有明の月

[本・映画] カテゴリの記事

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  『虚ろな十字架』～東野圭吾

  娘を殺害され、その後妻と離婚するが、その妻も殺害されてしまう。死刑制度を考える一冊。【楽天ブックスならいつでも送料無料】虚ろな十字架 [ 東野圭吾 ]犯罪を犯した人に罪を償う気持ちがなければ、懲役も死刑も犯罪被害者や遺族にとって、怒りや悲しみが癒されない。罪を償う気持ちがなければ再犯の可能性も高い。逆のパターンもある。まだ選ばれてはいないけど、いつか裁判員に選ばれることがあるかもしれない。その時には、この本を読んだことを思い出すことだろう。

  2014.12.15

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  『ほんとうの花を見せにきた』～桜庭一樹

  バンブーというオバケと人間のお話。バンブーは歳を取らないけど、竹と同じように約120年に一回、白い花を咲かせて消える。見た目は人間と同じ。生活は吸血鬼のよう。【楽天ブックスならいつでも送料無料】ほんとうの花を見せにきた [ 桜庭一樹 ]殺されそうになった少年を助けてしまったバンブーバンブーの掟に反して、２人のバンブーはその少年を育てる。現実世界ではない設定なんだけど、違和感なく最後まで読めました。たぶん、現実ではないけれど、現実の世界で大切なこと（人間にとって大切なことっていうのかな）はなんなのかってことを考えてしまうようなお話だったからかな。

  2014.12.02

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  『にじいろガーデン』～小川 糸　（ネタばれあります）

  ６歳の子どもがいて、もうすぐ離婚する泉35歳が、駅で自殺しそうな女子高生（親にレズビアンであることを告白したら全否定された）千代子を見つけて、救う。やがて二人は星のきれいな山里へ、泉の息子、草介を連れて駆け落ちする。千代子にも泉と出会う前に関係を持った男性の子ども（女の子…宝）を出産し、家族４人の生活となる。その後、念願だった「ゲストハウス虹」を始めるが…いろんな場面で泣けます。ただ、物語の重要人物が亡くなって泣かせるって、ルール違反だと思うんだよね。でもこの本は、家族のことが丁寧に描かれているから許そう。　【楽天ブックスならいつでも送料無料】にじいろガーデン [ 小川糸 ]

  2014.11.18

• 映画『紙の月』ネタばれなし

  原作も読んで、原田知世さんが主演した連続ドラマも観ていたので、もう映画はいいかって思っていたけど、監督が『パーマネント野ばら』の吉田大八さんで、原作には登場しない役を小林聡美さんがやっていると知り、観に行くことにしました。ＴＶドラマが評価されている作品を映画化したわけだから、ドラマとは違う仕上がりになっていて、両方を観て良かったと思う。ＴＶドラマは、原田知世さんの個性が光った作品で、原作の主人公に近いイメージがあったのに対し、映画は宮沢りえさんが主演で、違うイメージを狙ったんじゃあないかな。原作にはない小林さんの役のセリフや、それに対する宮沢さん演じる主人公の返しが印象に残りました。終盤の２人のやり取りが特に。まだ公開されたばかりで、これから観る人もたくさんいると思うのでネタばれはしませんが。『まほろ駅前狂騒曲』も観たいけど、もうすぐ終わってしまいそう。テレビでもいいか…

  2014.11.17

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  ドラマ『昨夜のカレー、明日のパン』～木皿泉

  ＢＳプレミアムでやっていた『昨夜のカレー、明日のパン』ですが、原作を先に読んでいたので、第１回を観た時は違和感がありました。でも、だんだん小説とは違う良さが伝わってきて、後半の回では泣けました。原作と脚本は同じ木皿泉（脚本家２人の共同ペンネーム）私が原作を読んで、その先を知りたいと思ったことがドラマには描かれていました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】昨夜のカレー、明日のパン [ 木皿泉 ]ただ、題名の意味はドラマだけ見てもわからないですよね。小説には書いてあったけど。

  2014.11.17

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  『きょうのできごと、十年後』～柴崎友香

  十年後というからには、十年前もあるのかなと思ったら、ありました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】きょうのできごと [ 柴崎友香 ]映画化されているんだね。十年後はこちら【楽天ブックスならいつでも送料無料】きょうのできごと、十年後 [ 柴崎友香 ]十年前を読んでいないから断言はできないけど、たぶん登場人物は同じかと。京都が舞台。会話が大阪弁…たぶん。主要な登場人物が大阪出身という設定。２日間のできごとを、違う人物の視点で描いている。特に大きなできごとはないけど（車が燃えたり、つっこんだりはする）そういうことを描いているんだと思う。いろんな背景は想像すればいい。十年後も映画化されるのだろうか十年前と同じキャストで…真夜中の散歩で、真夜中に街を歩いている青年を拾うとこが、大阪っぽくて良かった（笑）きっと、東京だったらない気がする（苦笑）

  2014.10.29

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  『あなたの本当の人生は』～大島真寿美

  題名が自己啓発本みたいですが、小説です。結構なボリュームなのですが、読み始めると加速がついて、どんどん読み進めることができました。というか、いつまでも読んでいたくて、日付が変わっていたりして…【楽天ブックスならいつでも送料無料】あなたの本当の人生は [ 大島真寿美 ]登場人物が少ないのもいい。主要人物は、森和木ホリー（作家）國崎真実（新人作家）宇城圭子（ホリーさんのお世話をしている人）物語はこの３人の目線で描かれている。ホリーさんに出会って変わっていく２人。２人の人生に大きな影響を与えたホリーさん。ホリーさんの言霊は、ホリーさん自身もよくわかっていないこともある。でも結果的に、つながっていく、予言のように。チャーチルも重要。コロッケも重要（笑）もういっかい読みたいけど、読み返すには時間がかかりそう。いま、図書館にリクエストの本のうち、１番目に順番がまわってくる本が３冊。うち１冊の順番がまわってきたというメールを受け取った。週末にしか受け取りにいけないのだけれど、それまでに残りの本の順番がまわってきませんように。いっぺんに３冊はちょっと…できたら１冊ずつがいいなぁ～贅沢な悩みですね。ホント、ありがたいです。

