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テーマ:TVで観た映画(3869)
カテゴリ:テレビで観た邦画(2007~ )
伊坂幸太郎さんの作品は、『死神の精度』しか読んだことがなかったので、この映画がどういう物語なのか全く予想も付かない状態で見始めたんだけど、逆にそれがよかったかも… ボブ・ディランの『風に吹かれて』は昔The ALFEEが好きだった頃に、よく彼らがコンサートなどで歌っているのを聴いて憶えた口なので、なんかとても懐かしい感じがした。 いい曲ですよね~。 そんな郷愁を誘う歌から始まり、少々センチメンタルな気分になりながら始まった物語ですが、最初ッから謎謎謎… 濱田岳くん演じる椎名は、東京から仙台に大学入学のためにやってきたという設定だったけど、何か逆に仙台から東京にやってきたんじゃないかっていうくらい素朴でかざりっけのない純朴そうな少年。 引越ししてすぐに『河崎』と名乗る謎の青年に、一緒に本屋を襲わないかと持ちかけられる。 その理由がまた意味不明な理由なんだけど… 何故かその『河崎』と彼と何だかの関係がありそうな玲子という女性の話に巻き込まれていく椎名。 そんな椎名と同じように何が何だかわからないまま、キツネにつままれたような気分で観ていると、驚く真相が判明… それは悲しくも切ない物語で… でもいつもすぐに泣いてしまう私ですが、この映画は涙が出なかった。 何故だろう… 涙は出ないんだけど、観終わった後からじわじわきます。 ブータン人のドジルと琴美と河崎。 見た目は日本人と変わらないのに、日本語が話せないので冷たくあしらわれることで傷つくドジルが、初めて心を通わせることが出来た日本人が河崎と琴美だったんだね。 そこから、暴力が嫌いな善良なブータン人のドジルの心が変わってしまった。 でもそれは優しさというか、大切な人を想う気持ちが強すぎたのからかもしれない… 琴美は正義感が強いことはいいことだけど、もう少し冷静に考えて行動できたらこういう悲劇は起こらなかったかもしれないね。 最初から警察に通報してたらよかったんだよ。 新聞に載ったくらいの事件だから、警察も動いたと思うし… やっぱあの場で飛び出そうとしたり、悪いヤツラの神経を逆なでするような捨てゼリフを吐くべきではなかっただろうし… って考えるとこの物語は成り立たないのかも知れないけど、やっぱ後で遺恨を残してしまった人たちのことを思うとやりきれない。 最後も車の前に飛び出さなくても、ナンバーを控えてあとは警察に任せるだけでよかったんじゃないかって思うとね。。 ただただドジルが、河崎が可哀想… 彼女を守ろうと頑張ったのに… 最後のラストは本当に切なかったです。 因果応報を信じるブータンの信念がそのまま反映されてしまったってことなんでしょうね。 日本人(琴美)が誤解していたブータンの風習を日本人の考えで実行しようとしたドジルが憐れでした。 純粋が故に知の河崎を崇拝し、正義と考え、真似しようとしたのが間違いだったのか、それともそんな彼がそれだけの激情を抱かずにはいられなかったほど日本社会は歪んでいるのか… 考えれば考えるほど、悲しくなります。 日記のコメントのついでに書き込んじゃうのはOKですよ( ^ー゜)b お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 4, 2009 10:59:45 PM
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