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カテゴリ:インフルエンザ・風邪・ノロ・肺炎・麻疹
本当は怖い家庭の医学(診察日:6月2日 )より
国内初のインフルエンザ患者がでて2週間。 先週には千葉県でも確認され 13都道府県379人(6月1日午後0時現在)の患者を出した新型インフルエンザ。 厚生労働省は感染拡大のピークは過ぎた という見方を示す一方 まだまだ予断は許されない という専門家の声もある。 このまま沈静化するのか? それとも再び猛威を振るうのか? 高齢者は本当に罹りにくいのか? 私たちはどうすればいいのか? そこで今回は 緊急特番!10人の専門医が教える、 今知っておくべき新型インフルエンザの正しい対処法スペシャル 専門医が教える新型インフルエンザ対策 「代謝内分泌科」「薬剤科」「循環器内科」「感染症科」 「小児科」 「消化器内科」「リウマチ・膠原病科」 「産婦人科」「アレルギー科」「脳神経外科」 日本を代表する専門医から続々と驚くべき事実が明らかにされる。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 専門医が教える新型インフルエンザ対策(1) 「代謝内分泌科」(東京医科大学主任教授 小田原雅人先生) 「糖尿病」は、免疫力が低下しているため、新型インフルエンザに かかりやすく、注意が必要とされる代表的な基礎疾患の一つ。 (1)新型インフルエンザのウイルスが高血糖を引き起こす インフルエンザは非常に病原体が強く高熱が出る。 熱を出したり身体の防御機能がアクティブに働く ストレスは血糖値を上げる方向へ働く。 外部からのウイルス侵入が血糖値を異常に上げてしまう可能性がある。 そのため、普段から血糖値が高めで予備軍だった人が、 感染をきっかけに糖尿病を発症する可能性もある。 (2)インスリン注射をする糖尿病患者が陥りやすい落とし穴(想定ケース) 糖尿病は 糖分を利用するのに必要な インスリンが出にくくなり 血糖値が上がる病気。 食後は 急激に血糖値が上がり 様々な合併症を引き起こすことがある。 3年ほど前から糖尿病を患っているAさんは、毎食前 インスリンを注射することで、血糖値を正常に保つようにしてきました。 しかし、ある日、発熱、下痢、吐き気などの症状に襲われました。 新型インフルエンザが頭をよぎったものの 海外渡航歴もなく 単なる風邪と判断 会社を休み、一日家で寝ることにしました。 食欲がなく飴だけを口にして、食前のインスリン注射をやめてしまいました。 食事もしないでインスリンを打ったら、 低血糖になってしまうのではないか、と考えたのです。 翌日も熱が下がらないため、もう一日、会社を休むことにしたAさん。 食事は朝にリンゴジュースを飲んだぐらい。 すると、その夜、激しい咳とともに熱が一気に上がり、 意識がもうろうとする状態に陥ってしまいました。 病院へ運ばれたAさんは、新型インフルエンザだったことが判明。 血液検査の結果、なんと血糖値が正常値をはるかに上回っていたのです。 この高血糖こそが、意識をもうろうとさせたもう一つの原因。 新型インフルエンザなどのウイルスが体内に入ると、 血糖をコントロールするインスリンの働きが抑えられてしまいます。 健康な人なら、ここでインスリンの分泌が増え、血糖値を調節。 ところが、Aさんのような糖尿病患者の場合、インスリンを体内で 補うことができず、さらに注射で補充することもやめてしまったため、 血液中に糖分が大量に溜まり続けました。 さらに、風邪のときにとりたくなる飴、果物ジュースなどは、 糖分が多く血糖値を上げる原因に。 こうして、どんどん上がる一方となった血糖値。 ついには脳が糖分不足に陥り、 最悪の場合、こん睡状態に陥ってしまうこともあるのです。 (3)糖尿病の人が新型インフルエンザの疑いを持ったら? 発熱相談センターに電話をして相談する事が重要。 新型インフルエンザが疑われる場合、まずはその治療を始めることが最優先。 同時に大切なのが、血糖値の測定。 普段と大きく違うようなら主治医へ連絡し、 インスリンについての指示を仰いでください。 測定器を持っていない場合は、発熱外来を受診、 そこで糖尿病の治療であることを申告 インスリンのことを相談し、血糖値を計測してもらいましょう。 多くの患者さんが心配するのは 抗インフルエンザウイルス薬とインスリン注射の併用ですが? 問題はない。 インスリンは基本的に自分で出しているホルモン。 足りない分を注射で補充しているだけなので、 基本的には他の薬との相互作用はないと考えていいと言える。 特に血糖のコントロールが難しい患者さんは、 感染すると重症化する恐れもあるため、 速やかに薬による治療を受けることが大切。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 専門医が教える新型インフルエンザ対策(2) 「薬剤科」(専門医/虎の門病院薬剤部長 林昌洋先生) 抗インフルエンザウイルス薬はどんな薬と一緒に飲んでも大丈夫! 何らかの基礎疾患を持つ患者さんが心配するのは、 普段自分の飲んでいる薬と抗インフルエンザウイルス薬 (タミフルやリレンザ)との飲み合わせについての不安。 抗インフルエンザウイルス薬は どんな薬と一緒に飲んでも、そう大きな問題はない。 先生の見解によると、高血圧や糖尿病などの持病があり 色々な薬を使われている方が、タミフルなどを使っても問題ない。 薬の飲み合わせによる副作用もまずないので、 途中でインフルエンザの症状が軽くなっても、 薬を飲みやめずに、5日間飲むことが大切。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 専門医が教える新型インフルエンザ対策(3) 「循環器内科」(葉山ハートセンター不整脈センター長 佐竹修太郎先生) 新型インフルエンザの感染で脳梗塞・心筋梗塞のリスクが高まる 動脈硬化や不整脈がある方は、発汗によって脱水状態になると、 血栓が出来やすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を起こすことがあるので、 生活習慣病を持つ人は 十分に水分を摂る事が大切。 発汗によって脱水状態になっている時、 動脈硬化がある人の血管内は、水分が少なくドロドロの状態。 まめに水分を補給しておくことが大切なのです。 続きます! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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