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カテゴリ:左右バランス・身体歪み・骨盤・腰・ひざ
みんなの家庭の医学(放送日:2010年5月11日)より
腰に異常がないのに痛みが!?新型腰痛を徹底解明! 腰ではないある場所で起きる新型腰痛の正体とは? <実際の症例> N・Tさん(47歳・男性)が最初の異変に襲われたのは、単身赴任していた4年前。 ある朝、顔を洗おうと前屈みになった瞬間、 腰にビリっとシビレを伴う痛みが走った。 その痛みは、しだいにズキズキとした耐え難いものになり、 ついには仕事中、長時間座り続けていることができなくなってしまいました。 1月後 整形外科を受診すると「腰椎椎間板ヘルニア」と診断。 背骨と背骨の間にある椎間板が柔軟性を失い外に飛び出す病。 脊髄の神経が圧迫され激しい痛みを引き起こす。 ひとまず痛み止め薬による治療で様子を見ることに。 しかし長時間座っていると痛み 改善の兆しが一向に見えないNさん。 3ヵ月後 医師はヘルニアを除去する手術を勧めました。 でも 単身赴任が終わるまで、残り3ヶ月で終了。 「どうせ手術を受けるなら家族のいる東京の病院で」と痛みを我慢し、 これまで通りの治療でなんとか乗り切ることにしました。 しかしこの判断が後に恐ろしい事態を招くことになる。 痛みを感じ始めてから半年後。 単身赴任も終わり ようやく都内の病院でヘルニアの手術を受ける。 ところが手術から3週間後 いざ仕事に復帰するというその日のこと。 通勤途中にまたしても、あのズキズキとした痛みが襲ってきたのです。 じわじわと腰から足にかけてしびれる様な痛みが… 会社でも2時間ほど座り続けているとズキズキする痛みが襲ってきたのです。 医師の相談すると「ヘルニアは完治しているが、長い間、 神経が圧迫されていた為になかなか痛みが取れない」と説明を受ける。 「確かに手術前のようなひどい痛みではない。あとは時間が解決してくれる」 と、自分を納得させたNさん。 しかし3ヶ月経っても痛みは一向に消える気配がありません。 このまま一生この痛みと付き合っていかなければならないのか?! 精神的にも追い詰められたNさんは、妻の勧めでペインクリニックを受診。 ペインクリニックとは? 腰痛や神経痛など、様々な痛みの治療を専門に行う診療のこと。 神経ブロックなどの麻酔をつかった治療を中心に行う。 ペインクリニックを受診したNさんは MRIや血液検査など様々な検査を受けたが やはり病巣となる原因は見つからなかった。 果たして、医師が下した結論とは? <病名>腰部慢性疼痛 慢性疼痛とは? 病が治まるまでに要する一定の期間を過ぎても消えない慢性的な痛みのこと。 その多くが、手術などで病巣を取り除いても消えない原因不明の痛み。 中でも患者数が多いのが、「腰の慢性疼痛」 これこそ、近年その研究がすすめられている、言わば新型の腰痛。 なぜ手術で腰の異常を取ったのに痛みが発生するのか? 「新型腰痛(腰部慢性疼痛)」のメカニズムとは? 手術で病巣を取り除いた後も、消えない腰の痛み(腰部慢性疼痛)は、 実は、腰ではなく「脳」で引き起こされていたのです。 そもそもヘルニアの場合、飛び出した椎間板によって 脊髄の中を走る神経が圧迫され、興奮状態となることで痛みが発生。 興奮状態となった神経は、痛みを伝える電気信号を脳に送り、 脳の中の腰を司る部分がそれをキャッチすることで、腰に痛みを感じます。 そのため、通常は痛みの原因である、飛び出した椎間板を取り除けば、 神経の興奮状態も治まり電気信号はストップし、痛みは次第に治まっていきます。 しかし、痛みを長く我慢し続けていると、 常に神経が興奮状態に陥り、自ら痛みの信号を発信。 ついには、脳が誤作動を起こし、 脳自体で痛みの電気信号を発してしまうようになるのです。 こうなると、たとえ原因を取り除いても、 あたかも脳や脊髄の神経が痛みを記憶したかのように、 絶えず痛みを感じ続けることになります。 痛みをどれぐらい我慢すると、脳や神経が誤作動を起こすのか、 その詳しいメカニズムはまだわかっていません。 だからこそ、痛みを決して我慢せず、早めに治療を受けることが大切。 今も定期的にペインクリニックに通うNさん。 神経を一時的に麻痺させるブロクック注射や 投薬などで痛みは軽減されている。 続きます! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.13 19:51:23
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