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中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2012.04.30
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GW特別企画。
続いては、お店での買い方編です。

初めてお茶屋さんに行くとなるとドキドキだと思いますので、ポイントを少しご紹介しておきます。

<時間と空腹にご注意を>

まず、お店に突撃する前の事前準備です。
ポイントは3つ。時間と空腹と予算です。

<時間>
お店で試飲をして買おうと思ったら、結構時間がかかります。
基本的には、お茶を選んで、きちんとお茶を淹れてもらい、数煎飲む(お茶の味と香りの変化を見るので)ことを考えると、1種類あたり早くて10分、普通は20分程度かかります。
さらに、量り売りをするタイプのお店だと、パッキングの時間も考慮する必要があります。
たとえば、3種類のお茶を試飲して買おうと思ったら、大体1時間半ぐらいの時間は見積もる必要があります。

旅行の計画を立てる際に、余裕を持った時間を組み込んでおくと良いでしょう。
台北のお茶屋さんは、朝は弱いですが宵っ張りなところも多いので、夕方以降に訪問スケジュールを組むのもありです。

<空腹>
お茶屋さんに行くと、あれこれお茶を試飲すると思います。
現地では、焙煎をかけていないお茶(生茶といいます)を出されることが結構あります。
このタイプのお茶は、香りは大変良いのですが、胃への刺激がかなり強めです。
そのため、空腹でガブガブ飲むと胃を痛めてしまったり、悪い方の「茶酔い」になり、気分が悪くなったりします。
極端な空腹の時は避けるか、事前に何か少し食べてから出かけることをオススメします。

また、お茶の香りや味をしっかり確認するために、直前の食事は辛いものや香辛料の強いものを避けた方が良いかと思います。
強い香水も避けて下さい。香りがわからなくなります。

<予算>
買いたいお茶をリストアップし、予算をある程度決めていくと良いでしょう。
問屋系のお店に行くとクレジットカードが使えないこともありますので、事前に現金を用意しておきましょう。

<試飲の順番>

お店に入ったら、「○○茶を買いたいのですが、試飲は出来ますか?」と聞いてみましょう。
OKだったら、多くの場合は試飲台に案内されると思います。
#いきなり、試飲台の前に座らされるケースも多いです。

さて、さっそく試飲と行きたいところですが、お茶を飲んでいく順番を少し意識した方が良いかもしれません。
その原則は2つ。
・清らかな香り・味のお茶を先、濃厚な香り・味のお茶は後
・値段の安い茶を先、値段の高いお茶を後
です。

ざっくりと言いますと、
緑茶、文山包種茶、凍頂烏龍茶、高山烏龍茶は先
木柵鉄観音、東方美人、紅茶、プーアル茶などは後

に飲んだ方が良いと思います。

これは味や香りが濃厚で強いものを飲んでしまうと、舌や鼻がマヒしてしまい、繊細な味と香りがよくわからなくなってしまうためです。

ただ、いくつも青っぽい(清らかな)お茶を飲み続けるのは、結構しんどいもの。
途中にやや濃厚なお茶を入れるなどして、アクセントをつけ、飲んでいくと良いでしょう。
最初に「このお茶とこのお茶を買いたい」と伝えてしまうのも手です。

お値段ですが、先に良いものを飲んでしまうと、次の安価なお茶が悪くない出来であっても決断できなくなってしまうためです。
良いのを先に飲んでしまうと、どうしても粗が目立ってしまいます。
コストパフォーマンスをきちんと判断するためには、経験上、お値段が下のランクから飲んでいった方が良いです。

<聞香杯の使い方>

ご存じの方も多いと思いますが、台湾では烏龍茶を飲む時に、聞香杯(もんこうはい)という独特の茶器を使うことがあります。

聞香杯セット

右側の背の高いやつが聞香杯で、こちらに入っているお茶を、隣にある背の低い茶杯に移してから飲みます。
移し方は聞香杯の上に茶杯をかぶせてひっくり返す、というアクロバティックなやり方をする人もいますが、以下のように普通に注ぐだけで全然構いません。

聞香杯から茶杯へ移す

茶杯に移して、空になった聞香杯。
この内側の残り香を嗅ぐことによって、香りの変化を楽しみます。

・・・が、時々「ん、特に香りなんかしないぞ」と感じることがあります。

それ、熱すぎるからです。
熱々の時だと、熱い空気しか来なくて香りが良くわからないんですね。
熱すぎて鼻のセンサーが利かないんです。

一呼吸置いて、少し冷ましてから香りを聞いてみると、あまーい香りがするようになるかと思います。
温度が下がるとまた別の香りがあらわれるので、ちょこちょこ確認してみて下さい。
良いお茶ほど香りが長く続きます。

なお、空になった茶杯で香りを聞いても、同じように香りの変化を楽しむことができます。
聞香杯が無い時は是非試してみて下さい。

<茶器選びはお茶選びの後に>

滞在中に茶器を買おうと思っていらっしゃる方も多いかと思います。
選ぶタイミングとしては、”お茶を選んだ後”がオススメです。

お茶を選んだ後、パッキングをお願いするので、少し時間が空きます。
この時間を使って、茶器を見ると時間が有効活用できますし、買うお茶が決まっていますから、どういう茶器が向いているかのアドバイスも受けられます。

さらに、お店側にとっても、その方がありがたいのです。
ひっきりなしにお客さんが来るお店では、”試飲台を空けてあげないと、次のお客さんが試飲できない”ということもあります。
特にGWだったり観光客が集中する時は、周りを少し見て譲ってあげると、お店の方も助かると思います。

<お会計の際には、お茶の確認をしっかりと>

選んだお茶のパッキングができあがったら、お会計になります。

その際、「同じような袋で何が何だかわからない」「頼んだお茶が抜けてる」なんてことがたまにあります。
お互い後で嫌な思いをしないよう、その場できちんと確認しましょう。
「トラブルはその場で解決」が海外旅行の基本デス。

<接客について>

割と高いサービスレベルで、日本人に優しい台湾ですが、そうは言っても、日本ではありません。

日本だったら、お客様に不快な思いをさせるというのは大変稀ですが、台湾では、大ざっぱに言って10回に1,2回は「むむむ?」ということがあります。

これは、忙しい時に無茶なお願いをしてしまったり、たまたま店員の機嫌が悪い、とかいろんな理由があります。

「こちらは客なのにプロ意識に欠ける!」

と多くの日本人は思うかもしれませんが、それは日本基準の考え方です。台湾は外国です。
「まあ、そんなこともあるか」程度に、大らかな気持ちで行かれることをオススメします。
いちいちカリカリしていたら、旅が楽しくありません。

どうしても良い接客が、という場合は、比較的空いている時間を狙っていくと良いでしょう。
ただし、朝一番などは向こうの気分も乗っていないので、午後がいいでしょうね。



以上のような点に気をつけておけば、楽しくお買い物ができるのではないかと思います。

明日は帰国後のお話を。

続く。


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Last updated  2012.05.01 15:36:11
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