なぜですか？
　


あなたには大切なものがあるはずなのに、

なぜ私の手を離してくれないのですか………

なぜ、私を他の男性の元へ行かせてはくれないのですか………


だけど、確実なことがひとつあるの。

私からは、あなたの手を離す気は毛頭ありません………

だから、

だから……………

ちゃんと言葉にして傷つけて下さい………

そしたら、私の中から、ちゃんとあなたを消します………

どんな思いをしたとしても。


けれど。

そうでない限り、

私は、あなたの側にそっといて、

最後まで、想いを貫きます。


いけないことならば。

どうしようもないことならば。

それくらいの覚悟は必要です。

大人の女なのだから。



自分だけ無事でいようだなんて。

そんな甘い考えで、あなたを想う気はありません。

遊び心や戯れや、ゲームで済まされはしない、

大事なことだから。



本当は、逃げ出したい。

あれほど、こういう立場を忌み嫌ってきたのに。

その頃に戻りたい。

そしたら、まともな考えの自分に戻れる。

今ならまだ間に合う。



解かってる。



でも、あえてここに居続けようと思う。



今、自分からあなたの手を離してしまったら、

私、きっと一生悔やんでしまう。

大切な恋を失くしてしまった過去のように、

いつまでも心にへばりついてしまう。



もう嫌なの。

後悔したくないの。


大好き。

大好きだから…

きっと、どんなことも乗り越えていける。

だから、不安や心配は、自分が作るものだから、

打ち消して、夢でも描いて、進んでいこ………



今の私に残された、

たった一本の道。