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テーマ:今日のニュース(1448)
カテゴリ:独白
しつこいようだけれども、JR福知山線の脱線事故の話。
さっき家族と「ブロードキャスター」を見ていたら キャスターの一人が見舞金についての話をしていた。 事故で怪我をされた方に、JR西日本(以下JR)が見舞金を持っていっているそうですが、 その見舞金の入った袋が紅白の水引のものだったそうです。 それについてそのキャスターは 「これはどういうことなんでしょうか」と言っていた。 そしてコメンテーターの一人が 「そういうところに普段の姿勢が出てしまうんですよ」と言っていた。 この話を聞いて、みなさんはどう思ったでしょうか。 おそらくそのキャスターやコメンテーター(を含む製作者サイド)は 「自分たちのミスで怪我をした人に対し、 おめでたい感じのする紅白の水引なんてとんでもない! JRは常識がない!」 と伝えたかったのでしょう。 私も一瞬そう思いました。 すると一緒にテレビを見ていた母がこう言った。 「普通怪我とか病気の人に贈るお見舞金は、紅白の水引の袋に入れるよね?」 正確な事はわからなかったので、調べてみました。 「ご贈答マナー」というサイトによると、 傷病見舞いの場合、水引は右側が赤、左側が白というのが正式なようです。 要するに、JRの見舞金の贈り方は、マナーに沿ったものであり 決してとんでもない方法ではなかったということ。 被害者が紅白の水引を見て、腹を立てるのは理解できる。 おそらくこういう状況では、見舞金が何に入っていても不愉快であろう。 「お見舞い」とだけ書かれた袋であれば 「何て事務的なんだ、誠意がない」と思う人もいるだろうし、 ましてや白と黒の水引なんかにしたら、たいていの人は憤慨するはずだ。 しかし、テレビがその被害者の感情に必要以上に寄り添い、 事実を確かめないままに(ホントは紅白の水引に問題はないと知りながら、 JRを叩くために「紅白=非常識」という構図を作ったとしたら最悪ですが) さもJRのずさんさの象徴のようにその話をするのはいかがなものか。 完全に客観的な情報というのはありえないと思う。 情報を収集するのが人間である限り、 そこには何らかの考えに基づいた尺度が存在するから。 誰かが意図的に(もしくは無意識のうちに)歪めた情報に私たちは日々触れている。 そのことを常に意識しておかなくてはならないと、 今日は強く思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 30, 2005 11:40:47 PM
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