植物にいやされて＊園芸日誌＊

カラダのキモチ（2010/10/24放送）より
不安の渦からすっきり解消
めいまいを徹底攻略

遊園地でコーヒーカップに乗って降りた時
“めまいがして気持ちが悪い”
こんな感覚に襲われることはありませんか？
回転する乗り物などで目がくらむのはカラダの自然な反応。
しかし時にはカラダを回転させずとも
日常動作で目が回る病気があります。
それが「めまい」
めまいに悩む日本人は推定500万人。
多くの方はその原因がわからぬまま辛い生活を何年も送っていたり
大病が隠されている場合もあるのです。

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

立ちくらみ
・急に立つと血圧が一次的に低下
・脳に血液が不足して起こる
・短時間で治まる

めまい
・様々な原因で起こる
・長時間続いたり大病が隠されている場合もある

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

めまいはなぜ起こる？
平衡感覚を保っている「耳石」に原因があった。

耳石って何？
人間は耳の中に石がある。
胆石や尿管結石と違って　あるのが普通。
全員にあり　ないと困る。

人間の耳の中には３つのわっかを持つ三半規管がある。
その根元には耳石器と呼ばれる器官があり
その上には大きさわずか0.03ミリの石が無数に存在している。
これは耳石。主成分は炭酸カルシウム。
耳石は体の傾きにともなって動き
その情報が脳に伝わることで
私たちは体の位置や動くスピードなどを把握している。

ところがこの耳石が耳石器がはがれ
三半規管の輪の中に入ってしまうことがある。
三半規管の中はリンパ液という液体で満たされ
その奥にはリンパ液の流れを感知し
平衡感覚を脳に伝えるクプラというセンサーがある。
剥がれた耳石が三半規管に入るとリンパ液の流れが乱れ
クプラに誤作動が起こり情報が混乱しめまいを引き起こす。
こうして起こるものが良性発作性頭位めまい症といい
めまいの中で一番患者数が多いめまい。

良性発作性頭位めまい症の気になる症状とは？
実際の患者さんの声
「下を向いたときにめまいを感じる。
　顔を洗ったり　髪を洗ったりすると起こる。」
「最初は立ち上がった時にくらくらしていたが
　最近は寝返りを打ったりした時に結構　多い。
　先日は蚊をよけただけでめまいに襲われた。」
「病気になってから美容院に行っていない。
　シャンプー台が怖い。」
「接客で狭い場所で左右に振り向くと・・・」

耳石は頭の位置がかわるたびに起こるため
日常のあらゆる場面で障害が起こる。
自分や周りが回転しているような感覚があるため
身動きすらとれなくなってしまう。
良性発作性頭位めまい症は命の危険はないが
暮らしの質を低下させたり転倒などの二次被害を起こしやすい。



なぜ耳石ははがれてしまうのか？
まだわからないことも多いが　
加齢や体質、頭部の外傷、療養で長期間寝ていた場合など
誰にでも起こりうる可能性がある。

三半規管の中にどの位石が入るとめまいが起こる？
はがれた耳石が三半規管内で
大きな塊になるため　めまいの原因になる。

立ちくらみは耳石の問題ではない？
違う。
立ちくらみは脳貧血の症状。

＜めまい発症パターン＞
・急に振り返った時
・急に頭の位置を上下に変えた時
・寝返りを打った時
・美容室のシャンプーの時

耳石以外のめまいの原因は？
全体の７０～８０％は耳が関係している。

耳に関係するめまい
・良性発作性頭位めまい症
・メニエール病
・突発性難聴
・前庭神経炎

メニエール病
内耳にリンパ液が溜まり　水ぶくれのようになる病気
平衡感覚を司る三半規管と聴覚を司る蝸牛に水ぶくれができる。
めまいのほか難聴・耳鳴りを伴う。
原因ははっきりとわかっていないが
ストレスとの関係が注目されている。

突発性難聴
不明な点も多いが　ウィルス感染・血流障害。

前庭神経炎
内耳と脳を繋ぐ部分に炎症。
不明な点も多いが　ウィルス感染・血流障害。

耳以外のめまいの原因
小脳などの脳障害
歩行障害も出る可能性がある。



めまいは突如誰にでも起こる「めまいチェック」
＜三半規管チェック＞
めまい外来で行うのは「眼振検査」
暗視スコープ内蔵ゴーグルを装着。
耳石が動きやすい姿勢をとらせ眼球の動きを見る。
正常な場合は体を傾けてもじっと動かない。
目が動く「眼振」があると三半規管に異常があると診断。

家庭でできる三半規管チェック（１）
右腕を前に伸ばし親指を立てる。
親指だけを見つめたまま　首だけを左右３０度に１０回振る。
目線が親指から離れなければ問題なし。
目線が親指から離れる場合は要注意。
目が離れた側の三半規管が悪いと推測もつく。

家庭でできる三半規管チェック（２）
右腕を前に伸ばし親指を横に倒す。
親指を見つめたまま　頭を上下に１０回振る。
目線が離れなければ問題なし。
親指から離れる場合は要注意。

すでにめまいにお悩みの方は
各チェックを２０回ほど行うと訓練になる。

＜平衡機能の中枢　小脳・脳幹チェック＞
めまい外来で行うのは「精密平衡機能検査」
ゴーグル内に映る線を目で追う。
反応が鈍いと脳に障害がある可能性あり。

家庭でできる小脳・脳幹チェック
メジャーを用意する。
メジャーを肩の高さで右から左に伸ばす。
あまり意識せずに目盛りを見る。
通常の場合は反射で無意識に目が左右に動く。
反対も同様に行う。
これも訓練になる。

車酔いや船酔いをする人が三半規管を鍛えるために
これらのチェックを行うとなおるようなことはあるのか？
すべてのチェックを使って訓練すれば
車酔い・船酔いの改善につながる。

正しい平衡感覚には肉体の状態も重要。
真っ直ぐ立つためには　脳・目・耳・身体の神経や筋肉の働きも重要。
体のバランス能力チェック
めまい外来で行う「重心動揺検査」
目を閉じて３０秒間直立し　重心移動（身体のゆれ）の軌跡を測定。
揺れが大きいと耳・脳・身体の神経や筋肉に問題がある可能性がある。

家庭でできる身体のバランス能力チェック
目を閉じて両手を広げ　片足立ちをして１０秒キープ。
できなければ身体のバランス能力が衰えている可能性あり。
反対の足も同様にチェックする。
５秒以下で転倒する場合は病的。

めまいチェックで異常を感じたら一度　耳鼻咽喉科を受診。
めまい・ふらつきの原因が耳なの可能なのか検査を受けることが大切。
訓練としてチェックを活用することをおススメ。
体調や転倒に気をつけ無理はしない。