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カテゴリ:インフルエンザ・風邪・ノロ・肺炎・麻疹
きょうの健康(2007/2/5放送)
あなどれない肺炎にご用心「増えているマイコプラズマ」 肺炎というとお年寄りに多い病気だが 健康で若い人の間でも長引く咳が特徴の マイコプラズマ肺炎にかかる人が増えている。 2006年は夏頃から増え始め 冬場には例年の1.5倍から2倍もの患者が報告されている。 マイコプラズマ肺炎はこれまでオリンピックの年に流行っていた。 ところが最近はだんだん流行の年が平均化されてきた。 それにしても昨年から今年にかけてはとても多い。 なぜこんなに増えているのか はっきりした理由はわからないが ひとつは マイコプラズマという菌が感染力が強い。 もう一つの理由は私たちのライフスタイルが変わってきた。 例えば うがい手洗いなど子どもの時は厳密にやっていたが だんだんルーズになってきているところを狙われている気がする。 ◎∞――――――――――――――――――――――――――――――∞◎ マイコプラズマというのは何か? 細菌の一種、通常の細菌と少し違うところがある。 通常の細菌は細胞壁の中にあり 抗生物質を細胞壁を壊すようにもって行く。 マイコプラズマは細胞膜であって 細胞壁がない。 抗生物質はマイコプラズマの菌の中に入るようなものを選ぶ。 したがってマイコプラズマに効く抗生物質でないと治療できない。 マイコプラズマにかかりやすい人は? 子どもから30歳くらいまでが多いが 全年齢層にいる。 高齢者の場合は頻度は比較的少ないが 高齢者の場合は重くなりやすい。 マイコプラズマに感染するとどのような症状がでるのか? 典型的な症状は 全身の症状は比較的軽症だが 頑固な咳が特徴である。 頑固な咳というのは1回1回の咳が強いということと頻度が多いこと。 強い咳で肋骨を骨折する場合もある。 咳が続いて夜明けから熟睡できないこともある。 肺炎は汚い痰が出るのが特徴だが マイコプラズマ肺炎は 透明または白っぽい痰が出る。 感染した人の15%くらいは実際の肺炎になるが 初期の症状は鼻からのどの痛み、透明の痰や白っぽい痰。 熱は高熱でも38℃くらい、微熱のことが多い。 こういった意味でもこの肺炎は通常の肺炎とはちょっと違う。 始まりは風邪のような症状である。 マイコプラズマ肺炎とインフルエンザの違いは? インフルエンザは劇的に起こる。 マイコプラズマのほうは数日かけてゆっくり進行する。 潜伏期間が非常に長い。 感染力は非常に強いが死亡率は非常に低い。 マイコプラズマ肺炎でみられるその他の症状 ・中耳炎 ・急性副鼻腔炎 ・肝機能の低下 ・髄膜炎 ・喘息症状 どうやってマイコプラズマ肺炎と診断がつくのか? まずは問診。 医師が気にするのは流行期に入っているかどうか 家族で同じような症状がいないか 特に2~3週間前に同じような症状の人がいないか そういったことも参考にしながら診断をする。 通常治らなかった場合は 血液検査を行う。 マイコプラズマ肺炎の薬 ・マクロライド系 ・テトラサイクリン系 ・ニューキノロン系 5日から1週間をめどに処方する 空咳が強い場合は 喘息症状なので 咳止めを出したり 吸入のステロイドを症状が強い間は使う。 咳が続いている間はマイコプラズマの菌が出ていることが多い。 治ってからも最長13週間出ていた記録がある。 咳が出ている間は人に移さないように注意をする。 患者はマスクをする! 症状が治まったからといって薬を勝手に止めたりしない。 家庭での注意点 安静、睡眠、栄養、水分補給 タバコを吸っている人は治りが遅くなるので禁煙を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.11 20:35:49
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