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テーマ:中国茶好き集まって!(926)
カテゴリ:茶の種類・品種
烏牛早に引き続き、新昌のお茶。
今度は新昌龍井です。 大佛龍井という別名も最近ではブランドとして通ってきています。 こちら、烏牛早とは品種が違い、龍井43号です。 3月28日摘みだとか。 <龍井43号> 龍井43号というのは、龍井に元々あった在来種(中国では地方群体種といいます)の中から、茶葉研究所が良いものを「選抜」して、育成している新品種です。同じようなものに龍井長葉とか龍井108号なんてのもあります。 ちなみに新品種には「選抜品種」と「改良品種」がありますが、これは由来が全然違います。 改良品種というのは、研究所で掛け合わせ(交配)をしたもの。 つまり、品種改良とは今までに無かった品種を作る作業です。 一方の選抜品種は、実生で増えた雑多な在来種の一群の中から、文字通り「選抜」したもの。 既に存在していた茶樹の中から、好ましい個性を持っている茶樹(品種)を選んだものです。 いずれにしても、その生まれた(選ばれた)品種の持っている個性は、たまたま土壌や気候が良かったからなのか、それとも品種本来が持っている特徴なのか、ということを見極めます。 あちこちに植えて、茶摘みができるまで3年。 その後、数年に渡って様子を見たりします。1年限りの特徴、とかでは困るので。 そうしたプロセスを経て、「これは品種特性で間違いない」となったら、国あるいは省が認定品種として発表されます。 ここまで早くても10年以上かかります。 そんなわけで龍井43号は、龍井の中にそもそもあった1本の樹が選抜され、一気に増やされたものということになります。 新品種ではありますが、改良品種ではありません。 43号のいちばんの特徴は在来種に比較すると発芽が早いこと。 在来種より1週間から10日ほど早いとか。 西湖龍井の産地は、味へのこだわりが強く保守的な方なのですが、早摘みの魅力はやはり大きいらしく、徐々に43号への切り替えも進んでいるようです。 (参考)中国茶ニュース「西湖龍井の茶摘みが本格化」 中国茶ニュース「龍井で進む新品種導入の動き」 おっと、品種の話題になると思わず熱くなってしまいます(汗) 肝心のお茶はこちら。 烏牛早との比較ですが、香りはこちらの方がハッキリとした豆香がでています。 少し青っぽい感じの香りです。 味の方は、さすがに旨味の詰まり方の「密度」が違いますね。 甘さ+旨さが複層になっている感じで、こちらを飲んでしまうと、烏牛早は平板のように感じてしまいます。 飲む順番を間違えてはいけませんね(^^;) 飲んだ後の余韻の残り方も、全然違っていて、龍井の方は長く美味しい余韻が残ります。 いわゆる、深みのあるお茶ってヤツです。 うーむ、かなり違います。 分かりやすく言うと、烏牛早は「甘い、旨い」。 新昌龍井は「あまーい、うまーい、ほわわわーん」です。 ↑「ほわわわーん」で余韻を表現しておりますw 浙江龍井と言うと、どうしても西湖龍井の下という印象が強くあります。 が、中国緑茶の相場が高騰する中、「何が何でも西湖龍井」という思い込み・刷り込みは、そろそろ捨てても良い頃ではないかと個人的には思います。 早い時期の浙江龍井も悪くないですよ(^^♪ #実際、富陽や新昌、紹興の龍井がかなり西湖龍井として流通しているという話もあります。「浙江龍井が西湖龍井に化ける裏側」 現地相場より下のお茶は、ほとんどこれでしょうねぇ。。。 にほんブログ村 真面目なのかそうじゃないのか、よく分からないブログですw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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