  2014.10.22

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  『近所の犬』～姫野カオルコ

  この本は姫野さんの「私小説」とのこと。『昭和の犬』は「自伝的要素の強い小説」。「私小説」のほうが、事実度が大きくエッセイを読むスタンスでページを進めてゆけるとある。確かに…エッセイのよう。【楽天ブックスならいつでも送料無料】近所の犬 [ 姫野カオルコ ]「グレースとミー」には笑えました。そして、マロン、ラニ、ロボ…主人公（姫野さん)と犬との様子が目に浮かぶようです。主人公（姫野さん)にうちの犬も紹介したかったなぁ～もういないけど（涙）いままで、３匹の犬を飼いましたが、みんな性格が違いました。最後の犬の印象が強すぎて、もう犬は飼えないかなって思っています。なのでこの本『近所の犬』に出てくるような近所の犬に出会いたいものです。あ、会社の近所の犬たちがそんな感じかも。犬好きな方におすすめです。

  2014.10.18

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  『春の庭』～柴崎友香

  台風19号、早く通過して欲しいと思っているのですが…まだ気配を感じません。明日の通勤に支障が出るのかどうか…今日は台風に備えて家で読書。午前中は図書館で借りた芥川賞受賞作『春の庭』を読みました【楽天ブックスならいつでも送料無料】【第151回芥川賞受賞作品】春の庭 [ 柴崎友香 ]この本は、読む人によって評価がはっきり分かれるかと。何も起きないし、起こる予感もないし、最後の方で突然語り手が変わって戸惑いましたが（苦笑）私はとてもいいと思いました。映画化したらいいかも。たぶん、邦画好きのある一部の層しか観ないような映画で、埼玉でいえばさいたま新都心まで観に行かないと観られないような映画…しかもすぐに終わってしまって、結局観ることができなかったってなりそうな感じ（笑）

  2014.10.13

• 蜩ノ記

  「柘榴坂の仇討」を観ようか「蜩ノ記」を観ようか迷いましたが、「蜩ノ記」にしました。作品が原作にどれくらい忠実なのかは、原作を読んでいないのでわかりませんが、映画を観て原作を読んでみたいなと思いました。邦画好きだけど、時代劇はちょっと…という人にも観て欲しいかな。ネタばれしないで感想を書くのは難しいなぁ～勝手に映画のその後を想像すると、戸田秋谷の息子や檀野庄三郎を家老の中根が取り立てて、水上信吾と藩を支えていく気がするんだよね。子役のセリフがいまひとつのところが何か所かあったのが残念だけど、これは一発撮りをしているからなのかな岡田くんの剣さばきは見事です

  2014.10.06

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  『幸福な食卓』～瀬尾まいこ

  先日、日光へ電車で出かける前に図書館で借りた文庫本です。長い道中、音楽を聴きながら眠るのがメインとはいえ、眠くない時間帯もあるかもしれないので、リュックに入れて出かけました。案の定、帰りの電車は眠気に襲われなかったので、リュックから文庫本を取り出して読むことに。【楽天ブックスならいつでも送料無料】幸福な食卓 [ 瀬尾まいこ ]「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」というセリフで始まる小説は、最後の方は反則技でかなり泣かせます（私が思う反則技とは誰か重要な人物が死んでしまうことです）乗り換えた後の電車は座れなかったので、立って泣きながら本を読んでいるという状態にちょうど、帰りの電車で読み終わりました。解説を読んだら、既に映画化（主演：北乃きい）されていました。

  2014.09.27

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  寺田寅彦の随筆

  「天災は忘れた頃にやってくる」と言ったのは寺田寅彦。寺田寅彦は物理学者で随筆を書いている…その程度の知識しかないのだが、探せば１冊家に本があるような気がする…日経新聞のＳＵＮＤＡＹ　ＮＩＫＫＥＩ（詩歌・教養）で、梯久美子さんがで寺田寅彦氏のことを書いている。新聞を読んでいたら彼の随筆が読みたいと思い、「寺田寅彦随筆集」を検索していたら第一巻の最初に書かれている「どんぐり」の話がいいという感想があった。そこで「寺田寅彦　どんぐり」でググったら、著作権の消滅した作品と、「自由に読んでもらってかまわない」とされたものを、誰にでもアクセスできる自由な電子本として集めている青空文庫というサイトで全文を読むことができた。いいねただ、パソコンで読むと疲れるのでやっぱり本を買おうかな…【楽天ブックスならいつでも送料無料】寺田寅彦随筆集（第1巻）改版 [ 寺田寅彦 ]

  2014.09.07

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  『トライアウト』～藤岡陽子

  トライアウト、野球に興味がある人なら知っている人も多いことでしょう。私も知っていました。トライアウトを取材した番組も何度か見たことがあります。戦力外通告を受けた選手たちの復活をかけた入団テスト。わざわざ見るわけではないけれど、やっていたらついつい見ちゃいます。電話がかかってくるのか、こないのか。こなかったら、その後の人生をどうするのか…【楽天ブックスならいつでも送料無料】トライアウト [ 藤岡陽子 ]著者の藤岡さんは、大学（文学部）を卒業後報知新聞を経てタンザニアの大学に留学。帰国後に看護専門学校を卒業されて、小説家になられた方。トライアウトの主人公（シングルマザー）は一般紙の新聞社に勤めています。運動部に異動になってトライアウトを取材することに…ちょっと、そこまでのエピソードはいらないと思うようなところもあるけど、一気に夜更かしして読んでしまいました。読後感もよく、これからどうなるのかも勝手に想像できてなかなか良かったです。立て続けに藤岡さんの本を読みましたが、いまのところ一番心に残ったのは「海路」現実味があるからかな。「トライアウト」や「ホイッスル」はドラマみたいなので、それはそれでいいんだけどね。「海路」みたいなのを短編でいくつかまとめて読んでみたいな。

  2014.08.29

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  『ホイッスル』～藤岡陽子

  ６６歳で専業主婦の聡子、ある日夫が失踪する。失踪しただけでなく、夫は勝手に家（土地）まで3850万で売ってしまっていた。３週間後の立ち退きを不動産屋から迫られる。結婚して子どものいる娘の家は同居するスペースも余裕もない。やっと借りられた１Ｋのアパートには、少しもものしか持っていくことができない。夫は、女の人に入れ込んでしまったのだ。不倫相手を訴えて裁判を起こす。【送料無料】ホイッスル [ 藤岡陽子 ]読んでいて、先が知りたくて知りたくて、ついつい後ろのページを読もうと何度も思ってしまいましたが、そこはじっと耐えて順番に読みました。いろいろ書くとネタバレになるのでやめておきます。

