|
テーマ:オール台湾!(1574)
カテゴリ:旅行
そういえば、茶産地での食事事情をご紹介していなかったので、お食事の様子を。
今回は、茶農家の村のローカルなレストランで昼食と夕食をとっています。 梨山の時もそうでしたが、なかなか、フツーの日本人観光客は入れなさそうな店です(^^;) ここの料理は、客家料理が一部混じっているものだそうで、 台湾初上陸の皆様には少々荷が重いか? と思っていましたが、なんのなんの。 みなさん、きれいに平らげていました。 #私は、杭州の農家菜など中国のローカル料理で慣れっこなので、少々のものは大丈夫なのですが(^^;) <客家のマメ知識> 客家(はっか)というのは、別名・中国のユダヤ人といわれる人々です。 元々は華北地方の民族だったようですが、戦乱を避けるために南方へ逃れた民族です。 昔から、逃げる先、逃げる先で迫害にあうという苦難の歴史で、どこへ行っても、よそ者(客)扱い。 それゆえに、客家と呼ばれています。 台湾にも新天地を求めて彼らは移住してきたのですが、生活しやすい水の得やすい地域は、やはり漢民族が定住。 結果、彼らは、水が得にくい台地(新竹縣、苗栗縣、桃園縣など)に多く住まざるを得なくなりました。 言語も違いまして、客家語という言葉を話します。 #台北のMRTのアナウンスで行くと、3番目に発音されているのが客家語です。北京語・台湾語・客家語・英語の順です。 客家の特徴といえば、もうすぐ世界遺産になる予定の客家土楼に見られるような、一族の結集力。 そして、勉強熱心であることと、厳しい生活を送ってきた分、モノを大切にすること。 勉強熱心さという点でいえば、客家の血を引く人物として有名なのが、 ・辛亥革命で清朝を倒し、中華民国を建てた孫文 ・改革開放路線を導入し、現在の中国経済の活況を生み出したトウ小平 ・台湾の民主化を実現した、李登輝前総統 ・小国シンガポールをアジアの金融センターに引き上げた、リー・クワンユー前首相 ・・・と、まあ、近年偉大な活躍をしたアジアのリーダーたちを送り出しています。 実にスゴイ顔ぶれです。 客家(ハッカ)の鉄則 ↑客家に興味のある方は、この本。面白いです。 そして、モノを大切にするという客家の人々が東方美人を作ります。 ウンカに咬まれてしまった茶葉を再利用しようとして、いろいろ工夫をした結果、現在の高発酵の東方美人茶が出来た、というわけです。 苦しい生活の中で培われ、今なお客家の人々に引き継がれる、モノを無駄にしないという精神。これがなかったら、東方美人茶は出来なかったのかもしれません。 さて、こうした特徴が、客家料理にも反映されています。 それは、お肉を徹底的に無駄にしないように、臓物を使った料理が結構多いこと。 そして、食材自体は豪華なモノではなく、素朴なモノを多く使っています。 それでは、客家料理をちょっとご紹介。 まずは、ランチ。 今回は何といっても人数が多かったので、毎回、豪華フルコース?です。 ゆり根のスープ 牡蠣の唐揚げ 切り干し大根入り玉子焼き(オムレツ?) 川海老の唐揚げ イカの煮物 家常豆腐 キャベツの炒め物 etc... と、相変わらず量が多い(T_T) #朝ご飯、2回とってて、その3時間後にこれです。 そして、夜。 客家料理は、内臓ものなどが多いので代表的なものを。 もつ炒め 味は、すっぱいのです。酸味のあるかなり特徴的な一品。 個性的な味つけですが、この味つけが客家料理の特徴なのだそうです。 しかし、臓物の臭みはなく、柔らかで美味しいのです。 豚バラ肉のロースト ちょっと濃いめの醤油味で味つけされた豚バラ肉。 上に乗っている白いのはニンニクです。 表面はカリッと仕上がっていて、実に美味しいのです♪ それから、スープ。 これも少しすっぱめ。 豚バラ肉に、なんでしょう? 中に入っている漬け物のような野菜、これがすっぱさを出しているような気がします。 しかし、豚の脂分を流してくれているような気もして、なかなか、これも美味しいのです。 こうした食事を終えて、作業場に戻りました。 時間は、午後8時10分。 まだまだ青いあるきち茶葉たちに、3回目の揺青を行います。 ここからいよいよ発酵度を本格的に高めていくのです。 最初に7枚あったザルは、4枚→2枚になりました。 今度は20回ぐらい茶葉を揺すります。 揺青後、しばらくは少し青い香りがしましたが、それも大分弱くなってきました。 でも、色は相変わらず、青いままです。 うーむ、これは、4回目の揺青で相当思い切ってやらなきゃいけなさそうだなぁ。。。 そんな折、茶師の先生が見回りに来ました。 ひとりひとりの茶葉に手の甲を当て、茶葉の状態を見て、何か、林さんと話しています。 茶師:「これじゃ、清香椪風茶(=東方美人)だよ」 茶師の奥様:「(発酵?力加減?)軽すぎる」 茶師:「水分が・・・」 腕組みをしながら険しい表情の、林さんを含めた3名。。。 唯一、片言の國語使いのあるきちに、何を言っているのか聞いてくれ、とみなさんから言われましたが、専門用語でよく分かりません。 しかし、確実に言えることは、何しろ清香とは縁の遠いお茶なのに、清香という単語が出るくらいですから、 どうやら今の茶葉の状態は、みんなまずい ようです。 時間は、夜10時。 林さんから、緊急招集がかかりました。 緊急ミーティングというやつです。 この茶葉たちは全部失敗か?? 続く。 ドキドキの深夜ミーティングの内容とは? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[旅行] カテゴリの最新記事
|