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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:旅行
2005年8月末から9月始めに行った旅行記の続きです。(今までの一覧)
高昌故城を出たあと、ドライバーは道端にある1軒の売店に寄りました。 ここで水のペットボトルを4本買い込みます。 ドライバー:沙漠に行ったら、水売ってないから 車をさらに走らせ、ピチャン方面を目指します。 沙漠までは結構な距離があるようです。 途中、「病院の所有地だから立ち入り禁止」のようなプレートが道のど真ん中に置いてあったのですが、これをドライバー氏、車から降りてズルズルとどかして、通過します。 いいのか?? そこから、しばらく走ると道の舗装はなくなり、ガタゴトする道を車はズンズン進んでいきます。 高昌故城を出てから、約1時間半。 ようやくついたのがこの場所です。 奥の方に沙漠が見えます。 ここが沙漠の端っこなのですね。 ドライバーと一緒に沙漠のところまで行きます。 いやー、沙漠ですね(当たり前) 手前の方は、人が歩いたりした跡があるので、ドライバーを車に帰して、奥の方へズンズンと進んで行ってみます。 進んでいけば行くほど、遠くまで続く砂の世界が見えてきます。 鳥取砂丘も結構なスケールですが、本物の沙漠はやはり違うようです(^^;) 風によってできる、砂の模様(風紋)もしっかり出ています。 いやー、沙漠をこの目で見て、自分の足で歩けたことに、ちょっと感動です。 30分ばかり、沙漠をボケーッと眺めた後、車のところまで戻ります。 この後、日没になってから、もう一度来ます。夜の沙漠は、またひと味違うそうなのです。 そして車に乗って、連れて行かれたのはウイグル人の普通の民家。 葡萄を干すための、日干しレンガで作られた葡萄干し小屋もありました。 私とドライバーは、ブドウ棚の下に作られた客間?に通されます。 庭の一角なのでエアコンも無いのですが、ブドウ棚の下にいると不思議と暑さを感じず、風が通り抜けるととても涼しいのです。 生活の知恵なんでしょうね~。 ここで、ブドウとお茶を頂きながらしばらく待ちます。 やはりブドウはとても美味しい♪ 酸味と甘さのバランスが絶妙なんですよね。 ちなみに、種はわざわざ出さずに丸ごと食べてしまうのが、ウイグル流です。 それからお茶。 この辺のお茶は、黒茶だと思っていましたが、トルファンで出されたのは紅茶。 ダストのようなものなのですが、薄い紅茶をガブガブと飲みます。 この地域でも、茶は必需品のようです。 このあと、地元の料理であるラグメンを頂きました。 きしめんのような麺ですが、なかなか美味しい(^^♪ シルクロードの食事は、私の口には良く合うようです。 お茶を飲み、ブドウを食べながら、ドライバーとあれやこれや話をします。 お互いに母語ではない、普通話でウイグル人と話すのもなんだかヘンな気分ですが。 トルファンの気候の話。日々の生活の話etc... まあ、その中でもインパクトのある会話はこの辺でしょうか。 ドライバー:今まで中国でどこに行ったことがある? あるきち:えーと、西安、敦煌、杭州、上海、桂林かなぁ。 ドライバー:北京は? あるきち:行ったことない。 ドライバー:中国の首都なのに行ったことがないのか! うー、ウイグル人にちょっと馬鹿にされた。。。 そりゃぁ、こんな奥地まで来るんだから、よほどの中国マニアだと思われたんでしょうねぇ(^^;) それから、強烈だったのが、この質問。 ドライバー:中国の他には、どこの国に行ったことがある? あるきち:えーっと、アメリカでしょ、それからベトナム、タイ、カンボジア、台湾。 ドライバー:台湾は中国だよ(微笑) しまった、迂闊だった! あるきち、大慌て((((((^^; だって、相手はウイグル人ですよ。油断してしまった。。。 何とか絞り出した言葉が次の言葉。 あるきち:うーん、それは色々難しい問題があるから、別の話をしよう。 ・・・色々話していて分かったのが、ウイグル人でも考え方は色々だということ。 一部では、中国からの分離をを求める動きがありますが、それが必ずしも全ての人々にとってベストではないのです。 特にトルファンは観光の街。 ドライバーの彼も、普通話ができるから、中国人を相手に商売ができ、生計が成り立ちます。 中国無しには、彼らは生きてゆけません。 新疆全体を見ても、まだ産業と呼べるものはそんなにありません。 確かに、石油は出ます。 しかし、これも中国資本の石油会社が設備投資をし、お金をかけているから採掘ができるのです。 もし無理矢理、分離し、中国資本が総引き上げをしたらどうなるのか。 世界最大の市場になる可能性がある中国との関係悪化を考えれば、わざわざこの地域に投資するほどお人好しの国は無いでしょう。 おそらく、世界の最貧国が1つ生まれるだけのことです。 様々な抑圧からは解放されるかもしれませんが、外貨も稼げず、日々の暮らしは相当厳しいものになるに違いありません。 それは住民にとって、本当に良いことなのか? 住民の総意が分からない以上、一部の運動家の話だけに耳を傾けて、それを応援するような軽々しい真似を外国人はするべきではない、とこの時に思ったのでした。 確かに、あまりにも酷いことが、この地域では行われています。 そういう事実を知ることはもちろん必要ですが、その後の行く末まで考えてあげないのは無責任だと、あるきちは思うのです。 外国人は逃げられても、彼らは日々の生活から逃げられないのですから。 #そう考えると、某所の指導者の言う、「高度な自治」の要求というのは、上手いんですよねぇ。良いとこ取りなんです、これなら。 おっと、話がそれました。 そんなこんなで2時間ほど、時間を過ごしました。 ウイグル人の家の女性にお礼を言って、もう一度、沙漠に戻ります。 はたして、夜の沙漠は、どんなところなのか。 続く。 地元の暮らしを知るのは楽しい♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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