  2014.08.29

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  『海路』～藤岡陽子

  単行本ですが、とても字が大きいのですぐに読み終わりました。テーマ競作ということで、６人の作家さんが同じテーマについて小説を書かれています。１冊に６人分入っているわけではありません。個別に出ています。テーマは「死様（しにざま）」です。藤岡さんの『海路（うみじ）』帯の裏にご本人の字と思われるメッセージが…字、上手。死に向き合う孤独。先生の出した答え、そして４３歳の看護師の思い。そんな先生の気持ちを受けて、彼女はこれからどう生きていくのだろう。私はどう生きていくのだろう。

  2014.08.17

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  『それでも彼女は歩きつづける』～大島真寿美

  映画監督、柚木真喜子をめぐる人たちが描かれている。柚木真喜子自身が語る場面はないので、彼女にかかわった人たちから推測するしかない。語らないけど、出てはくる。つかみどころがないといえばないんだけど、それが著者の狙いかも。なんとなく、わかる気もするし。最後の章がシナリオで終わるのは新鮮だけど、別のシナリオが良かったかな。シナリオがないとして、トウベイと十和の章の終わり方は好きかな。だからなくても良かったかも、シナリオ（笑）【楽天ブックスならいつでも送料無料】それでも彼女は歩きつづける ［ 大島真寿美 ］

  2014.08.16

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  『波風』～藤岡陽子

  ７つの物語。藤岡陽子さんの本は２冊目。【楽天ブックスならいつでも送料無料】波風 ［ 藤岡陽子 ］「波風」ちょっと物足りない感じで、長編が良かったかもと思う。でも次の「鬼灯（ほおずき）」は泣けたなぁ～その次「月夜のディナー」も泣けるんだけどベタな感じ。「テンの手」は泣けるけど反則かな。「結い言（ゆいごん）」これもいいね！「真昼の月」う～ん、いま一歩「デンジソウ」ベタだけどいい！どれも単発ドラマになりそう、２時間じゃあなくて、ＣＭなし（つまりＮＨＫ）の５０分枠。「テンの手」はちょっと長いから５０分枠を２週連続で。藤岡さんの本、続けて読みたくなって図書館にある本は借りて読もうと思います。ない本は…中古を注文しちゃいました。読むの楽しみ。

  2014.08.14

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  『長女たち』～篠田節子

  いやぁ～リアルで怖いね、私も長女だし（苦笑）【楽天ブックスならいつでも送料無料】長女たち ［ 篠田節子 ］「家守娘」あんまりネタばれしたくないので詳しくは書けないけど、母親の老いに起こる出来事に長女がかかわっていくわけだけど、現実にはあまり起こらないだろうという出来事が描かれていて、そこに小説だからこその良さがあると思うし、最後も都会なら現実的にありえるような終わり方で読後感が良かった。あまりに救いがないと読んでる方もリアル過ぎてつらいので、この描き方はいいと思う。「ミッション」「生命観も病人を支える生産力も何もかもが現代社会とかけ離れたところに、現代医学の手法と理想を持ち込んだことが誤っていたのか。（本文より）」よくテレビで医師でなくても農業で貢献した日本人の話を見たりしていたが、この小説を読むとテレビで見るようなこととは違う現実を考えさせられた。読んで良かったと思う。「ファーストレディ」怖い、怖い（苦笑）

  2014.08.10

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  『風』～青山七恵

  う～ん…青山さんってこんな小説を書く人だったっけそう思ったことが以前にもあったような気がするので、そうなのでしょう（笑）【楽天ブックスならいつでも送料無料】風 ［ 青山七恵 ］３編入ってます。表紙、裏表紙もすごく短い短編と考えると４編になります。「ダンス」確かに私もダンスが踊れない。でも主人公の気持ちはわからず（苦笑）踊れないと踊らないのは違うのか…「二人の場合」これはよくわかる小説でした。気の合う友達だと思っていても時間や環境の変化ですれ違ってしまうことはよくあることかと。「風」う～ん、著者の意図することはなんなんだろう

  2014.08.10

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  『やがて目覚めない朝が来る』大島真寿美

  両親が離婚して、いろんな人にやがて目覚めない朝がやって来る様子を孫の視点で描いている。孫といっても、子どもの頃から大人ななってからの長い間のできごと。出てくる人たちが個性的で、まわりに媚びない姿勢がいい。蕗さん（祖母）のまわりに集う大人の関わり方も素敵だ。それぞれの目覚めない朝の迎え方も良かった。【楽天ブックスならいつでも送料無料】やがて目覚めない朝が来る ［ 大島真寿美 ］大人になった有加さんは、祖母の蕗さんについて「蕗さんは、何遍やり直しても、同じ選択をして、同じような後悔をするのではないか、と。運命とか宿命とか、そういう大袈裟な話ではなくて、その人の領分、とでもいったらいいか。…」【本文より】「その人の領分」…私自身もう一度人生をやり直すとしたら、違う人生を歩みたいと思っているけど、やり直すのが同じ自分ならまた同じような選択をしてしまう気がする。それが私自身の領分だから。。。

  2014.08.02

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  『はるがいったら』～飛鳥井　千砂

  図書館にて、表紙を見て思わず借りてしまいました。　　　文庫の表紙は変わってしまいました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】はるがいったら ［ 飛鳥井千砂 ］はるは犬の名前。「…いったら」だから、最後は死んじゃいます。メインは、はるを飼っている弟（高校生）と親が離婚したので離れて暮らす姉（23）の話。そこに、弟の家族や姉の職場の人、二人の母などが絡んでくる。姉の園（ソノ）のキャラが嫌いって人も多いかもしれないけど、極端に描かれているから仕方ないけど、私は共感する部分もあるかな。ただ、もしソノちゃんが知り合いだったら、友達にはなれないかもしれないけどね。たぶん、私の服装からして、ソノちゃんしてみれば却下だと思うから（笑）お隣の小川くんがいい感じ。ソノちゃんと合うんじゃあないのかな。ソノちゃん、まだ２３歳だし、これからどんどん変わっていけると思う。そして、２３歳のころの自分を振り返ってあの頃は…って思う日がきっとくると思うな。

