冷たい校舎の時は止まる(下)/辻村深月/講談社NOVELS
途中でミスリードとかあって、あーそういうことだったのね、と納得出来ました。しかし、精神世界に人を閉じ込められるというのは、そこだけメルヘンでしたねー。登場人物たちによれば「分からない」ということですが、まぁ人の心情を表すための舞台と言う意味で考えればとてもそれらしい舞台だと思えました。しかし、犯人?が屈折した思考過ぎて、ちょっとある意味怖かったです。死んだ人はトリガーを引いただけで、犯人の人はいろいろやってしまうというか、考えすぎてしまうというか、身につまされるところもありました。ここまで苦しんで自分で苦しめて、壊れなくて良かったな、と思いました。最後の結末は妥当とは思いましたが、ミステリーでは無いですね。ファンタジーかも。支えてくれる存在がこんなに居る、ということが犯人のことを助けたと思うとなんかほんわかしました。