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カテゴリ:インフルエンザ・風邪・ノロ・肺炎・麻疹
本当は怖い家庭の医学(診察日:6月2日 )より
国内初のインフルエンザ患者がでて2週間。 先週には千葉県でも確認され 13都道府県379人(6月1日午後0時現在)の患者を出した新型インフルエンザ。 厚生労働省は感染拡大のピークは過ぎた という見方を示す一方 まだまだ予断は許されない という専門家の声もある。 このまま沈静化するのか? それとも再び猛威を振るうのか? 高齢者は本当に罹りにくいのか? 私たちはどうすればいいのか? そこで今回は 緊急特番!10人の専門医が教える、 今知っておくべき新型インフルエンザの正しい対処法スペシャル 専門医が教える新型インフルエンザ対策 「代謝内分泌科」「薬剤科」「循環器内科」「感染症科」 「小児科」 「消化器内科」「リウマチ・膠原病科」 「産婦人科」「アレルギー科」「脳神経外科」 日本を代表する専門医から続々と驚くべき事実が明らかにされる。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 続きより 専門医が教える新型インフルエンザ対策(4) 「感染症科」(新潟大学大学院国際感染症学教授 鈴木宏先生) 不安を解消!新型インフルエンザのウソ・ホント (1)「高齢者は発症しないって本当ですか?」 米国疾病計画センターの発表によると、60歳以上の高齢者の一部の人が ウイルスに対する抗体を持っている可能性があるので、 新型インフルエンザにかかっても発症しにくいということがわかっています。 ただし高齢者がもし発症した場合、重症化する可能性があります。 重症かどうかの目安の一つに「呼吸数」があります。 その目安は、1分間の呼吸数が 5歳以上の場合は 30回以上 1歳から5歳未満は 40回以上 1歳未満は 50回以上なら注意が必要。 肺に炎症が広がり、重症化している可能性がある。 60歳以上の高齢者の3分の1が抗体をを持っている可能性がある。 交代を持っていなければ 発症すると重症化する可能性がある。 (2)「部屋の湿度を保っていれば、ウイルスは抑えられるって本当ですか?」 空気中の水分が多いと、ウイルスの感染する力は弱まるので、 部屋の湿度が高いとウイルスの感染力は低下します。 しかし、より大事なのは、部屋の中のウイルスの数を減らすこと。 こまめに換気をすることが大切。 ウィルスの量が多いほど感染の危険性が高まる。 (3)「この秋もう一度大流行するって本当ですか?」 高温多湿に弱いインフルエンザウイルスは、 梅雨や夏の時期には感染力が弱まります。 しかし、秋になり、空気が乾燥してくると、 再び猛威を振るう、可能性があるのです。 第2波は今よりも大流行になる? 強毒性になれば今より大流行する。 しかし先生によると、もしかしたらこのまま ウイルスが消えてしまうという説もある。 (4)「ウイルスが強毒性に変異するって本当ですか?」 インフルエンザウイルスは、非常に変異しやすい性質を持っています。 現段階ではまだどうなるかわからないというのが実態です。 強毒性のウィルスとは? 大きく分けて2つある 1)感染力が強い 2)致死率が高い ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 専門医が教える新型インフルエンザ対策(5) 「小児科」(日本大学医学部附属板橋病院小児科 鮎沢衛先生) (1)重要!年齢別 子供の薬の飲ませ方 タミフルやリレンザといった抗インフルエンザウィルス薬は 新型インフルエンザにも良く効く。 成人に対して、一般に勧められている抗インフルエンザウイルス薬が、 子供の年齢によっては注意を払わなければ、 副作用を起こすということがあります。 よって、よく先生と相談して投与を決めることをお勧めします。 (2)1才未満の赤ちゃんへの対処法は? 1歳未満の赤ちゃんには、なるべく薬を投与せず、対症療法を行なうことが原則。 そのポイントは ・熱が出始めた段階では、しばらく様子を見る。 この時、寒気が強く出て、震えていることが多いため、 手足をさすり、靴下をはかせて温めてあげましょう・。 ・そして、熱が上がり、暑がり始めたときは、冷やしてあげるのが大事。 手足が熱いかどうかがポイント 冷やす場所は、太い動脈が通っている所が効果的です。 額、首、脇の下、太ももの付け根など太い動脈を冷やすことで 効率よく全身の熱を下げることができる。 そして、最も気をつけなければいけないのが、水分の補給。 大人は体重の6割が水分と言われていますが、 乳児は体重の7割から8割が水分です。 そのため、わずかでも水分が失われると脱水症状を引き起こすため、 こまめな水分補給が何よりも大切なのです。 小さい氷のかけらやシャーベット、 アイスクリームなどで水分補給をすると効果的。 (3)1歳以上の子供への対処法は? 1歳以上の場合、抗インフルエンザウイルス薬での治療が可能。 しかし、副作用の恐れもあるため、 症状に応じて医師と相談の上、どの薬を使うか決めていくことになります。 