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カテゴリ:目・眼瞼痙攣・耳・のど
本当は怖い家庭の医学(診察日:11月18日 )より
『本当は怖い目のかすみ~慢心~』 K・Yさん(女性)/58歳 主婦 編み物が趣味のK・Yさんは、目のかすみや、 遠くのものが見えにくくなったり なぜか照明がまぶしくなったり異変が現れるようになりました。 近所の眼科を受診したところ「白内障」と宣告されました。 白内障とは主に加齢が原因で水晶体が濁る病。 白内障 (1)目のかすみ (2)遠くの物が見づらい (3)照明がまぶしい 進行すると視力が著しく低下する 白内障の発症率は50代で50% 80代になれば100% つまり全ての人がなる可能性のある病。 ただし現在では治療技術が確立、視力は劇的に回復する。 手術件数は年間 約100万件。 医師から手術は短時間で安全と聞いて、ほっと胸をなでおろした彼女。 手術も無事終わり、翌日、眼帯をはずすと、 驚くほど目が見えるようになりました。 術後の経過が良好な彼女は、3回目の健診をさぼってしまいました。 定期健診をサボって半月後から様々な異変に襲われ始めます。 視野の中央が黒ずみましたが しばらくすると症状は消えていました。 その後も文字が見づらいときはありましたが 症状が消えるため放置。 健診に行かなくなって2ヶ月 眼に埃が入った時 手術をしたほうの目で見ると視野の中心がゆがんで黒ずんで見えます。 こうして病院を訪れました。 (1)視野の中心が黒ずむ (2)視野の中心がゆがむ 病名 ⇒ 嚢胞様黄班浮腫(のうほうようおうはんふしゅ) <なぜ、目のかすみから嚢胞様黄班浮腫に?> 「嚢胞様黄班浮腫」とは、視力を司る 網膜の黄班という部分がむくんでしまう病です。 最悪の場合は、視野の中心にゆがみが残り、 日常生活に重大な支障をきたしてしまいます。 実は嚢胞様黄班浮腫は、白内障の術後合併症の代表的な病の一つ。 手術を受けた人の50人に1人が発症しています。 原因は、手術による眼球へのストレス。 それがきっかけで黄斑部に炎症がおき、むくむのだと考えられています。 しかし、どういう人が発症するかは明らかではないため、 手術後は誰もが注意すべき病なのです。 K・Yさんも、運悪く、術後に炎症が続いてしまい、この病を発症してしまいました。 でも、これは早期発見できれば、投薬治療により完治が可能。 視野がゆがむという重大な後遺症が残ることはありません。 だからこそ、医師は定期検診に忘れずに来るように言ったのです。 白内障の治療では、術後の合併症を早期発見するために、 手術から最低1年間は患者が定期健診を受けることを細かく設定しているのです。 しかし、目の調子がよいからと勝手に自己判断し、定期検診を怠ってしまいました。 これこそが、彼女が犯してしまった最大の過ち。 その結果、視野にゆがみが残るという最悪の事態をまねいてしまったのです。 白内障の手術は、わずか15分ほどで終わります。 でも大切なのは、その後の1年。 そのためにも術後の定期検診は、欠かさず受け、一度でも目に異変が現れたら、 ただちに病院を訪れることが大切なのです。 あなたは最近 目がかすむことはありませんか? 白内障の手術を受けてはいませんか? その後の定期健診を怠ってはいませんか? 白内障検査 「コントラスト検査」目のかすみ度をチェック 「グレア視力検査」目がまぶしく感じる度合いをチェック どちらかの検査で異常が見られた場合はレッドゾーン 加齢で起こる白内障の進行を止めることはできない。 身近なものの見え方で白内障の進み具合をチェックできる。 「白内障の早期発見法」 片目ずつでチェックすることが大切 色鉛筆⇒白内障になると白い部分が黄ばんで色がかすむ 夜の通り⇒光ってぼやける 夜の時刻表⇒黒い文字は見えるが黄色い文字がみづらい。 ⇒光っているものはみづらい。 白内障になっていても日によって見え方は変わる? 多少見え方に違いが出ても 症状がなくなることはない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.11.20 20:28:13
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