常に進化改良を続けるアピオ製品・その2
原材料アップにも関わらず価格据え置きでかつ実は改良されている隠れたアイテムの紹介その2。 さてもうひとつは長年ロングセラーを続けてきたリーフジムニー用ウレタンバンプストッパーである。 ウレタンバンプストッパーは、そのウレタンの特性上、衝撃吸収性がゴムラバーのバンプストッパーに比べて格段に素晴らしい。 たとえばゴムボールはその材質の特性で、落下させるとしばらくの間は床から弾きかえりバウンドを続けるが、ウレタンのボールで実験するとその弾きがゴムボールと比べて極めて素早くその力を吸収するのである。 バンプストッパーとしての性能はこのように申し分ないのだが、デメリットが2つある。まずはコストが高い事。そしてもうひとつ長年の課題であったのは、取り付けプレート部の接合方法である。 ゴムであれば熱圧着という方法で、強固に取り付け可能だが、ウレタンは熱圧着できず、特殊接着材による接合であった。そして接着剤による接合のためにスチール部分にメッキ処理を施す事ができなかったのである。こうして使用するとスチール部分が錆びてウレタンとの隙間に浸食し、剥がれる大きな要因となっていた。 特に、融雪材や海岸線など塩害による影響を受けやすい地域ではその錆びの進行が速くなんとか改良できないものかと長年の課題であり、過去お客様の指摘により過去何度も製造工場と検討された案件ではあったが今回も再チャレンジで模索したところ最近の新技術で特殊かつ環境にもやさしいメッキ処理の方法と新技術による圧着が可能になり早速改良版としてすでに4月以降リリースしている。[ジムニーSJ30/40,JA11/51/71,JB31用] ウレタンバンプストッパー(1台分セット) いずれもどちらかといえば地味な商品で、お客様より、その不満の声を聞いた時にメモしておき取り組んだ成果である。 必ずしも、すぐ実現できるかどうかはケースバイケースで、コスト面、あるいは技術面などを含めてすぐにはできない可能性もあるが、まずはできる方法を常に考え、その時はダメであっても再び数年を経て技術革新でできる可能性もある。 弊社のロングセラー大ヒットアイテムであるやわらちゃんリーフスプリングも当時好調に販売していたNEWスーパーテーパーリーフの後継としてあえてそれまでのリーフの売上げを犠牲にして出た商品である。 また以前はアピオのショックは全て固定式で、当時の技術では調整機構部分の犠牲となる領域とショックアブソーバーの性能を天秤にかけた場合、固定式の方がより性能を発揮できるとの判断から、カタログにも「なぜ固定式なの?」との解説があったのを古くからアピオファンの人は覚えているだろう。 これも以前開催されていたRVショーの会場で、常連のお客様でありジムニーレースにも常連のK氏が「やっぱり調整式のショックが欲しいよね」との声から、ショックメーカーと検討したところ当時の最新技術により商品化に至った製品だ。 新製品はもとより過去にあった商品もどんどんよりよくしてゆきますので今後ともよろしくお願いします。