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カテゴリ:血圧・仮面高血圧・糖尿病・痛風
本当は怖い家庭の医学(診察日:11月25日 )より
『本当は怖いぽっこりお腹~声なき血の悲鳴~』 N・Sさん(男性)/49歳 会社員 都内のメーカーの営業に勤めるN・Sさんの悩みは、 ここ数年で出てきた「ぽっこりお腹」 両親が糖尿病という家族歴もあったので、 毎年健康診断を受けていましたが、 今まで25年間異常がなかったため安心していました。 健康診断を受けてから数ヶ月 その日は父親の一周忌でした。 実は1年前に父親が糖尿病で他界 さらに最近母親までも糖尿病であることが発覚したのです。 まさに糖尿病になりやすい家系でした。 それから3年後 健康診断で同僚は糖尿病の診断を受けたものの N・Sさんの結果は特に問題なしでした。 そんなある日、突然、心臓をわしづかみにされたような胸の痛みに襲われます。 徐々に症状は和らいだものの すぐに病院に直行し、 精密検査を受けたところ、医師からまさかの「狭心症」の宣告を受けることに… 更なる精密検査の結果 意外な事実も判明した。 (1)胸の痛み 病名 ⇒ 糖尿病 <なぜ、ぽっこりお腹から糖尿病に?> 「糖尿病」とは何らかの原因で、すい臓の機能が低下し、 血液中の糖分を分解するインスリンが減少。 その結果、血液中に糖分があふれ返ることで、さまざまな症状を起こす病です。 主な原因は、肥満、運動不足、 そしてストレスなどの生活習慣だと考えられています。 そして、この糖尿病の指標となるのが血糖値。 血糖値とは血液中にどれだけの糖分が含まれているかを示した数値のこと。 この数値が126以上あると、糖尿病と診断されるのです。 しかし、N・Sさんは毎年の健康診断でも、 血糖値は126以下で何の異常も見られませんでした。 実はN・Sさんが患っていたのは、 通常の健康診断では見つけるのが難しい「隠れ糖尿病」だったのです。 では、なぜこの隠れ糖尿病は、健康診断で見つけることができないのでしょうか? 一般的に血糖値の検査は、人それぞれ食事内容が違うため空腹時に行います。 通常、空腹時の血糖値は正常な状態で、食事をすると血糖値が上がっていきます。 すると、すかさずインスリンが分泌。 糖分はエネルギーに変わり、やがて血糖値は正常に戻るのです。 しかし、糖尿病患者の場合、空腹時も血糖値が高いばかりか 食事をしてもインスリンが殆ど分泌されず、常に高血糖の状態に。 そのため当然、空腹時の血糖値を見れば、異常は発見できます。 一方、隠れ糖尿病患者の場合、空腹時は血糖値が正常。 ところが食後、血糖値が上昇しても、インスリンはなかなか分泌されず、 高血糖の状態に。本格的にインスリンが出始めるのは、食後1時間近くも経ってから。 そのため血糖値が正常に戻るまで2~3時間もかかってしまうのです。 隠れ糖尿病の場合、血糖値が危険なほど高くなるのは、食後しばらくの間のみ。 だからこそ空腹時の血液検査では異常が見過ごされてしまったのです。 さらにこの隠れ糖尿病の恐ろしいところは、 食後、糖分が増え過ぎてから大量のインスリンを一気に分泌するため、 すい臓がすぐに疲弊してしまうこと。 こんな事態が起きているとも知らずに、 N・Sさんは健康診断の結果を過信していました。 その結果、心臓へと続く動脈に糖分があふれ、血管を傷つけたことで動脈硬化が進行。 ついには「狭心症」になってしまったのです。 現在約820万人いる糖尿病患者のうち約3割が、 この隠れ糖尿病のである可能性があると言われています。 ちなみに、健康診断以外で、この隠れ糖尿病の可能性を疑う手だてが「家族歴」 家族に糖尿病患者がいるかどうかが、病を疑う参考になるのです。 アメリカ糖尿病協会の報告によると、 父親もしくは母親どちらか一方だけが糖尿病だった場合、 その子どもが糖尿病になる可能性は約20%。 