……誰かを好きになるって、こういうことだったんだ…



当たり前なことなのに、

何度も恋はしているはずなのに、


ずっとドキドキしたままで、

触れられたこと思い出すたび、身体がぴくっ…とふるえる。

唇重ねたこと思い出すたび、胸がきゅ…ってなる。


あぁ……喉の奥がおかしい……

ふっと緩んだら、涙が出そうなの……


好きよ………

大好きよ………


どうしよ。

好きって口にしたら、泣いちゃいそう。


悲しいんじゃないの……

ただ、大好きなの。

それだけなの……


伝えたいな。

大好き……って。


ねぇ、伝わってる？

私の身体の熱さ。

甘いため息。


昨夜からずっと……胸がおかしいの……


思い出しては、ぴくってしてしまう。


ねぇ、ずうっとふたりきりならいいのに。

私、いとしくてたまらないよ。

ずっと…ずっと…長いキス…していて………


大好き………



なんだか、思春期みたい。

『女の子』じゃなくなってく時期。

少しずつ大人になってくの。

それに、少し似てる。

もうすぐ30になるのにね？

なのに………

私、あの人に、『女』にされてく。

少しずつ、何かが変わってく。


唇重ねるたび、

ふたりが交わって溶け合うたび、

私の身体と、心の奥にしまった大切なものが、

少しずつ………優しくほどけてく。

なんだか心地いいの………

もっと……あなただけの私にされたい。



あげたい……って思った。

私の全て、あげたい……って。

ただそれだけのことなのに、

どうしてこんな……きゅんてするの………？


いやらしい…って思った。

大人になったら、当たり前なはずなのに。

でも。

もっと…ふたりでもっと…いっぱい…どうしようもない時間、重ねたいよ。


いけないことなのに…


ずっと…側において。

ねぇ、私、あなたのこと、もっとほしいな。

私の持つもの、全部ひきかえにしてもいいから。

ずっと…ずうっと…側にいたいな。

逢わない方が、しあわせだったのかな？

お互い、そうだったのかな？

でも、逢っちゃった。

どうしてなのかな。

何か…意味がある気がして。

だから……ねぇ、側にいさせて……