|
テーマ:レンタル映画(818)
カテゴリ:たまには邦画
映画館で予告編を見た瞬間、コミックスを読んでいる私は「ええええええええ~?」と呆然。無理だろ?絶対無理だよね?と思ったら監督が三池崇史。う、やってくれるかも…でも予告がほとんど垣原演じる浅野忠信がメインのような作り。微妙な気持ちで見たのです。 ストーリーはある日、安生組の組長が失踪。安生から与えられていた暴力を愛していた垣原(浅野忠信)は、歌舞伎町界隈を捜索。すると謎の男、ジジイ(塚本晋也)が船木組の幹部、鈴木(寺島進)が安生の行方の鍵を握っていると情報を持ってくる。垣原は鈴木を壮絶なリンチに合わせるがガセネタと判明。 やがて垣原はイチ(大森南朋)という殺し屋の存在に気づき、常軌を逸したその殺しぶりに興奮を覚え…。 人間の体をスパスパと輪切り。鈴木の体をカギ針で背中の肉に引っ掛け体を吊り上げたり背中に煮立った天ぷら油を浴びせたりテレビの中に入っているジジイの仲間井上(新妻聡)に針の串刺しリンチを受けたり、垣原が自分の舌をナイフで切ったりと…グロシーンがすべて原作通りです…いや、ここまでやると立派だわ キャストも曲者揃いばかり。始めはイチを演じた大森南朋を見た瞬間え~?もうちょっとコミックスは男前だよ~と思ったがオドオドしたり卑屈に笑ったりチラリと見える内面の変態っぷりとか、これがまた嵌ってた船木組組長の船木を演じたのは悪役で有名な國村準。もはや説明いらずの渋さ。残虐双子二郎、三郎(松尾スズキ1人2役)。 そして垣原に壮絶なリンチをされる鈴木役の寺島進は包帯だらけの隙間から覗く眼光の鋭さは震えるほど似合ってました。かなりインパクトが強い役なので寺島進はしばらくこのイメージが付いてました。 と、ほとんどの役はみなさん合っていたの…のに…ピアスのマー坊こと垣原を演じた浅野忠信が…びみょ~~ 暴力を愛し、愛ある暴力をこよなく求める鮮烈な役なんだけど…悪いが微塵も感じなかった…。CGによる口裂けシーンはすげえと思ったけど演技的に印象に残るシーンはさっぱりなし。原作のキャラが強烈過ぎるんだろうが女衒のような服を着て目立つより演技でハッとさせて欲しかった。 意外だったのはジジイ役の塚本晋也が原作とは程遠いのに独自なジジイを披露。浅野もこれくらいやってくれたら納得したんだが。 双子の設定が警官って意外はほとんど設定、ストーリーは原作通りの出来栄え。ただ、見終わった時に、これってコミックス知らない人、分かるのかな?とは思いました。ただ映画制作時、コミックスはまだ終わっていなかったのでラストは作者のいくつか考えているラストの一つにしたとか。 コミックスとラストが違ったせいか分かりづらい難解なラストだったせいか…うーん。 映画的仕上がりで言えばちょっと外した感じ。原作通りだったんだけどただたんに漫画のシーンをそのまま映像化しただけの出来。もうちょっと人を殺して性的興奮を覚えるイチの異常な性癖と化け物じみた妄想力とか垣原の求める絶望的な絵づらをもっと盛り込んでも良かったかなと。もっと内面的なものを描いて欲しかった…。原作はそこが面白いのに ↓コミックスの映画化って難しい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[たまには邦画] カテゴリの最新記事
|