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カテゴリ:茶の種類・品種
ほぼ日で注文していた、龍井セットが届きました。
今回は、獅峰、梅家塢、新昌龍井、新昌の烏牛早(※龍井と書いてあるヤツです)の4点セットです。 産地&品種の違いを比べられる、なかなか面白いセットです。 それぞれ、5gとか2gとかの分量なので、一般人からすると高い印象なのかもしれませんが、現地の値段をウオッチしている人からしたら、破格の安さです。 多分、こんな値段ではもう買えないでしょうね・・・ まずは烏牛早から飲んでみます。 烏牛早(うぎゅうそう)は、温州市の下にある永嘉県の烏牛鎮というところが原産地の品種です。 が、「あきたこまち」が今では秋田県だけで栽培されているのではないように、烏牛早もあちこちで生産されています。 こちらは紹興市の少し内陸にある新昌県で栽培されているものです。 烏牛早の多くは龍井と同じ製茶法で製茶され、場合によっては「龍井茶」として販売されています。 見た目も、ほぼそっくりさんです。 この品種の生産者にとっての魅力は、何と言っても芽吹きが早いこと。 例年、西湖の龍井在来種(地方群体種)は3月下旬~4月上旬頃の茶摘みなのですが、温州あたりの烏牛早は温暖な気候のおかげもあり、3月上旬には茶摘みができます。 というわけで、いわゆる”走りのお茶”として、欠かせない品種になっています。 「1日早ければ宝、1日遅ければ草」 この言葉が、春の明前茶商戦の様子を物語っています。 清明節に向かって盛り上がる明前茶商戦に間に合えば、悪く言うなら”普通の新茶”でも価格を上乗せして販売できます。 なので、西湖龍井ほどのブランド力のない浙江龍井の農家にとっては、とにかく早く市場に出すこと。 これが収入に直結します。 そんなわけで、こうした早摘みのできる品種が重宝されるわけです。 #といっても、今年は低温&長雨の影響で10日ぐらい遅れたようですが。 さて、肝心のお茶です。 簡さんのお茶は、結構力の強いお茶が多いので、普通なら1gで十分です。 ↑評茶員の友。0.1gまで量れるはかり 1gって、こんな感じですね。 これをグラスに入れて、ゆるゆると飲みます。 大変、甘みが出ていて美味しいお茶です。 ”甘いお湯”という感覚なので、飲み慣れない方には、お茶かどうか分からない可能性はありますが(^^;) 新茶ならではのフレッシュさが茶水に詰まっていて、新茶の醍醐味を味わえるお茶です。 「ふぅ~」と肩の力が下りる感じの美味しさです。なごみますねぇ。 もっとも、やはり龍井種と比べると、良く言えば軽快、悪く言うと深みが足りないという感じはあります。 このへんが品種の差で、価格の差にも繋がっています。 というわけで、烏牛早は中国緑茶の高騰が著しい中、フレッシュな新茶をお手頃価格で楽しみたい、というニーズにきちんと応えてくれるお茶だと思います(^^) にほんブログ村 ↑OPENちゃんを少し意識してみましたw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.04.21 13:04:21
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