ALEXANDRITE アレクサンドライト
双子のアクター青春漫画「CIPHER」の続編的漫画で脇役のアレクサンドライト・レヴァインが主役となった漫画。空手も柔道もやっていてしかも黒帯のアレクだが、女のような名前に女顔のせいでコンプレックスが強く自分自身に自信が持てない。そんな彼が好きな美女だがバンドのドラムをやっていて体力作りにボクシングもやっている男前のアンブローシア。同じ大学となって喜ぶアレクだったが目立つ彼女には煩い虫も寄ってきて…。と、主人公アレクが恋に人生に悩みながらも成長していく姿を描いた話なんですが…ぶっちゃけ、この漫画、話よりもアメリカの大学生活やイベントの方が面白い。取材かなにか知らないけどよく調べてあって文化や学校の違いに目がウロコ。まずは入学式は日本は4月だがアメリカは9月。新入生の歓迎パーティなどは日本でもありそうだが、割り当てられたクラスに納得がいかない者が希望するクラスに再履修登録する制度があるみたいです。日本の大学でもあるのかなぁ~?徹夜して並ぶみたいです、先着順?そしてシヴァが「第一の希望はもちろん第二第三まで通らなくて盆栽のクラスに回された」と言っていたのだが盆栽の授業ってあるのか?!他にはハロウィンパーティーに乗り込みパーティーを乗っ取ってしまうパーティークラッシング、くじ引きで男子は女子の箱から女子は男子の箱から紙を一枚引き、その相手に名前を明かさずプレゼントを贈るシークレットサンタ。今では日本でも有名になったがバレンタインデーは実はアメリカでは男から女にプレゼントをするとか、成績に関係なくマニアックでカルトな問題が出題される大学伝統のクイズ、スカベンチャーハント。試験は日本の大学よりもハードらしく、宿題は山盛り、レポート山盛り、成績が悪ければ退学もさせられるという。期末試験に中間考査など試験も山盛り。大学に入ったら遊べれるって日本の大学とはちょっと違うみたい。キャラクター的に好きだったのは…繊細そうな見た目の割りには豪快なアレクは面白かったけど「CIPHER」に引き続きやっぱりシヴァが好きかな。クールでいて実は変な性格がいい。日本からの留学生でお祭男の服部も好きだ。「CIPHER」の時のキャラクター、アニスやハルが登場した時、懐かしさを感じたけどやっぱりチョイ役程度。サイファはシヴァとセットでちょこちょこ出てるかな?エレンを気に入ったシヴァが「ルースにはっきりさせなきゃな」とセリフが出てきた途端ルース!いたね~と懐かしくなった。登場はしてないけどね好きなエピソードはコロンビア大のマスコット、ライオンの特殊メイクにタキシードを来て数人でハロウィンの乗り込んだパーティークラッシングやハルに会いに行くアレクやシヴァが日本にやってきた話特に仏壇を見て「ビューティホー」とか言うあたり、ああ、確かに外人さんが見たらそういう反応かもねと納得しちゃった。大仕事だったジェンキンズのモデルの話も好きかな。家の借金のために大学も空手もしばらくお預けのマーカスにアレクがモデルの契約金を渡して大学を薦める話が一番好きかも。地味にエレンの兄達とシヴァの不毛な戦いやマーカスとアレクのコンビは最高。アレクの実父のコミカルなところも気に入ってます。アメリカの大学生達の日常がこまか~く描かれているアメリカングラフィティ的少女漫画。案外ストーリーよりもそっちの方が気に入ってます。明るい青春漫画で…「CIPHER」もこんなノリの漫画のままが良かったな残念なのはシヴァとエレンのその後が知りたかったかな~~。クールな者同士、いったいどういう付き合いになるんだろう。ちなみに漫画にも出てくるアレキサンドライトという宝石が出てきますが、実際にある宝石で光の加減により色が変るという不思議な宝石。かなり高い。 ↓文庫版もありまっせ~