そして、子どもがいる家庭での新型インフルエンザ対処法 子どもを新型のウイルスから守るために 気をつけるべきことは、親が感染源にならないこと。 外から帰ってくるなり、子供に接触するのは感染の危険性大。 特に脂ぎっている人は要注意。 ウイルスは湿っている箇所に付着するため、いきなりの頬ずりは厳禁です。 十分な手洗い、うがい、 それからできれば着替えなどもしてから接触しましょう。 小さい子供の場合、インフルエンザ脳症や、脳炎などを引き起こし、 最悪の場合、死に至るケースもあります。 親が予防に努め、かかった場合は早期の手当てをしてあげることが大切。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 専門医が教える新型インフルエンザ対策(6) 「消化器内科」(武本ホーム・ドクター・クリニック院長 武本憲重先生) 患者の汚れ物で感染する可能性がある インフルエンザで消化器症状がある方は、 吐物や排せつ物の中にウイルスが含まれている可能性があります。 吐物等で汚れた衣服は早く洗う、トイレや部屋の換気をよくする ということだけで かなり感染を防御できる。 ウイルスは水に弱いため、洗い方は、通常の洗濯と同じで問題ない。 今回は排せつ物からの感染報告はないものの、 今後見つかる可能性もあるため、注意が必要。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 専門医が教える新型インフルエンザ対策(7) 「リウマチ・膠原病科」(聖マリアンナ医科大学内科学教授 尾崎承一先生) 「膠原病」とは、自己免疫システムが異常をきたし、 自分の体を攻撃してしまう病気。 膠原病の治療をされている方は、インフルエンザなどの感染症にかかりやすく、 重症化しやすいため、特に気をつけなければいけない病気の一つです。 (1)膠原病の薬は新型インフルエンザを重症化させる恐れがある 膠原病の薬を飲んでいる患者さんは、 免疫が抑制されている可能性があります。 そうすると インフルエンザにかかると症状が重症化したり、 長引いたりする恐れがあるので注意が必要です。 (2)膠原病患者が新型インフルエンザに感染した(想定ケース) 3年前に膠原病の一種、関節リウマチを発症し、 薬による治療を続けてきた患者Bさん。 関節リウマチは、膠原病の中でも最も多く、 日本の患者数は、現在およそ70万人いると言われています。 ウイルスなどの攻撃から体を守るはずの免疫が、 自らの関節を攻撃、炎症を起こし激痛に見舞われる関節リウマチ。 その痛みなどの症状を和らげるためにBさんは 毎日欠かさず薬を飲み、痛みは落ち着いていました。 しかしある雨の日、薬をちゃんと飲んでいるのに、 関節が痛むようになったBさん。 天気が回復しても、痛みは一向に良くならず、37度の微熱も。 まだ熱も低いし風邪薬を飲めば大丈夫だろうと思ったBさんは、 関節の痛みを和らげるのが先決と、リウマチの薬も一緒に飲んでおきました。 その翌朝、全身を覆ってきたのは、のしかかるような重い倦怠感と関節の痛み。 いくら薬を飲んでも具合は良くならず、 それどころか、どんどん悪化していってしまったのです。 やむなく病院を訪ね、検査を受けたところ、 新型インフルエンザだった事が判明したBさん。 話を聞いた医師は、「それでは治りにくいはず・・・」と告げました。 (3)なぜBさんの新型インフルエンザは治らなかったのか? 実は関節リウマチの痛みを和らげるために、 Bさんが飲んでいた薬は、自らの免疫力を下げる「免疫抑制剤」 免疫抑制剤によって免疫力を下げることが、症状の緩和につながりますが、 同時に、インフルエンザなどのウイルスは侵入しやすくなってしまいます。 さらに、感染後も免疫抑制剤を飲み続けたことによって、 体内ではウイルスが猛威をふるい、症状をますます悪化させてしまいました。 関節リウマチだけでなく、膠原病の患者さんの多くが、 同様の薬を飲んでいることが多いため、注意が必要なのです。 (4)膠原病患者の方が、新型インフルエンザの感染を疑われたら? まず主治医に相談することが大切。 同時に発熱相談センターなどに連絡し、しかるべき治療を受けましょう。 さらに先生は、患者でない方も、新型インフルエンザなどの 感染症をきっかけに、膠原病を発症することがあると注意を促します。 なぜなら、膠原病は発症しやすい体質を持った人に、 感染などがミックスされて発症するといわれています。 ですから、インフルエンザにかかって、1~2週間たっても良くならない、 そればかりか熱が続く、節々が痛い、 身体中に発疹が出る等の膠原病特有の症状が続いたら、 ひょっとしたら膠原病の発症かもしれないと疑うべきです。 新型インフルエンザの感染をきっかけに、 発熱、関節の痛み、腫れ、発疹など 膠原病に特徴的な症状が続いたら、一度専門医に相談することが大切です。 まだ続きます! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.05 20:29:55
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