  2014.07.26

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  『女の子は、明日も。』飛鳥井千砂

  題名と表紙だけで判断したら、たぶん出会うことのなかった本かな。著者の方も知らなかったし。【楽天ブックスならいつでも送料無料】女の子は、明日も。 ［ 飛鳥井千砂 ］書評を読んで（たぶん）図書館の蔵書を検索してみたらあったので予約（貸し出し中だったので）したところ、順番がまわってきました。読み始めてすぐに、先日読んだ、大島真寿美さんの『三月』と似たパターンだなって。『三月』は短大を卒業した同級生６人（女性）の２０年後の話だけど、こちらは高校の同級生４人（女性）が１４年振りに再会する話。４人のうち３人が婦人科に通うことになる。理由は３人とも違うけど。年代的にもそういう歳だよね。１話目は、この間と同じパターンかぁ～と思っただけだったけど、２話目が泣きのツボにはまってしまい、なんとなく３話目、４話目も同様の内容なんだろなぁ～と想像がつく感じで…感じの悪い人が出てこなくて、女性の心のうちがよく読めていてベタな仕上がりといえばそうなのかもしれないけど、読後感の悪い小説が苦手な私にはぴったりだったかな。

  2014.07.21

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  『ワンナイト』大島真寿美

  合コンの話。合コンメンバーは３５歳くらい。【楽天ブックスならいつでも送料無料】ワンナイト ［ 大島真寿美 ］いまどきでおもしろい。最終的に合コンから１０年後どうなっているのかまで描かれている。欲をいえば、歩ちゃんに子どもが生まれていたらどうなっていたんだろーって思う。４人での子育ての様子が見てみたかったな。大島真寿美さんの本、立て続けにあと４～５冊読んでみたいと思って図書館で借りようと思ったけど、他に7/27までにやらなきゃいけないこともあり、予約している本の順番もまわってくると思うと、８月になってからにしようと借りるのは思いとどまった。おととい、昨日と猛烈な暑さだった。おとといは会社にいたから冷房の中にいたけど、昨日は家にいても熱中症になりそうだったので、昼食後どこかに避難しようと思って出かける準備をしていたら、車を先に使われてしまった。仕方なく自転車で出かけたが、あまりの暑さに目的地のショッピングモールまでたどりつけず。あまりの暑さのためか、人が出歩いていない。みんなどこにいあるんだろー冷房の効いた自宅自転車乗りながら、家々の窓が開いているのか閉まっているのか確認してしまう（笑）結局、図書館に涼を求めた。今日は涼しいです。今、雨が降ってきたみたい。ほっと一息つけます。

  2014.07.13

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  『平凡』角田光代

  あの時「あーしていれば」別の人生だったかもしれないって…確かにそうかもしれないけど、「あーしていて」別の人生を送っていたとしても、別の「あーしていれば」があると思うからねぇ～でも、自分が選択した「あーしていれば」（例えば、あの時結婚していればとか）ではなく、日々生活している中でいつもと違った行動が、何か悪い結果につながってしまったことは、どうしようもないからね…そこを気にし始めたら、行動できなくなるし。だけど、それこそ何かあった時にずっと後悔しちゃうんだよね。【楽天ブックスならいつでも送料無料】平凡 ［ 角田光代 ］角田さんにしては、平凡な内容だったかも。でも相変わらず、うまいけどね。そうそう、って思うとこ何か所もあったし。逆に、そうそうって思うからこそ自分はそうならないように気を付けようとかね（笑）

  2014.07.07

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  『消えてなくなっても』椰月美智子

  図書館で借りたものの…子ども向けの本かと思って読まずに返そうか思いましたが…読み始めたら、子ども向けに書かれているわけではないなとすぐに気が付きました。（河童も出てくるし、子どもでももちろん読めますが）表紙に描かれている男女が高校生くらいに見えましたが、２４歳と２３歳。【楽天ブックスならいつでも送料無料】消えてなくなっても ［ 椰月美智子 ］裏表紙を見ると、キヨシくんがいました。想像していなかったラストだったなぁ～読まずに返さなくて良かった。

  2014.07.03

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  『三月』大島真寿美

  短大時代の同級生６人が、卒業後２０年経って再びつながっていく。６人それぞれの今と、過去を描きつつ、未来も描いているような気がする。【楽天ブックスならいつでも送料無料】【6/30 9:59まで！ポイント2倍】三月 ［ 大島真寿美 ］４０歳を迎えて、２０年ぶりに会うことになる５人（１人はニューヨーク）疎遠になっていた時期があっても、会えばまたその空白を埋めて、蘇ってくる気持ちが前に進む原動力となることもある。ならないこともあるけど…でも、会いたいな。会ってみないとわからないこともあるしね。

  2014.06.28

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  『いろは匂へど』瀧羽麻子

  京都が舞台の小説。京都で行った大原も出てくる。自分が見た風景と重ね合わせながら読み進めた。【楽天ブックスならいつでも送料無料】【6/30 9:59まで！ポイント2倍】いろは匂へど ［ 瀧羽麻子 ］なかなかいいじゃん、友達の好きそうな小説かもって思って読んでいたけど、最後の最後はなんだか消化不良気味「ひとたらし」の湊光山（みなとこうざん）彼が好きになった女性、たとえそれが同時進行だとしても、彼の気持ちには嘘はないし、嘘はないからこそ、女性たちはそんな彼を好きになってしまうのだろう。そんな彼だから結婚はしないわけだけど、もしも平安時代だったら、通い婚、一夫多妻制度でうまくいっていたかも女性同士が直接会うことはないから。藤代さんや、紫（ゆかり）さんは、これから先も彼女たちのやりかたで光山と離れないまま京都で暮らしていくのだろうか…

