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どうして…馴れ合うと、優しさを忘れちゃうんだろうね。



相手は、私が思う以上に、

もっと苦しいかもしれないのに、

私、自分の気持ちしか見えてなかった。

浅はかで、薄っぺらい自分を、恥じた。



……思い出した。

何をやっても、やる気がなくて、すぐ死にたくなってたときのこと。

でも、私は、死にたかったんじゃなくて、誰かに必要とされたかったの。

ちゃんと、解かってるから、大丈夫。

そう言ってほしかったの。



もしかしたら。

好きな人もそうなんじゃないのかな………。

ふと、そう思ったんだ。



もうね、関係ないんだ。

奥さんや子供がいようがいまいが。

誰がいちばんとか。

たとえ迷惑に思われようと、

嫌われようと、好かれようと、

私の気持ちは同じなんだ。



本当は、考えた。

自分が身を引いた方が、あの人は楽になれるんじゃないかとか、

必要とされないなら、もう私の役目は終わったとか…………… 。

でも、そういう問題じゃないんだ。

今は、大切に護り続けること、これがいちばん大事なこと。


もうね、自分が殺されるだとか、はっきり言って、そんなのどうでもいい。

私が、そんなことに怯えてる間にも、好きな人は苦しかったかもしれないもの…


もっと、大切なものがあるの。


夜中、メールが来てた。


『あんりからのメールで、ほっとしています…

　ありがとう。』


考えてみよう………意味を。

私をどうでもよく、捨てようと思ってる人が、こんなメール送るかしら？

元・相手と違って、

好きな人は、ちゃんと血が通ってる人だと思うけどな………。


だったら。


私に出来ることは、たったひとつなんじゃないの？

好きな人の、疲れきったココロを、そっと大切に包むことが、

私に出来る、たったひとつなんじゃないの…………？



がんばれ私。

今本当に苦しいのは、私じゃないんだよ。

好きな人の方が、もっとつらいはず。

だから、くだらないおっさんに怯えてる場合じゃないんだよ。

弱ってる場合じゃないんだよ。



貫き通すの。

ちゃんと、私は大切に想っているよ。

そう伝えて………。

私が今まで、好きな人に支えてもらったように。

今度は、私がそうする番だよ。

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