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テーマ:中国茶好き集まって!(926)
カテゴリ:お茶
タイトルでピンと来た方も、いるかも。
このお茶を飲みました。 典蔵黒金 確か、ここのサンプルでもらったお茶だったと思います。 #我ながら、もの持ちがよい(←お茶は早く飲めよ!ですが・・・) ”自然之味”というブランドでお茶製品を展開している、お茶メーカー台湾聯合茶業。 ここは梨山の華崗に工場を持ったりして、ちょっと変わった展開をしているお茶メーカーです。 梨山は霧が多く、茶の生育環境としては良いところなのですが、曇ったり雨が降りがちな気候でもあるので、製茶作業をするにはキツイ場所です。 「だったら、製茶の環境を整えればいいじゃないか」ということで、そんな山奥に立派な工場を建てて、安定的な製茶環境を整えたというのが、ここのメーカーの強み。 以前は直営店を台北市内に持っていたのですが、今は撤退し、卸に特化しているようです。 #元々は、店舗をチェーン展開する天○のようなビジネスモデルを目指していたふうだったのですが。 日本だと、リーフルさんが代理店になっていたはずですが、今も入っているんでしょうか。 そこの看板ブランドと言いますか、フラッグシップのお茶が”典蔵黒金”です。 色々グレードがあるのですが、2004年に最高級のものを1斤、3万6千元ですから、日本円で600グラム14万円!の”定価”で売り出したことがあります。 #コンテストの頭等奨(優勝)のお茶が、それ以上の高値で取引されるケースは、ままありますが(マスコミで取りあげられるので、競り落とした人は宣伝効果があるのです。夕張メロンの初セリみたいなもんですね)、定価でこの価格は破格なわけです。 なんでも、その一番高いお茶は、梨山の海抜2200mのところで育った有機栽培の茶葉を使っており、その中でもウンカの被害を受けた茶葉を重発酵させた高山烏龍茶として製造。 これを腕利きの焙煎師が、龍眼の木で作った炭を使って、丹念に6~8時間かけ7回ほど焙煎。 焙煎をするごとに、水が戻る(回水)まで3,4日かかるので、まあ正味1ヶ月ほどかけて作ったお茶なのだそうです。 で、それを陶作坊が作った特製の壺に入れて販売したのだとか(ここで売ってます。多分、この値段でも最高グレードではないと思います)。 まあ、散りばめられているキーワードだけでも、高くなる理由は分かる気がします(^^;) 発酵度が高く、重焙煎のお茶ですから、外観は黒っぽい。でも、もの凄く高い。 だから、”黒金”なわけです。 #なぜか、英語名では”ブラックダイヤモンド”らしいんですが。この名前だと、どうもディカプリオの顔が出てきてしまうんですけど(^^;) このサンプルのお茶は、そんな最高級の梨山ではなく、典蔵黒金の最廉価品。 それでも標高1000m以上の高山茶でウンカが咬んだもののようです。 #そもそも、高山地区は気温が冷涼なので、ウンカはそんなに出てこないはずなんです。特に梨山なんて、夏でも気温20度をちょっと超えるぐらいですから。いないとは言い切れませんけど。 まあ、美味しいんでしょうが、なにせ頂き物の古いお茶です。 ・・・味は期待してませんでした。。。 まずは茶葉です。 ちょっとクラッシュしていますが、やっぱり焙煎がかかった色ですね。 ただ、木柵鉄観音ほど焙煎がかかったようには感じません。軽く何回もかけた焙煎と言いましょうか。 さて、このお茶のパッケージには3gを150ccのお湯で5分間で淹れよ、と書いてあります。 それは評茶の作法だろうと思いながらも、ちょっと長く置いてみました。 その茶水。 重発酵・重焙煎のお茶なので、色はかなり濃いめですね。 香りは熟した果物系の香りがします。甘いのです♪ そして、味。 ちょっと長めに置いたので渋さが出るかと思ったら、そうでもなく。 割とスムーズに入っていきます。 焙煎が効いているので、余韻はそんなに・・・と思っていたのですが、喉から茶水が胃に落ちてから、ぐわーっと香りが上がってきます。 清香系の高山茶でこういう経験はよくありますが、この手の焙煎の強いお茶では結構珍しいかも。 杯を進めていくと、徐々に口の中に美味しさが積み上がっていきます。特に頬の内側のあたりで、余韻を感じます。 木柵鉄観音とはまた違った個性を持っていて、なかなか面白いお茶です(^^♪ ただ、ちょっと短めに出してしまうと、茶葉の中にある美味さが引き出されないのか、ちょっと味わいが薄く渋さの方が目立つお茶になってしまいます。抽出時間が短いと美味しくないようです。 そう考えると、パッケージに書いてある時間の目安は案外正しいのかもしれません(^^;) 古いので大したことないのでは・・・と思っていましたが、やっぱり高いだけあって、美味しいお茶です。 でも、コストパフォーマンスで考えると、ちょっと考えちゃいますねぇ。。。 #100gで1万3千円は、庶民にはちょっと(^^;) 少量パックがあればいいんですけど。 とはいえ、最廉価版の古いものでもこれだけの味が出るのですから、最高級品がどんなものだったのか、ちょっと気になるところではあります(^^;) 黒金茶はやっぱり貴重品? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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