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セミリアイア「晩年」日記

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2024.04.19
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カテゴリ:エッセイ集
​​それを聞かされたときは、驚いたのだが、自分は創立100年にもなる女子校の初めての国語科男性教師だったという。確かに、国語科は自分以外全員女性で、覚えているのは、大ベテランの女性教師、少し年上の人が一人、同年が一人、大卒ですぐ来たので、年齢は若いが二年前に来た人が二人。二人とも卒業生。後で分かったのだが、そのうち一人は芸術の免許しかない状態で、国語を教えていた。

自分は大体現代文をやらされたのだが、持ち時間はいつもきっちり18時間。それ以上でも以下でもない。18時間までは超勤手当が不要なので、それまできっちりと働かせるという修道女の校長の意向だった。

修道女というと修道院で祈りの日々を過ごす敬虔な姿を思い浮かべるかもしれないが、決してそんなことはない。今どき、自給自足でやっている修道院などないのだし、そもそも「活動修道会」の場合は、学校や病院などいろいろな社会活動をする。中には経営センスのある修道女もいて、当時の校長はまさにそういうタイプだった。校舎を郊外の人口増加地区に移転させたのは、彼女の功績だった。旧校舎を市との交渉の末、法外な値段で売ったのである。そういう彼女が自分を採用したのは、学歴と結婚しているから生徒と変な問題は起こさないだろうということだったのだろう。

とりあえず、生計の道はこれで得たのだが、自分としては一生の仕事などとは露ほども考えていなかった。後で分かったことだが、学校の給与体系は滅茶苦茶で、自分は公立教員と同じ給与だったが、年輩になるほど公立教員との差は大きくなり、しかも女性教員は男性より低かった。その件は、10年ほど後に自分が次の校長に談判して直させたのだが、50代の半ば過ぎに勝手に昇給停止をしたバカな校長がいて、自分はその影響を受けずにすんだのだが、今は、給与体系がますますおかしくなっている。自分が校長の時に幾分是正したが、すっかりはできなかった。今、おそらくベースアップもしていないし、また自分が勤め始めたころと同じような状態になっている。しかし、まあ、非常勤講師の職分で、全体のことに口を挟むつもりはない。





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最終更新日  2024.04.19 07:52:58
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