恋してる 絡む指先 熱帯夜 乱れた浴衣 そっとほどいて


--------------------------------------------------------------------






『この前、浴衣で現れたとき・・・』


『ん？』


昨夜も、おしゃべり。

夜を越えて。街を超えて。

あなたに届く、私の想い。


『あえて、わざと避けていたのわかったでしょ！！

　本当はきれいだなぁ～って、遠目で見ても思ったから・・・

　避けていました。。。ごめんなさい。


　なので、あまり並んで歩くのが、恥ずかしい感じがして・・・




　一言、言いたかったけど・・・言えなかった。』



！



そうだったの…？

私。てっきり…………

思えば平日に浴衣着てる人なんていなくて、

目立っちゃうから…恥ずかしいんだと思ってた…………




嬉しいな…………


やっぱり…浴衣着て、良かった。



『なんか、あんりと面と向かって話せなくなっている・・・

　変に意識してしまって・・・


　会ったら横になってくっついていたい・・・』



ね……

同じ気持ちだよ。

大好きよ。



もっと…想いを伝えたい…。



ねぇ、

大人かしら？

幼いのかしら？

私達。



いやらしいのに、透き通って、

ふたりを魅了する、あまい想い。

ただ……あなたのこと、癒したい。

そっと包みたい。


どうしようもない想いが重なって、

抱きしめ合って、やわらかいくちづけ………。



朝露を浴びたいちごみたいに、濡れたくちびる。

どうしようもないいとおしさを閉じ込めて、

味わったあなたに、同じ想いをうつしてく。



くちづけだけで、身体の中がとろけだす。

どうしようもなく、身をよじる私の指を、あなたが強くにぎる。

離しちゃいや………

ねぇ、ずっと離さないで………

あなただけの、私になりたい。



………先週の、水曜日の夜を思い出して、

私、パソコンの前で、ひとりでそっと頬を染めた。


『7日…会いましょう。』


『……うん……』




あなたが、そっとささやいた。

『７日はまったりと・・・ね。』




うん……………






--------------------------------------------------------------------


くちづけを 思い返した あつい夜 ひとつにとける 夏と三日月