に思いましたです。 これまで取り沙汰されてきた、軍記ものや、講談めいた伝説からの人物イメージを、信頼のおける一次史料を元に、丹念に、冷静に再検証される渡邊先生のご解説、こたびも興味深く堪能させていただきました♪ 渡邊先生は、専門家や深く歴史学を学ぶ人向けのご本と、この「戦国の交渉人」のような、一般の歴史愛好家に向けての書籍とで、ご執筆法を意識して変えていらっしゃるとのことなのですが…。 この一般読者に向けて書かれるご本で、時々ちらっと垣間見える、題材とされた人物への深く温かい想いに、グッと来てしまうのであります。 それは、小説と違って、その人物のみへ過度に入り込むことなく、あくまで『冷静な距離感』を感じるお言葉なのでありますが、その抑制の効いた『想い』に、静かな感動が湧き上がって来るのだ…と、こたび改めて気付いた次第です。 それだけに…。 「恵瓊にはあまり興味が無いな」とお思いの方や、「けっこう嫌いな人物カテゴリに入るな」と仰せの方にも、ぜひお手に取っていただきたい気持ちであります。 読了される頃には、従来のイメージや『好き嫌い』を越えた感慨を抱かれると思います♪
宇喜多が毛利から織田に鞍替えするとき、通りがかり?の恵瓊サンが拉致られちゃって、毛利の人質だった戸川の達っちゃんとの交換要員に…というあのエピソード…。 あれはやっぱり、超☆俗説だったのかしらん…。 うん…。恵瓊さんは、そこまで『うっかりサン』じゃないですよな…☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年08月05日 20時28分22秒
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