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テーマ:ジムニー大好き!(1623)
カテゴリ:アピオ河野社長のコラム
類は友と呼ぶというか。 今まで私が生活してきた環境では 公私共に、バイクやカメラ、タミヤのプラモに 片岡義男、最近では万年筆にいたるまで そこまで共通ですか!というほどシンパシーを感じる方が多い。 単なるオモチャやブツヨクを超越して まさに憧憬だったのだ。 憧憬という文字にはそれぞれ りっしんべんだ。 つまりつまり感情を意味する部首 わらべの頃の感情 そしてそれは景に憧れたのだ。 子供の頃の憧れの強さは手に入らないからこそ あるいは簡単に到達できないからこそ憧れる。 それは遙かなる風景だったり まだ手にすることができないバイクやカメラだっだりする。 そしてまだ手に入れていないオートバイに乗って エンジンフィンでトウモロコシやカレーのレトルトを暖めるという 他愛もないシーンに片岡義男のエッセイや物語に憧れた。 テレビでは喜多郎の音楽にのったシルクロード そして遙かなるタクラマカン沙漠。 また片岡義男のオートバイ小説からは、 雨のツーリング先で露天風呂に立ち寄ると そこには混浴で、若い女性と偶然にも遭遇するのではないか?というような 妄想や、あるいは振り返るとそこに広がっているはずの地平線の風景など 中学生や高校生までの体験や想像をはるかに超えるスケール感を テレビの映像や雑誌の写真、あるいはオートバイのカタログなどから 多感な時代に感じていたに違いない。 今のようにグーグルアースもない時代は地形図や等高線から その山の稜線を想像し、そこを走る自分の姿や あるいは活字から古びた駅舎の片隅にある水道で顔を洗い 静かな夕暮れの太陽の光や、その光を反射する水たまりまでも想像できた。 その想像や憧れは、映像も画像もないのにそこに印刷された 活字からの方が実は印象的だったりもした。 そんな矢先また同じような時代を共有できるブログを読んだので連動したい。 アピオでも納車時に渡しているトラベラーズノート このノートは「日常を旅する」という力強くかつ明確なコンセプトの元に生まれたノートだ。 このノートを世の中に送り出したデザインフィル(ミドリ)の飯島さんの トラベラーズ日記にこんな記事があった。 ■━━━━━━━━━━━━━引用━━━━━━━━━━━━━━━━━■ ハンス・ムートがデザインしたスズキのカタナ、 砂漠用の巨大なタンクをのせたホンダのパリダカ モデル、逆に小さい細身のタンクのイーハトーブ など、革新的なマシンが毎年リリースされて いました。その度にカタログのためにバイク屋に 足を運びました。 そして、わくわくしながら、カタログの美しい 写真を眺め、旧モデルとの違いをチェックしたり、 純正のカスタムパーツを選んだりしていました。 (中略) まだ本物を手に入れることができないからこそ、 カタログは、その先に見たことがない楽しい世界 があることを教えてくれたような気がします。 ■━━━━━━━━━━━━━━引用終わり━━━━━━━━━━━━━━■ ここで飯島さんが書いている通り、 まだ手に入れることができないからこそ そこに広がるまだ未知の楽しい世界に憧れていたはず。 特にオートバイやカメラはその広がる世界観という意味では 単なるモノとしての憧れというよりも そのカメラを手にいれて、そのオートバイに跨がり まだ観たこともない地平線やその先に沈む太陽を 観てみたい一心で憧れていたはず。 そういう意味があるからこそトラベラーズノートの世界観には 共感し、また広がりを続ける、金銭的でない価値観に 意気投合しているんだなと実感している。 ボロボロになるまで見続けて 布団に入っても壁や天井にオートバイやカメラのカタログをみて 憧れたような工業製品をこれからも生み出して欲しい。 コストと効率、そして合理性と利益ばかりを追求しすぎた結果が今の日本だ。 昔はオートバイもカメラも今よりは高級品だし モデルチェンジの頻度も少なかった。 技術進歩がはやいと言うが、果たしてその進歩は進化と呼べるのか。 あらためてあの憧れの時代のカタログをみると そのひとつひとつに今の時代にはない迫力と本物感が出ている。 どのカタログも合成写真はないし、なにより写真がホンモノだ。 パリダカ125ccのカタログで地平線の写真は以前も紹介したが パリダカの鉄人菅原義正さんがXL400R改で、ラリー中に撮影した画像だそうだ。 1983年パリダカを終えて日本の空港に戻るとホンダの方が空港で待っていて そのフィルムをすぐ現像に出して印刷したカタログだそうだ。 今現在これほどの情熱とホンモノの写真を使う気概を持ったカタログが どれだけあるのだろう。 それらのカタログがまたそこにあるオートバイやカメラがどれほど ホンモノの製品なのかは、時が判断してくれる。 こうして私が当時のカタログを今でも持っているように 今の高校生たちが20年30年後も大切に保管しているような製品やカタログで あって欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.04.14 05:31:27
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