  2014.06.28

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  『映画篇』金城一紀

  会社の同僚が貸してくれた文庫本は結構な厚みがありました。パラパラとめくってみると、有名な映画の題名が…でも、観たことのないものばかり。映画を観たことがないとわからない本なのかなぁ～と思いつつ読み始めましたが、そんなことはありませんでした。もちろん、映画を観たことがあった方がより楽しめるとは思いますが。最初の話を読み終わった段階では、このまま読んだことにして返してしまおうかとも思いましたが（最初の話が良くなかったわけではないけど、読むのに時間がかかってしまったので勢いが止まってしまった）返さなくて良かった。２話目からは加速がつきました。そして、最後の「愛の泉」はとてもおもしろくて、そして泣けました。全編に共通する「ローマの休日」【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】ローマの休日さすがにこれは観たことがありますテレビで。大きなスクリーンで観る機会があればまた観たいな。ところで、小説の方は絶版みたい…2010年に発売された文庫が絶版なんて

  2014.06.23

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  『春、戻る』瀬尾まいこ

  設定がおもしろい。３６歳の主人公さくらのところに、突然、兄だと名乗る２４歳の男の子があらわれる。兄だと名乗る「お兄ちゃん」のキャラクターがいいさくらの結婚する相手の団子屋さんもお兄ちゃんが誰なのか知りたくて先へ先へ読み進めてしまう感じ。【楽天ブックスならいつでも送料無料】春、戻る ［ 瀬尾まいこ ］それほど深みはないけれど、悪い人は出てこないので安心して読めます。

  2014.06.08

• ぼくたちの家族

  近くではやっていないので、さいたま新都心まで行って『ぼくたちの家族』を観てきましたはまったなぁ～泣けました映画を観終っても、印象的なシーンが思い出され、秦くんのライブでも涙が出てしまい、まるで秦くんの歌に感動しているみたいだったかももちろん、秦くんの歌も良かったんだけどね（笑）お勧めです、劇場でぜひといっても、田舎ではやっていないのが残念。そのうちやるのかなぁ～ぜひ、もっと多くの映画館で上映して欲しいです。

  2014.06.05

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  『私のなかの彼女』角田光代

  小説家になる女性の話なので、なんとなく角田さんの私小説的な部分もあるのかなぁ～と思ってしまいますが…まぁ、実際には違うと思いますが、経験を踏まえているところも大きいかと。でも、賞を取ったときのコトはぜひ彼女のエッセイを読んで欲しいな。私のなかの彼女 / 角田光代 カクタミツヨ 【単行本】う～ん…私は女性なので、主人公の和歌の気持ちがわからないでもない。ただ、和歌の恋人の仙太郎の気持ちもわからないでもないけど、やっぱりこういう人はＮＧかな。和歌の思い込みもあるかもしれないけど、数年後に再開して、和歌に言った言葉を覚えていないって…まぁ、女性は昔のコトをよく覚えているけど、男性は覚えていないってよくあることかもしれないけど（苦笑）あとは、母親との確執…これもね、どうにもできないんだよね。全体として、暗い終わり方ではなかったので良かったです。角田さんの小説は、読後感が良くないものも多いので。

  2014.06.05

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  『豆の上で眠る』～湊かなえ

  さすが湊さん、うまいね何がうまいかというと、展開が。どういう落ちなんだろうって先が気になりました。でも途中で、なんとなく落ちはわかってしまうし、設定に無理があるのではと思ってしまいましたが…【楽天ブックスならいつでも送料無料】【6月5日3:59まで！ポイント3倍】豆の上で眠る ［ 湊かなえ ］ラストも、これで終わるのかぁ～って、終わりだってわかっていたけど、ページをめくってしましました。私が借りた時点で３３人待ちだったので、早く返さなきゃ。

  2014.05.31

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  『神様のケーキを頬ばるまで』～彩瀬まる

  直前に読んだ『よるのふくらみ』と比べてしまうと、いまいちな感じがしてしまうけど、比べてしまうこと自体が間違っているのかも。いいなって思うところもいっぱいありました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】神様のケーキを頬ばるまで ［ 彩瀬まる ］最初の話が、う。。。またＤＶかぁ～最近こういうのよくあるかもって若干引いてしまい、出鼻をくじかれた感が…でも、思春期の息子にかけた言葉は良かったし、その息子がゆっくりと頷く場面は良かったかな。それで気を取り直して、次の「七番目の神様」は良かったので安心して第３話に進んだものの、少し違う気がして、第４話も、読みやすいしわかりやすいけど深みはなく、残りはあとひとつ。最終話の５話「塔は崩れ、食事は止まず」はなかなか良かったと思う主人公が再生していく感じとか、アルバイト先でのやり取りとか、読後感の明るさも。でも題名は「神様のケーキを頬ばるまで」で良かったのでは（ちなみに、本の題名は「神様のケーキを頬ばるまで」ですが、中身の短編の題名には使われていません）

  2014.05.31

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  『よるのふくらみ』～窪美澄

  読み始めはどうなんだろ～と思いながらも読み進めていくうちにはまっていき、最後は泣けました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】【6月5日3:59まで！ポイント3倍】よるのふくらみ ［ 窪美澄 ］先に読んだ友達も良かったと言っていたけど、私も同じ。世間的にみて幸せそうな人たちで、もちろん本当に幸せな人たちというか関係はもちろんあるし、たくさんの人がそういう場所にいるのかもしれないけど、そうじゃあなくてもいいんだって思える一冊…かな