両親ともに糖尿病だった場合、なんと約50%の子どもが 将来糖尿病になる可能性があるというデータがあります。 だからこそ、お腹がぽっこり出だし、さらに糖尿病の家族歴があるという人は、 隠れ糖尿病を疑って、専門医で食後の血糖値を計ることが大事なのです。 あなたは最近 お腹が出てきてはいませんか? 家族の中に糖尿病になった人はいませんか? そして何より 健康診断の結果を過信していませんか? 家族歴があると糖尿病になりやすい体質が遺伝している可能性がある。 その他にも糖尿病の危険因子はある ・家族歴 ・早食い ・大食い ・甘いものの食べすぎ ・運動不足 等 今回のホラーチェックは血液検査 血液中の糖分が増えた時にすばやくインスリンを分泌できるかをチェック 隠れ糖尿病の危険性を診断する 1)何も食べない状態で1回目の採血 空腹時の血糖値とインスリン値を測定 2)食事の代わりにブドウ糖を溶かした炭酸水を飲む 30分後2回目の採血 食後の血糖値とインスリン値を測定 空腹時は血液中に糖分の量は多くない ブドウ糖を飲むと血液中に糖分が増える 健康な人の場合はすい臓から即座にインスリンが分泌。 糖分を次々とエネルギーの変換する。 インスリンの出が最も多くなる30分後には 血液中に溢れていた糖分は抑えられる。 しかしインスリンの出が悪い人は 糖分は一向に減らない。 血液中に溢れかえってしまう。 基準値を超えると隠れ糖尿病の危険性がありレッドゾーン。 家族歴もなく食生活もしっかりしている フェンシング銀メダリストの大田さんがレッドゾーンだったのなぜ? インスリンの出るタイミングが通常よりも遅かった。 インスリンを出すすい臓の機能が弱い体質の可能性がある。 将来 運動を辞めた後の食生活に注意しないと糖尿病になる恐れあり。 インスリンの出が悪い原因 1)体質 2)加齢 3)肥満 ぽっこリお腹の人は内蔵脂肪から出る悪玉ホルモンが インスリンの働きを悪くしている。 体重は変わらないのに ぽっこリお腹になった場合は注意が必要。 運動しながら痩せることが大切。 運動するとインスリンの効きがよくなり血糖値が下がる。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 糖尿病の予防で大切なのは血糖値を急激に上げないこと! 3大栄養素の中で、血糖値を最も急激に上げるのは、 我々の主食となる「炭水化物」 GI値が高い炭水化物⇒血糖値を上げやすい <代表的な炭水化物のGI値> 白いパン 95 もち 80 ご飯 70 うどん 55 パスタ 55 玄米 50 そば 46 ライ麦パン 40 55以上が血糖値を上げやすい 一方で「炭水化物を全く摂らない」食生活は、 栄養バランスが悪く、おすすめできません。 一般的には、一日の必須エネルギー量の55~60%を 炭水化物から摂取することが望ましいとされている。 一緒に食べると血糖値の上昇を抑えることのできる夢の食材がある。 それが「水溶性食物繊維」 水溶性食物繊維の量(100グラム中) にんにく 3.7 きり干し大根 3.6 なめこ 1.0 しめじ 0.7 えのきだけ 0.4 まいたけ 0.3 ごぼう 2.7 納豆 2.3 オクラ 1.4 かぼちゃ 0.9 長いも 0.2 こんにゃく 0.1 水溶性食物繊維は水に溶けて糖分の吸収を遅らせる。 炭水化物 + 水溶性食物繊維 血糖値の上昇は大幅に抑えられる 水溶性食物繊維を使えば高血糖から身を守ることができる 血糖値を上げないポイント! 1)早食い防止⇒ゆっくりよく噛んで食べられる食材を使用 2)血糖値の上昇を緩やかにする、水溶性食物繊維を豊富に含んだ食材を使用 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.12.01 21:19:48
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