佐和さんは、嫌いじゃない。

でもお願い、

佐和さんに、私の恋を邪魔する権利なんてないでしょう？

お願いだから、邪魔しないで。



ごめんなさい。

ふたりきりで出かけることはできません。

だって、私に触れるでしょう？佐和さん。

私、それが嫌で仕方ないんです。

好きでもない人に、触れられたくないんです。



それに、

あの人が、佐和さんと出かけるのはやめて、そう言うから、

皆がいるとき以外は出かけられません。

ごめんなさい。



ちゃんと、理由話せたらいいのに。

好きな人が嫌がるから、出来ません。

そう言えたらいいのに。

だってもし、『○○さんが嫌がるからいけない』なんて言ったら、

また、あの人が嫌なこと言われるもん…。



『束縛する権利ないし』

あの人は、そう言ったけど、

手に取るように分かるよ、私。

だってあの人、こう言ったんだから。

7日に、佐和さん達のお誘い断ったときに、



『7日、断ってくれてありがとう』





私、彼に近づくの、やめません。

大好きだから、やめません。

どんなに佐和さんが立ちはだかっても、

たとえそれが、私のためであろうとも、



私は、あの人が好きです。

この気持ちに嘘はつけません。