  2014.05.31

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  『その手をにぎりたい』～柚木麻子

  昨日は、朝はいつも以上に充実した朝ごはんを食べたものの、昼食前に胃痛に襲われて、胃薬を飲んで横になりました幸い、胃痛は収まりましたが、どうやら風邪を引いた模様昨夜から風邪薬も服用。気温の変化についていけなかったのかな。何がどうということではない（特徴的な症状があるわけではない）のですが、しゃべるのがおっくうです。今日は以前から予定していた通り友達の美容院へ行き髪を切ったり染めたりしましたが、家にもどって着物の整理をする元気はなく、とりあえず部屋に広がっているものをタンスに収納しました。天気のいい日にまた出して風を通したいと思います。というわけで、午後からは読書。【送料無料】その手をにぎりたい ［ 柚木麻子 ］バブルを知っている世代には、よくわかる小説です。映画の「バブルへＧＯ！」が懐かしいと思える人ね（笑）阿部寛＆広末涼子主演！経済破綻の危機に瀕した現在（2007年）の日本を救うため過去を遡ってバブル崩壊を食い止めるという驚愕の作戦を描くタイムスリップ・ラブコメディ！【中古】◆DVD◆バブルへGO！！タイムマシンはドラム式◆作者の柚木さんって何歳なんだろうと思って最後のページを見たら1981年生まれ。この物語は、1983年から1992年までの話しなので、柚木さんは２歳から11歳。ぜんぜん世代じゃあないじゃんバブル時代、ＯＬの主人公が銀座の座るだけで３万円といわれているすし屋に通うお話。目次がヅケ、ガリ、イカ、ウニ、サバ、トロ、ギョク、タコ、エビ、サビとなってます。先日、オバマさんと安倍さんも高級すし屋に行ってましたね。高級すし屋さんなんていったことないけど、この小説を読むと雰囲気は味わえます。小説を読んでいるとお寿司食べたくなりますが、経済的に高級回転寿司さえ行けない気がする…アベノミクスの恩恵は下々まで及ばす、及ぶどころか、給料は１円も上がらず、社会保障料や税金は上がるばかり。非正規だけに、雇用が切られるかもしれない心配もあるし。お寿司は大好きですが、同じ値段を出すなら「うなぎ」を食べて元気を出そうと思うかも高級お寿司が食べられなくても、この小説を読んで食べた気になったからま、いいか（苦笑）

  2014.05.06

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  『ランチのアッコちゃん』柚木麻子

  ＧＷも後半。今日は棚を求めてホームセンターを３店舗はしごしました途中、渋滞にもまきこまれて、６キロ進むのに４０分くらいかかりましたま、渋滞中の景色が良かったし、音楽聞きながら楽しく過ごせましたが…でも疲れました。３店舗まわってもお目当ての棚は発見できず結局、最初のお店でバラバラのパーツを買って組み立てました。できあがっているのだと安いんだけど、バラバラに買うと高いですでも、奥行きがぴったりものもを購入したかったので仕方ありません。さて、読書の話。ランチのアッコちゃん / 柚木麻子 【単行本】アッコちゃんっていうから若いＯＬかと思いきや、アッコちゃんは若くなかった（笑）後輩の三智子ちゃんは若いけど。会社が倒産して、アッコさん（営業部部長４５歳）が移動販売のポトプ屋さんに転身し、三智子さんが手伝う話を中心に進むけど、後半は全然違う人の話し。ちょっとだけポトプ屋さんも登場するけど。こんなポトプ屋さんがあったらいいよね。深夜、早朝に身に沁みる、心に沁みるポトフを食べることができたら元気になれそう。でも、仕事をする方はたいへんだよね。最後の話「ゆとりのビアガーデン」おもしろかったです。冬はビアガーデンじゃあなくて、玲実ちゃんが何をやるのか想像するのも楽しいし。何をやるかはわからないけど、成功しそう。次も柚木さんの本です。あ、その前に会社の人に借りた文庫を読むかも。会社の帰りに飲みに誘われたので行ったら、本や映画の話で盛り上がり、お互いおすすめの本を貸し合おうということに。同僚は会社の机の中に３冊あった本をさっそく貸してくれました。私は…とある文庫本を貸すためにネットで買ってみました。持っているんだけど、初版本（文庫の初版なんて意味ないと思うけど）だし、自分の本棚の本は自分用ということで、貸し出し用にもう１冊。絶版なので、中古しか手に入りませんでしたが。１円だった（送料は別）けど、きれいな本が届きました。メール便なので、祝日には届かないって書いてあったし、届くまでに時間がかかるかなって思っていたらすぐに届いてびっくり。気になるといえば、五版発行だったので私のより新しいけど、後ろの方にページが折れた跡があることかな。でもまぁ、気にならない人には気にならない程度のものなので、当たりだったかな。ＧＷ明けたら、すぐに渡そう。感想が楽しみ。戻ってきたら、地元の読書好きの友達にも貸そうっと。

  2014.05.03

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  『だから荒野』～桐野夏生

  ちょっと厚めなので読むのに時間がかかるかなと思ったけど中を見たら上部の余白が広く、会話文も多いのでそれほど時間がかからなそうと思って読み始めました。【楽天ブックスなら送料無料】だから荒野 ［ 桐野夏生 ］久しぶりに読む桐野夏生さんということで、どきどきを期待して読んだら拍子抜け（笑）作者の名前で内容を勝手に期待してしまって読んだからか、物足りない感じ。さくっと読み終わりました。もしかして、まったく聞いたことのない作者だったら「良かった」という感想になったかも（笑）「…荒野を沃野に変える努力をしなければならない。」沃野（ようや）＝地味の肥えた平地。荒野（家庭）には、努力して沃野に変えられる場合もあるけれど変えられない場合もあると思うけど、間違っているだろうか？変えられる場合は、努力したいけど。

  2014.04.29

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  『雪と珊瑚と』梨木香歩

  主人公の珊瑚は２０歳で結婚して、１年そこそこで離婚して、ようやくお座りができるようになった雪ちゃんをつれて、先行きの見通しの立たない日々に焦りを感じていたが、「赤ちゃん、お預かりします」という貼り紙を偶然見つけて、くららさんと出会う。【送料無料】 雪と珊瑚と / 梨木香歩 【単行本】その出会いをきっかけに鎮守の杜のような場所にお惣菜屋さん＆カフェを開業する。本に出てくる料理は、どれもこれもやさしくて、素材の味を大事にしているようなもの。思わず食べたような気になる。たくさんのパートナーに支えられていく珊瑚。珊瑚のキャラクター設定にはちょっと疑問はあるものの、全体的に良かった。現実にはこんなふうにうまくいかないのはわかっているけど、現実がうまくいかないからこそ、こういう小説を読んで癒されたり元気になったりすることもある。うまくいかないのは、現実だけで十分と思うと、読書や映画やドラマは後味のいいものを読みたいし、観たい。

