ハピふる!(2008/6/18放送)より
こちらハピふる!婦人科より
=20代女性のお悩み=
立っていると脚がチクチクして痒くなり
オレンジ色のシミみたいなものが出てきます。
座ったり歩いたりすると元に戻るのですが
立っている間は本当に辛いです。
東京血管外科クリニック・院長・横山先生と生電話
この女性の場合は
「下肢静脈瘤」という病気が1つ考えられる。
脚の静脈を流れる血液は重力に逆らって心臓に戻る。
ふくらはぎの筋肉を収縮して血液を押し上げている。
静脈の中にはいくつもの弁がついており
静脈にある弁は押し上げられた血液を逆流しないように防ぐ。
しかしこの弁が弱ってしまうと血液の逆流が起こって
老廃物が脚にたまるようになって様々な症状が出てしまう。
また逆流を放っておくと静脈が浮き出てきて瘤になり膨らんできてしまう。
それが下肢静脈瘤という病気。
下肢静脈瘤の特徴
・脚の静脈が浮き出て見える
・表面にこぶ状の膨らみができる。
下肢静脈瘤の症状
・足がだるい、重い、むくむ、
・夜中につるなど筋肉の疲労症状
・茶色やオレンジ色しみができる
・痒み
・治りにくい皮膚炎を起こすこともある
この女性の場合は
静脈は浮き出ていないということなので見た目の症状はなく、
歩いて筋肉のポンプを働かせれば
血流がよくなり元に戻るということなので軽症だと思われる。
どういう人が下肢静脈瘤になりやすいのか?
立ち仕事が多い人がなりやすい。
美容師さん、おすし屋さん、調理師の方に多い。
女性に多い病気で8割が女性。
日本人女性の3人に1人、5人に1人症状を持つ。
筋力の低下がひとつの要因。
予防としては筋力が衰えないように心がける。
下肢静脈瘤の原因は?
1)血管の弁に個人差があり 遺伝的な要素が関係している。
2)脚を動かさないなど運動不足
3)高齢になると静脈や弁が弱くなりやすい。
一種の老化現象。
50代以降で患者が増えてくる。
女性の場合は妊娠、出産を契機に発症する人もいる。
立ち仕事の人。
肥満もよくない。
下肢静脈瘤の治療法は?
一旦弱ってしまった弁を回復することはないにので治ることはない。
治療法としては弾力性ストッキングという
強い圧力のある靴下を履くと症状の進行が止められる。
しかし根本的に治るわけではない。
根本的な治療としては注射で静脈をふさぐ方法が一般的。
ひどい場合は手術で静脈を摘出する。
最近では入院しないで日帰りで治療できるようになった。
レーザーによる治療も行われており傷跡が残らない治療もある。
悪化させない方法
・専用のストキングを購入
・定期的なストレッチ
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