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テーマ:中国茶好き集まって!(926)
カテゴリ:茶の販売店・茶荘
広尾の商店街の中にあるお茶屋さん、清品茶房 茶通さんにお邪魔してみました。
以前から、お店のブログは読んでいたのですが、お店に伺うのは初めて。 Webサイトを見ていただくと分かる通り、台湾茶に関しては、かなり細かく産地表示をしていたり、茶師名が記載されているなど、こだわりを感じさせるお店です。 お茶のリストを紙で頂くと、茶産地、茶師ももちろんですが、茶樹の年齢や有機肥料かどうかまでも記載されています。 リストによれば、10年以内の若い樹を中心に選んでいるようです。 成長力のある若い樹の方が美味しいというのも説あるので、その説に沿ったセレクトのようです。 #私の個人的な考えは、ちょっと違います。古い茶樹でも、美味しいものは美味しいですし。金萱に限っては、樹齢が若い方がミルク香は強いのですが、それ以外のお茶なら、ケースバイケースではないかと。 このお店は、3g分の値段を支払うと、試飲させてもらえるという、面白いシステム(^^) これはお店側にも負担にならないし、こちらの精神的プレッシャーも減ります(笑) 久々に美味しい高山茶を入手したかったので、梨山をまずは当たってみることに。 最初に新芽で作られたという、梨山の天府のお茶をリクエスト。 茶樹は3年もの。摘み始めたばかりですね。 鑑定杯を使って、淹れてくれます。 ただ、キッチリ鑑定杯を温め、洗茶もして、時間も5分までは出さないので、少々変則的。 その分、お茶は美味しく、かつ味わいがストレートに出る淹れ方だと思います。 さて、お味。 新芽というだけあって、口当たりが非常に柔らかい。 はかなさを感じるような繊細な味なのですが、飲み込むとしっかりと梨山らしい戻り香が喉に残ります。 なかなか美味しい(^^) ・・・でもなぁ、私の好みからすると、ちょっと発酵が軽すぎる感じなんです。 新芽ということで、茶葉が若すぎるのかもしれません。 あまりに柔らかすぎる茶葉だと、揺青が強めにできません。 結果として、発酵が軽くなる。 これは製茶の工程を考えると必然。 最初のセレクトがそもそも違ったか。 新芽というのが、珍しいので気を取られてしまいました。反省。 ということで、次は梨山のもうちょっと高いところのお茶を淹れていただきました。 こちらは新芽ではないお茶のようです。6年ものの茶樹の生茶。 年の頃は、良い頃合いではないかと(^^) さてお味。 確かに、こちらの方が味はしっかりしています。 ・・・でも、これも発酵がかなり浅い。緑茶に限りなく近い印象です。 焙煎もかかっていない生茶なので、ちょっと生っぽい。 これを清香と言ってもいいのかもしれませんが、私の基準では発酵が足りない(-_-) 私、意翔村の陳さんのお茶を「美味い!」と言って飲むような奴なので、発酵強め好きなんです。発酵によって生まれる華やかな香りがあるから、烏龍茶なのだろう、と思っているような奴です。 その基準からすると、このお茶は梨山に立ちこめる霧の中で日光萎凋したような印象に感じてしまいます。 いや、この発酵度に狙って仕上げたのかもしれませんけど、ちと私には物足りない。 #こういう好みの差があるから、お茶は怖い。 うーむ、梨山を買うつもりできたのに、これは困った。 最近の梨山は、こんなに発酵が浅くなってしまったものなのでしょうか。。。 はぁ、ちと残念。 阿里山はいかがですか?と勧められたものの、私、阿里山で発酵の高めの烏龍茶に会ったことがありません。 発酵強めのやつ無いですかね?と念を押して、杉林渓を注文。 聞香杯から、杉林渓独特の森の香りが。 おっ、これは期待できそう(^^♪ 飲んでみたら、やっぱり当たり。 発酵も適切で、土壌自体に力があるようです。 口に含んでからの味わいに厚みがあります。 これをお買い上げに決定♪ ・・・でも、これ梨山の半値。 私の舌が経済的なのでしょうか(^^;) それにしても、高山烏龍茶は、 梨山・杉林渓 ・・・ 凍頂系の茶師で発酵強め 阿里山・梅山 ・・・ 文山系の茶師で発酵軽め という印象を持っていたのですが、最近はどうも大分違うようです。 何度か買い物をしているお店なら、味の傾向が分かるので、大外しをしないのですが、初めてのお店ではやはり戸惑いますね。 こういう流動的な状況だと、高山烏龍茶を買うときには、試飲もしくは商品の特徴をしっかり確認してお買い物をした方が良さそうです。 美辞麗句やありきたりの表現・お茶の説明では、本当の味が分かりません。 お店の方のテイスティングコメントは、やっぱり重要だと思います。 #特に試飲できないネットショップでは、なおさらです。 そういう意味では、このお店の試飲システムは、なかなか良心的かもと思ったのでした。 口に合わなければ、試飲代だけで済みますし、買ったお茶の試飲代はかかりません。 面白いお店だと思います。 清品茶房 茶通 住所:東京都渋谷区広尾5-16-1 2F 電話:03-5793-8299 営業:11:30~20:30 定休:火曜日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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