  2014.04.28

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  『何も持たず存在するということ』角田光代

  小説をたくさん図書館にリクエストしていますが、ぜんぜん順番がまわってこないので、つなぎで軽く読めるエッセイでも借りてみようかと思って借りてみたものの、ちょっと古すぎたかなぁ～【楽天ブックスなら送料無料】何も持たず存在するということ ［ 角田光代 ］と思いつつ読んでいて、途中若干飛ばし読み。角田さんの小説は、読後感が非常に良くないものもあり、読み終わった後に「あー読まなきゃ良かった…」って思うんだけど、気が付くとまた読んでいたりして…このエッセイ、『対岸の彼女』で直木賞を取ったときのエピソード「黒と色彩」「たぶん、書くことでわかる」に泣けました。それから、亡くなった方を悼む文章、清志郎さんのこと、「違いに揺るがずぬ強靭さ」での『八日目の蝉』の話、そして「何になりたいか、の先に」や表題でもある「何も持たずに存在するということ」でどんな大人になりたいのかについて書いた文章が良かったかな。ということで、最後の５０ページ弱がおすすめです。最近のエッセイも読んでみようと思います。

  2014.04.19

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  『昨夜のカレー、明日のパン』～木皿泉

  今日は、ハナミズキがきれいだなぁ～と思いながらジョギングをしました。もう読み終わって図書館に返した本『昨夜のカレー、明日のパン』【楽天ブックスならいつでも送料無料】昨夜のカレー、明日のパン ［ 木皿泉 ］読み始めは、いまひとつだったけど、だんだんよくなりました。夫の一樹さんが２５歳で亡くなってもギフ（義父）と暮らしているテツコさん。いろんな人がゆっくりと再生していくところをドラマにして欲しいな。あと、再生とは違うけど、テツコさんとテツコさんの今の彼の関係が変わっていくとことか。同じような境遇の人が、友達の友達にいて、やはり夫が亡くなった後も夫の両親と暮らしてまるでその家の娘のように暮らしていました。なぜ？って当時（２０代）思っていたけど、この本を読んだら、なるほどって思いました。その後、友達の友達は結婚して元夫の家を出て、子どもも産まれました。子どもを連れて、元夫の家にもまるで実家に帰るように行っているような気がします。想像ですが…

  2014.04.19

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  『パンとスープとネコ日和』群ようこ

  ＷＯＷＯＷのドラマを見て、原作も読んでみました。群ようこさんの『パンとスープとネコ日和』【送料無料】パンとスープとネコ日和 ［ 群ようこ ］ドラマにはかないませんが、これはこれで良かったです。先に原作を読んでいると、それが映画化、ドラマ化されたときに、がっかりしたという声を聞きますが、映像作品が先だと、原作読んでがっかりというのはあまり聞きません。群さんの場合、『かもめ食堂』にしても『パンとスープとネコ日和』にしても映画やドラマの方が良かったのですが、原作あっての映像作品なので、群さんの伝えたいことは原作でも映画やドラマでも同じだと思います。小説についてですが、最後の方は犬やネコを飼っている、または飼っていた人で、動物好きな人にはたまらないのではないでしょうか。涙なしには読めません。私もまだ、飼っていた犬が見えないけれどそばにいるような気がしています。群さんの『トラちゃん』という初期のころのエッセイも笑えて泣ける本です。【新品】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】【2500円以上購入で送料無料】トラちゃん　群ようこ／著

  2014.03.30

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  『神はサイコロを振らない』大石英司

  消えた航空機が話題になっていますが、消える前から読みはじめていました。【送料無料】神はサイコロを振らない ［ 大石英司 ］1994年8月15日に航空機が消息を絶って、捜索の甲斐なく何一つ発見されなかった。その航空機が10年後、羽田に着陸する。マイクロ・ブラックホールに吸い込まれて、タイム・トラベルを引き起こして、10年後に突然現れるが、３日後にはもう一度時間軸が捻じれて10年前に引き戻されるというお話。1984年8月15日から1994年8月15日までに起きた出来事が織り込まれています。主に３日間の話がメインです。登場人物も多いので、登場人物紹介を参考にしたり、ページを前に戻ったりして、読み終わるまでに結構時間がかかりました。この小説はドラマ化されています。当時、そのドラマを見て、泣きに泣けました。小説は、ドラマほどには泣けませんが、ラストはやっぱり泣けます。題名が意味するところが、小説の方がより具体的に描かれています。ドラマと小説は設定は同じでも、別ものかと。ドラマのＤＶＤ－ＢＯＸが欲しくて、ときどき検索しています。【送料無料】神はサイコロを振らない DVD-BOX 【DVD】検索していたら、原作本も検索されて、原作を読んでみることにした次第です。既に文庫化されていますが、図書館にあったので単行本を借りて読みました。ＳＦのような非現実的な設定の本を読むことはなかったのですが、読んでみたら特に違和感もなく読めました。現実に起きている飛行機の消息は果たして…

  2014.03.22

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  『おしまいのデート』瀬尾まいこ

  ５編の短編が収められている「おしまいのデート」【送料無料】おしまいのデート ［ 瀬尾まいこ ］どれもさらっと読めて、どれもいい話し。「ランクアップ丼」は泣けます。表紙の天丼がランクアップ丼ですね。ランクアップ丼は高校生と教師の在学中から卒業後の話し。生徒と先生だから友情とは違うのかもしれないけど、男同士の友情を感じました。

  2014.03.10

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  『骨を彩る』彩瀬まる

  急いで読みすぎました。その割には、間違いを発見してびっくりしたけど。そんなことはどうでもよくて、読みやすいところを急いで読むのはいいけど、肝心なところをじっくり読まなかったと反省。『骨を彩る』彩瀬まる作者の名前はまったく知りませんでした。新刊コーナーに置いてなかったら、手に取ることはなかったかも。良かった、出会えて。短編の連作です。【送料無料選択可！】骨を彩る［本/雑誌］ (単行本・ムック) / 彩瀬まる/著もう一度じっくり読まなくては…なぜ、題名が「骨を彩る」なのかを考えながら…あーこの間読んだ本なんだっけ…えーっと…題名が出てこない（苦笑）思い出しました【送料無料】声を聴かせて ［ 朝比奈あすか ］表題作ではなくて、もうひとつの「ちいさな甲羅」には、幼稚園児の息子のことで同じマンションに住むママ友との関係に追いつめられていく様子が書かれています。もしも、これが現実なら怖いことだと思いますが、現実にはもっと子どものことを考えている親がほとんどだと思いつつ、ときどき、この小説とは違うけど、子どものことより自分のことを考えて子どもに冷たく当たる母親を見かけることもあり、小説のようなことも現実に起きているのかもしれないと思ってみたりもします。この２冊、どちらがおすすめかって『骨を彩る』です。

