最近、あちこちでお茶会が開かれています。
美味しいお茶を飲む。
美しい茶席を見る。
雰囲気を楽しむ。
それぞれ楽しいことではあるのですが、あまりお茶会が続くと、ちょっと疲れてきたりします。
お茶会というのがあまり無かった数年前からすると、実に贅沢な悩みなんですが、これも時代の移り変わりというところでしょうか。
そんなわけで、
「なにかお茶好きさんのココロを揺さぶる、新しい切り口のものはないかしら」
と思っていたら、碧眼猫さんから、7月17日(日)に開催される面白そうなセミナーのお話をいただきました。
なにしろ、テーマが素晴らしい。
『本草綱目』と『本草綱目拾遺』の茶について
「なんのこっちゃ?」と思われるかもしれませんが、こういうことです。
* * * * * *
「お茶は、むかしは薬として用いられた」
という話は、かなりの方が聞いたことがあると思います。
お茶を勉強したりすると、大体、歴史を触れる時に教えてくれたりしますね。
でも、「当時、お茶はどういう効果のあるものとして、紹介されていたのか」については、あまり詳しく知らない、という人が多いのではないでしょうか。
それを知るには、本草学のバイブルである『本草綱目』や『本草綱目拾遺』で「茶」が、どのように紹介されていたのかを確認するのが、いちばんです。
ただ、古い文献というのは、字面だけ追っていてもよく分からないことも多いです。
その当時の常識や基本的な考え方について知らないと、表層的な理解にとどまってしまうので、読み解くためには相応の素養が必要になります。
できれば詳しい方の解説を聞いてみたいですよねぇ。。。
今回のセミナーでは、その道のエキスパートである岩間真知子先生が解説してくださるのだそうです。
これは心強いと思いますし、きっと興味深いお話が聞けるのではないかと思います。
特に「お茶というのは、むかし、薬だったんですよ」という話を人にしようと思う方(お茶を人に紹介しようとする方と言い換えてもいい)は、是非聞いておきたい内容だと思います。
何事も裏付けとなる事実を知っていれば、自信を持ってお話できますからね(^^)
ちなみに、このセミナーの主催は、中国茶アドバイザー/インストラクターを運営している中国茶指導・老師 日本事務局ですが、一般の方の参加も大歓迎だそうです。
ひょっとすると、一般参加の人の方が多いぐらいになるかもしれません。
↑「何故、私が勧めるのか」と訝しく思われる方もいるかもしれませんが、私は「黒猫でも白猫でも、良いものは良い」という考え方なので、良いものは勧めます。
参加費も、なかなかお手頃です。
講演は13時からですが、11時30分ぐらいから、碧眼猫さんたちがお茶淹れのサービスもされているそうです。
ミニサロンと表現されてますが、「お茶を飲みながら、茶話をして講演の開始を待ちましょう」的なものだそうです。
これも一緒に楽しめますので、それも含めて考えたら、かなりお値打ちな内容だと思います。
定員制で事前予約が必要ですので、ご興味のある方はお早めにメール(info@ct-ai.jp)で申込みを♪
申込みの方法ですが、メールで、
件名:岩間先生のセミナー参加希望
とし、本文に氏名と参加人数、連絡先を記入して送れば大丈夫だと思います。
いきなりの申込みだと、話が通るかなんとなく不安という方は、「あるきちのブログを見て申し込んだ」と書いていただいても結構です。
事務局の方には、お話を通してありますのでご安心を。
以下、公式サイトより。
* * * * * *
日時:7月17日(日曜日)午前11時30分~3時
受付:11時
『ミニサロン:11時30分~12時45分(随時)』
せっかくの機会ですから、ほんの気持ちに中国茶を
ふるまわせて頂きます。
ゆっくりほっとしてから、先生のお話をお聞きくださいね。
お時間のない方は、参加されなくても大丈夫です。
講演:午後1時~3時
講師:岩間真知子先生
元東京国立博物館特別研究員
美術史家・茶学術研究会会員
著書:『茶の医薬史 中国と日本』(思文閣出版)
講演内容:『本草綱目』と『本草綱目拾遺』の茶について
<岩間先生よりメッセージ>
「茶は薬であった」と岡倉天心が『茶の本』の冒頭に書いたように、お茶はもともと薬とみられ、中日の医薬書には茶の記事があります。今回は、医薬書のうち最もよく知られた明の『本草綱目』と清の『本草綱目拾遺』の茶についてお話しします。現代の中国茶に連なる茶の記事に、きっと驚かれると思います。
<重要注意事項>
会場:アットビジネスセンター東京駅八重洲口
東京都中央区八重洲2-10-10ムラキビル3F
http://abc-kaigishitsu.com/tokyo_yaesu/access.html
参加費(当日お支払い下さい):
登録研修機関及び資格認定者 2,000円
一般参加者 3,000円
予定人数:30名(事前予約が必要です)
注:登録研修機関及び資格認定者が優先されます。
一般の方については6月25日より受付を開始いたします。下記メールアドレスにお申し込み下さい。
お問い合わせ先:
中国茶指導・老師 日本事務局
Tel 03-3827-8060
e-mail: info@ct-ai.jp
<参考>
『本草綱目』
明代の医師・李時珍が著した本草書。本草書とは漢方医学で扱う植物・鉱物・動物の薬物事典的なもの。
最も古いものとされているのは、有名な後漢時代の『神農本草経』と言われている。
李時珍の『本草綱目』には茶の記述もあり、今回のセミナーではこのあたりについても、ぜひ岩間先生に聞いてみたい絶好のチャンスでもある。