  2014.02.28

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  『手のひらの音符』藤岡陽子

  アマゾンで本を検索していると「この商品を買った人はこんな商品も買っています」と出てくる本の中に藤岡陽子さんの『手のひらの音符』がありました。【送料無料】手のひらの音符 ［ 藤岡陽子 ］地元の図書館の蔵書を検索すると、ヒットしました。誰も借りていないようなので、さっそく借りに行きました。著者の藤岡さんは存じ上げませんでしたが、読んでびっくり。なかなかいい作品に仕上がっています。すばらしい。今の社会問題の縮図のような内容で、読むなら今でしょっていう感じ。社名は変えてありますが、主人公が転職前にいた会社はユニクロで、京都の同級生が持っていた女性誌で取り上げられている会社は鎌倉シャツだし、主人公が通っていたのは、文化服装学院で、彼女のことを好きになる倉敷市のデニム会社の跡取りの話も以前、テレビで見たことがあります。他にもきっとモデルとなるような会社が実在するのかもしれません。そういう興味もありますが、そんなことがわからなくても十分に引き込まれる物語です。

  2014.02.24

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  『お父さんと伊藤さん』中澤日菜子

  主人公３４歳、伊藤さん５４歳（私の同棲相手）、主人公の父７４歳それに主人公の兄家族もからんでいます。著者の中澤さんが劇作家ということもあり、セリフまわしがよく読みやすかったです。【送料無料】お父さんと伊藤さん ［ 中澤日菜子 ］本作で第８回小説現代長編新人賞を受賞。受賞時の作品の名前は「柿の木、枇杷も木」だったけど、たぶん編集者の人がアドバイスしたのか、出版時には題名が変わっています。たしかに、「お父さんと伊藤さん」の方がいいね。伊藤さんがいい感じの存在感なので。ところで、この本は家族の問題を扱っていて、身近な問題として考えさせられるところがあります。ただ、私の読み込みが甘いのか、肝心のところがわからないまま。でも、それについて語るとネタばれになるのでやめておきます。映画化されそうな作品。映画化されたら、その疑問を解決するために観たい観てもわからなかったりしてね（笑）でも、肝心なところがわからなくても十分にいい作品でした。そうそう、どうでもいいけどお父さんがいなくなったとき、本の中には「意外な場所」って書いてあったけど、そんなに意外かなぁ～？？？携帯の記録調べられる伊藤さんが実はすごい人ってことを表現したかったのかなぁ～？ま、蛇足ですが。

  2014.02.16

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  『憂鬱なハスビーン』朝比奈あすか

  主人公は一般庶民の家から東大に進んで、東大の同級生で弁護士のやさしい人と結婚して、夫の家族もいい人で、高級マンションに住んでいる。だけど「Has been」から逃れることができない。【送料無料】憂鬱なハスビーン ［ 朝比奈あすか ］実家の両親の言動はリアルだけど、夫や義母はいい人過ぎてちょっとリアリティがないような…そして、幕切れがなんとも中途半端過ぎて、続き、読みたいんですけど…凜子ちゃんは、自分で自分の人生を書き換えることができるのかな書き換えることができるとして、そのきっかけはなんなんだろう

  2014.02.15

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  『昭和の犬』～姫野カオルコ

  昨日、ブログに「エッセイの内容に共感を覚えていたと記憶しています」と姫野カオルコさんについて書きました。その後ＢＳ ＴＢＳに姫野さんが出てインタビューに答えているのを聞いて思わず笑ってしまいました。「（姫野さんの作品の）読者はどんな人だと思いますか？」という質問に姫野さんは「明朗快活じゃあない人」と答えていたので。たしかに、私は明朗快活じゃあないなぁ～と（笑）明朗快活ではない方、『昭和の犬』お勧めです【送料無料】《第150回直木賞受賞作品》昭和の犬 ［ 姫野カオルコ ］

  2014.02.03

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  姫野さん、直木賞おめでとう！

  もうかなり昔の話ですが、姫野カオルコさんの本を読んでいました。たぶん、エッセイを。あまりに昔のできごとで本の題名とか思い出せないのですが、文庫本を何冊か持っていました。なのでどんな人なのか少し知っていました（私のイメージの中では毒舌キャラ）。私より上の年代の姫野さんにこんなことを申し上げるのはたいへん申し訳ないのですが、当時、姫野さんは、物書きとして生き残っていけるのだろうかと思っていました、ごめんなさい。その後姫野さんの本を読むこともなく月日は流れ、先日の直木賞受賞のニュースにびっくりしました。ＴＢＳの王様のブランチに出演されている様子も拝見し、私が勝手に想像していた姫野さんとは違う姫野さんの一面を知りました。さっそく、受賞作である「昭和の犬」を読みました。【送料無料選択可！】昭和の犬 Perspective kid［本/雑誌］ (単行本・ムック) / 姫野カオルコ/著自伝的な私小説的な要素がある本のようですが、私がエッセイを読んでなんとなく知っていた姫野さんが、こんな人生を送ってきたのかと（もちろん小説なのでフィクションですが）認識を新たにしました。相変わらずおもしろいです。そしておもしろいだけではなく、この本良かったです。主人公のように、人生に感謝して生きていきたいです、私も。というわけで、この本も再度読み返したいですが、姫野さんの他の本も読んでみたいです。過去に４回も直木賞候補になっていたんだね、全然知らなかった…エッセイの内容に共感を覚えていたと記憶しています。なのに、その後の小説をまったく読んでいなくて、直木賞候補になっていることも知らなくて、なんだか申し訳ない気持ちですが、今回の直木賞受賞をきっかけに、また読ませていただきます。姫野さんのブログを読んだら、日曜天国（ＴＢＳラジオ）が好きって。私も結構聞いているので、親近感がさらにアップしました。

  2014.02.02

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  『スナックちどり』よしもとばなな

  ばななワールード全開の本だったら…と思ったけどそんなことなかった。【送料無料】スナックちどり ［ よしもとばなな ］ペンザンスという町に滞在中のふたりが、その町に癒されて再生していく様子が良かった。ひとつだけ気になったのは、最後の最後の方で会話の部分が長すぎることかな。ひとつの「　」の中が長すぎると、おなかいっぱいになってしまうことがあるので。

  2014.01.18

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